緩衝材、と言う物(いや、言葉だな)をご存知だろうか?
辞書的に言えば割れやすい物を包むクッション、
わかりやすく言えば、「プチプチ潰し」をしたりするアレだ。
(と、言うか『緩衝材』って柔らかければ何でもいいんだけど)
会社には、「お菓子のカール」みたいな形状の発泡スチロールの緩衝材がたくさんある。
はっきり言って、これは古い。嫌われる。送った先(役所相手では特に)から苦情が来る。
「ゴミを極力減らす」方向の社会では、厄介物扱いになりつつある。
「地球にやさしくない」と言うわけだ。
じゃあ、昔は「緩衝材」に何を使ったのだろうか?
長崎などから輸入されるオランダのガラス器には、草が使われていた。
「シロツメクサ」と言う名で表されるように、「詰め物」(緩衝材)として、
白詰草が利用されていた。今でいう、「クローバー」だ。
今なら、これも「外来種植物の日本侵略」
と言われて非難されるのかもしれない。(実際、日本の在来種のようになった)
さて、翻って...
日本から海外に輸出されていた「陶磁器」は、どんな「緩衝材」に包まれていたのだろうか?
古くから製紙が発達していた御蔭で、「屑紙」を丸めた物が多かったようだ。
これが、意外な展開を遂げる。
習字の書き損じ、とか、障子の裏張りに使うような紙に混ざって、「浮世絵」もそれに使われたからだ。
当時、高級な絵と言えば狩野派とかの「日本画」であり、
「浮世絵」などはポスター感覚で、庶民の「絵」だった。
それが最初にヨーロッパに伝わったのは「緩衝材」としてであり、
中身の「陶磁器」以上の評価を得たりもした。
国の内外を問わず、「浮世絵=美術品」として評価されるようになったのはそれからである。
昔、ゴッホの伝記的な映画を見た。(邦題は、『ゴーギャンとゴッホ』だったかな?)
ゴッホ:「ダビンチ?ラファエロ?そんな物にいつまでもこだわっているから、
君達は小物なんだ。」
画家A:「じゃあ、君の言う芸術って何だい?」
ゴッホ:「これだよ。これ。」
そう言いながら、ゴッホは浮世絵を指し示す。
そんなシーンがあったな。(実際にそう言ったのか?は知らんが)
当時の日本では、国際的競争力のある産業と言えば、絹と陶磁器くらいだった。
幸か不幸か、「陶磁器」は割れやすく、「緩衝材」を必要とした。
そんな偶然がなければ、美術の歴史も変わっていたかも知れない。
辞書的に言えば割れやすい物を包むクッション、
わかりやすく言えば、「プチプチ潰し」をしたりするアレだ。
(と、言うか『緩衝材』って柔らかければ何でもいいんだけど)
会社には、「お菓子のカール」みたいな形状の発泡スチロールの緩衝材がたくさんある。
はっきり言って、これは古い。嫌われる。送った先(役所相手では特に)から苦情が来る。
「ゴミを極力減らす」方向の社会では、厄介物扱いになりつつある。
「地球にやさしくない」と言うわけだ。
じゃあ、昔は「緩衝材」に何を使ったのだろうか?
長崎などから輸入されるオランダのガラス器には、草が使われていた。
「シロツメクサ」と言う名で表されるように、「詰め物」(緩衝材)として、
白詰草が利用されていた。今でいう、「クローバー」だ。
今なら、これも「外来種植物の日本侵略」
と言われて非難されるのかもしれない。(実際、日本の在来種のようになった)
さて、翻って...
日本から海外に輸出されていた「陶磁器」は、どんな「緩衝材」に包まれていたのだろうか?
古くから製紙が発達していた御蔭で、「屑紙」を丸めた物が多かったようだ。
これが、意外な展開を遂げる。
習字の書き損じ、とか、障子の裏張りに使うような紙に混ざって、「浮世絵」もそれに使われたからだ。
当時、高級な絵と言えば狩野派とかの「日本画」であり、
「浮世絵」などはポスター感覚で、庶民の「絵」だった。
それが最初にヨーロッパに伝わったのは「緩衝材」としてであり、
中身の「陶磁器」以上の評価を得たりもした。
国の内外を問わず、「浮世絵=美術品」として評価されるようになったのはそれからである。
昔、ゴッホの伝記的な映画を見た。(邦題は、『ゴーギャンとゴッホ』だったかな?)
ゴッホ:「ダビンチ?ラファエロ?そんな物にいつまでもこだわっているから、
君達は小物なんだ。」
画家A:「じゃあ、君の言う芸術って何だい?」
ゴッホ:「これだよ。これ。」
そう言いながら、ゴッホは浮世絵を指し示す。
そんなシーンがあったな。(実際にそう言ったのか?は知らんが)
当時の日本では、国際的競争力のある産業と言えば、絹と陶磁器くらいだった。
幸か不幸か、「陶磁器」は割れやすく、「緩衝材」を必要とした。
そんな偶然がなければ、美術の歴史も変わっていたかも知れない。
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