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りきる徒然草。

のんびり。ゆっくり。
「なるようになるさ」で生きてる男の徒然日記。

80代の景色。

2025-05-11 | 家族
昨日は、母と墓参りに。

一昨日、別件で母に電話した時、「明日は墓参りに行く」と言ったので、自然ななりゆきで一緒に行くことになった。

朝、実家に母を迎えに行き、クルマで出発。

車中、彼岸でもなく月命日でもないのに、何で今日墓参りするのか?と母に尋ねたら、

「お墓に供えるつもりで庭に植えたナデシコが、綺麗に咲いたから」とのこと。

お寺に着いて、バケツに水を入れて、お墓までの細い道を母と歩く。
先を歩くワタシを見て、母が言う。

「もうちょっと背を伸ばして、前を見て歩きんさい」

そして、こう付け加える。

「お父さんの歩き方に、そっくりじゃ」

仕方がないだろ、道が細いし、雨上がりで滑るかもしれんし、最近は肩こりも酷いし、昨日は寝不足だし・・・と、思いつくだけの理由を口にして答えたが、やっぱり最たる理由は、ワタシの身体の半分が親父のDNAで出来上がっているからなのは否めない。

墓に着くと、墓石を拭き、落ち葉を片付け、薄いピンクのナデシコの花を供え、けっこうな本数の線香を供え、手を合わせた。



          ◆



帰りの道中の車内で、実家の近所の話や、孫の話や、母が通う体操教室の話とか。

来月、母は運転免許の更新予定とのこと。

高齢者の免許更新となるので、ここ数日は運転適性検査の参考書とにらめっこしているそうだ。

久しぶりに参考書に眼を通しているけれど、3年前よりも憶えが悪くなった、と母は笑いながらそう言う。

確認の意味も込めて、たまに母の運転するクルマの助手席に乗ることにしているが、客観的に判断して、まぁ、まだ運転しても大丈夫だろう。

それでも、油断大敵。

少しでも危ないと思ったら運転は控えるように、と忠告はしておいた。



          ◆



父が鬼籍に入って、今年で7年。

父より4歳年下だった母は、この7年で父よりも年上になってしまった。

父は、77歳で亡くなった。

だから母は今、父が見ることができなかった〈80代の景色〉の中で毎日を過ごしていることになる。

それでもいつか必ず、父の元へ行く日が訪れる。

でもそれは、まだまだ遠い先の話だ。

その時まで出来る限り数多の景色を眼にして、父と再会した時にはたくさんの土産話をしてもらいたい。

母さん、それある意味、父より年上になってしまった貴女の義務だよ。

今日は、母の日。

いつまでも、元気で。

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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (junky)
2025-05-13 12:31:03
歳を取ると、自分のルーツを意識しますね。自分は、父親を反面教師みたいな捉え方をずっとしてきたのですが、ここのところ、自分の口調や態度が父親に似ていることに気付き、焦ってます(笑)。
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Unknown (りきる)
2025-05-13 17:04:24
junkyさん
ワタシも風貌だけでなく、言動や仕草が父にそっくりだとよく言われるようになりました😅
でも、嫌な気持ちはもうないですね。
むしろ嬉しい気持ちになってる自分がいる。
まったくもって厄介なことです(笑)
返信する

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