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手いっぱい

皆、自分のことで手いっぱい。何もかもが完璧な人間なんていやしない。いざとなれば自分や自分の家族が一番大事になる。この地球にはたくさんの国があるが、そんな手いっぱいの人がそれぞれの国の未来を方向付けていると思うと本当に不安に駆られます。

選挙のときはさもそれが正しく、自分にはそれを遂行できる特別な存在とばかりに演説をくりかえしますが、いったい本当に何がいいたいのか、何がしたいのかわかったものではありません。私には与党も野党もまた平和を訴えている若者も言葉のレトリックみたいに、何かの信念に乗っかっているように思えてなりません。
幕末には倒幕派、尊王攘夷派、開国派とわかれて国難に対し、多くの血が流れ、異国の侵略から日本を守りました。それぞれが信念を掲げて国をまとめようとしたわけですが、尊王攘夷と思えば西洋諸国と強く結びついたり、あれだけ開国派をののしりまくり弾圧したわりには結局は同じような思想だったのではと思えてきます。
今の時代はある意味、明治維新のときのように日本の国にとって大きな転換期です。それは世界全体にとっても今まで保ってきた秩序が再編される大きなうねりが起こってきています。その中で、もし真の日本人として生き抜くならば、この国が私たちの孫子の代に今よりも世界から信用され、頼られ、愛されるような国にしていかなくてはなりません。第二次世界大戦後、日本は敗戦国としての足かせをはめながら、自らの主張よりも相手国の意見が尊重される立場として国の繁栄、世界の繁栄を目指してきました。いまだに少しでも軍事的な方向に向きようものなら、今回の安保法案の時のように中からも外からも批判の対象になります。
日本は戦後、他国の主権や人権を尊重しないような行為を一度もしてきませんでした。国益の為だからとむやみに領土を拡張するようなことも、圧力をかけるようなこともしてきていません。しかし、戦後70年たっても残虐な民族だと言われ続けます。まるであの忌まわしい戦争のすべてが日本の国に責任があったかのように。いとも簡単に自国の目をそむけたくなるような蛮行を日本の責任のようにすり替えられてしまうのです。

私は思います。今、信条がどうであれ日本人であるならば日本の未来をどんなことがあっても守りぬく気概をもってください。安保法案が賛成だろうが、反対だろうがこの国の中で起こっていることならまだ安心です。もしそんなこと抜きに日本人としてのひとくくりで、諸外国と何か問題が起こったときに一番に自分達の子孫が守られるようにするにはどうすべきかを考えてください。日本、日本と自分達の国さえよければいいのかと感じる人もいるでしょう。しかし自分を愛せない、守れない人が誰かを愛したり、守ったりできないのは国にあてはめても同じことだからです。

本当にこの国を愛する気持ちがまとまれば、今までにない本当の意味で世界に貢献できる国に成長することができます。私は日本人が笑顔で生きられる未来をどうしても守りたいと思います。
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