寒くてインフルエンザ大流行の今日この頃ですが
りんぷうの会は新たに始動しております
一昨日(1/24)は、春の能楽撮影教室の第1回講座が開催され
昨日(1/25)は2/2(土)の出雲康雅の会の事前勉強会ということで
三浦裕子先生による能「定家」の解説講座がありました。
また両日とも3月に開催予定の能楽写真展の出展作品受付を実施。
会員の皆様の力作が多数、集まりました。
写真展が今から本当に楽しみであります
冒頭画像は渋いですがテイカカズラ(定家葛)。
昨日の三浦先生の「定家」勉強会でテイカカズラは
古くからある植物で別名を真析葛(マサキノカズラ)といって
天岩戸伝説で天照大神を引っ張り出すために
今で言うストリップダンスを踊ったアメノウズメが
身にまとっていたのがマサキノカズラ=テイカカズラである、
というお話が非常に興味深かったです。
いにしえの神話のおおらかなアメノウズメのイメージと
能「定家」で式子内親王のお墓にまで巻き付いて呪縛する
藤原定家の象徴である定家葛のちょっと陰惨な感さえあるイメージと
ずいぶん、かけ離れていると思いました。
テイカカズラには毒性があるそうで
昔の人はそんなことも知った上で「定家葛」と命名したのでしょうか。
藤原定家は歌人としては傑出した人物であったけれど
結構、性格が悪かったと言われているようですので
そんなことも背景にあるのかな、などと思いました。
いっときは旅の僧の『法華経』の「薬草喩品」(やくそうゆほん)の読経によって
定家葛の呪縛から解放された式子内親王が結局はまた元通り
定家葛でがんじがらめのお墓に戻っていく―
ストーリーとしてはあんまり一般受けするようなお話ではないのに
能の名作であり重要曲であるというのも
なかなか考えさせられる感じでありました。
ここで三浦先生からの耳寄り情報を一つ。
能楽関連書籍で有名な檜書店の「対訳でたのしむ能」シリーズに
「定家」もあります。
難解な「定家」ですが、平易な現代語訳で分かりやすく
原文も掲載されているのでおすすめとのこと。
ちなみに、この「対訳でたのしむ能」シリーズは「定家」以外の曲もあって、
能楽鑑賞の手引きとしてかなり参考になると思います。
↓出雲先生が「定家」を舞われる出雲康雅の会の詳細はこちら
【出雲康雅の会】
平成25年2月2日(土) 午後1時開場・2時開演
十四世喜多六平太記念能楽堂(目黒)
◎狂言「文山立」 シテ: 山本則孝 アド: 山本則秀
◎能「定家」 シテ: 出雲康雅
ワキ: 森常好
ワキツレ: 舘田善博 森常太郎
アイ: 山本東次郎
笛: 一噌仙幸 小鼓: 鵜澤洋太郎 大鼓: 國川純
後見: 香川靖嗣 中村邦生
地頭: 友枝昭世
入場券 正面指定席10000円 1階自由席6000円 2階自由席3000円 学生2000円
十四世喜多六平太記念能楽堂 03‐3491‐8813
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