家の本棚に、3冊だけある。
全10巻のうちの、2巻・3巻・4巻。
誤解を恐れずに言えば、この3冊を読むだけでも、原爆というモノがいったいどのようなモノなのか、否応にでも分かると思う。
最近、広島市の平和教育副教材から、この漫画が削除されたそうで、その波紋が広がっているとのこと。
詳しい経緯や理由はよく知らないのだけど、新聞やニュースを見た限り、直接的ではないにしろ、どうやら政治的な理由が見え隠れしている様子。
しかし。
普通に暮らしていた人々が一瞬で命を奪われ、生き残った人々を後々まで原爆症で苦しめている理不尽な悲劇を前にして、政治的なイデオロギーなど関係ないと思うのだが。
悲惨な事実を知らないまま、原爆が落とされた年号や犠牲者の数だけを記号のように暗記した人間を増やしていったところで、それがいったい何になるのか。
原爆で亡くなった親戚を持つ者としては、そう思う。
今日は、久しぶりにこの本を読みながら、静かに過ごそうと思います。