ほぼ日刊、土と炎、猫と煙突

白く燃え尽きた灰の奥深く、ダイアモンドは横たわる。

芋蔓劇場

2009年06月02日 22時12分34秒 | フィクション
場所:   都内の某社内
時間:   昼休み
登場人物: 会社員 A、C
テーマ:  Aの過去を想像してみる 

その前のシーン→ここをクリック

*完全フィクションです

「Cさんの奥さんって相変わらず若いですね」
「うん。中身がガキって言うか。昔から全然、変わってない」
「しかし、何千万円の費用で美容整形して”若返り”する人から思えば、
 Cさんの奥さんはそれだけの価値が”生まれながらにある”って事ですよね?」
「まあ、物は考えようだな。そうかも知れない」
「そこへいくとウチの嫁なんか……俺の姉さんに間違えられるんですよ」
「A君。それが不服か?」
「いや、なんか逆に酷く損をした気分で……」
「そんな事は無いよ。君は自分の嫁さんの価値に気付いていないだけだ」
「え? 何で?」
「君達夫婦はお母さんと同居しているそうだね」
「はい」
「どう? お母さんと嫁さんは仲はいい?」
「良いです。二人で結託して困るくらいです」
「それだ!もし、お母さんと嫁さんの気が合わなかったらどうする?」
「それはそれで、色々と面倒ですねえ」
「だろ? 同居不可なら、嫁さんはこう言うぞ」
「え? 何て?」
「別居さ。『この家を出て、アパートか一戸建てに住みましょう』って」
「……じゃあ、今の家どうするんですか?ローン残ってるのに」
「知らんよ。出来なければ君は”男の甲斐性”を責められるだろう」
「そんな事言われても」
「よって、君は家を一件分、丸々得したんだ」
「うーん。そうなのかなあ?」
「しかも……」
「しかも?」
「今、住んでいる家には孫の面倒を見てくれる人がいる」
「はあ」
「君たち夫婦の食事や掃除も手伝ってくれる」
「まあ、そうですけど」
「そんな人件費も諸経費として考え、家一件分と累計してみろ」
「まあ、生涯で5~4000万円はいくでしょうね」
「だろ? それらが全て0になったんだぜ」
「ああ。言われてみれば……」
「君の嫁さんはそれだけの価値がある、って事だよ」
「……」
「釈然としないか?」
「だからと言って、売りに出しても5000万円にはならないですよね」
「まあ、タダでも欲しいヤツはいないだろうけどな」
「あのー。嫁の話なんですけど」
「うん。わかってる。わかってるけどさ。そう考えてみる事が大事だよ」
「……」

<終>

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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
F本さん (RESANDO)
2009-06-03 21:21:00
自分でもそう思う。だから前のヤツ、止められなかったんだけど、大衆に迎合する事にした。
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ZEROさん (RESANDO)
2009-06-03 21:19:30
元々、ワークステーションのディスプレイとかは、黒バックに緑が普通でした。

このイメージ
http://www.youtube.com/watch?v=BH9NXuZMlrU&feature=related

闇の深淵から語りかけてくるよな
イメージが好きだったんだけど、
今じゃ、評判悪いですね。
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mamaさん (RESANDO)
2009-06-03 21:10:49
うん。前に太鼓さんにも言われた。
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オ 寒さん (RESANDO)
2009-06-03 21:10:06
なんか文章も変わりそう。
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なんかさ (f本)
2009-06-03 12:05:48
 イメージに合わない。
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同感 (ZERO)
2009-06-03 08:47:52
何か心境の変化ですか?
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前のは (mamaさん)
2009-06-03 06:49:38
読み辛かった。
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この (オ 寒)
2009-06-03 05:30:42
テンプレートは、読みやすい。
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