りきる徒然草。

のんびり。ゆっくり。
「なるようになるさ」で生きてる男の徒然日記。

岡山にて。

2011-06-06 | Weblog
昨日は午後から、所用で岡山へ行った。

尾道から東へ約100km。
知人もおらず地縁も薄く、訪れることが滅多にない街だったのだが、
この数年で、学生時代の友人が転勤して来たり、従姉妹が結婚して
嫁いで来たり、再会した幼なじみが暮らしていたり・・・と、
にわかにプライベートでも縁がある街になりはじめた。

訪れた目的の理由を書きはじめると長くなるので割愛。
高速を走り、岡山ICで降りると、岡山大学の近くに住む知人宅へ。
だが、用事は、ものの30分足らずで終わった・・・(-_-;)

帰る時、少し(いや、かなり)足取りが重かった。

このまま家路をたどり、自宅に帰ると重い気持ちが手土産になって
しまう気がしたので、岡山にいる大学時代の友人に会おうと携帯を手にした。

でも、やめた。

誰かに会う気持ちになれなかった。
会っても、何も話せない気がした。

岡山市の中心部を横切り、道なりに走り続けていたら、気がつくと、
フロントガラスに広大な田園風景が広がりはじめた。

児島の干拓地だった。

2年前だっただろうか、1人でこの地を訪れたのは。
重松清の小説「疾走」に感銘を受けた僕は、その舞台のモデルになった
このどこまでも果てしなく広がる田園の中の農道を、主人公のシュウジの
ように走ってみた。

しかし、昨日の僕は田園の中の農道の端にクルマを停めると、少しずつ
夕闇になりつつある風景を眺めながら、立て続けに何本もタバコを吸った。

人間ならば、いろんな生き方があってもいい。
いや、そうでなければいけない。

でも、自分とあまりにもかけ離れてしまった生き方や考え方になった
人間を前にしたら、人は、何も言えなくなってしまうのだろうか。
建前上は、相手の考えを受け入れたような顔をしていながらも、
実際は自分を守るために。自分の生き方や考え方を侵害されないように・・・。

俺の悪い癖。
また、考えすぎなのかも知れないな・・・。

そんなことを自問自答していたら、鼠色の空からポツポツと・・・。
僕はタバコをもみ消すと、クルマに乗りこみエンジンキーを回すと、
クルマを西に向かって走らせた。
コメント
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