ほぼ日刊、土と炎、猫と煙突

白く燃え尽きた灰の奥深く、ダイアモンドは横たわる。

西郷隆盛

2006年05月09日 00時27分07秒 | 古い日記
昨日の「日本人の好きな偉人」のトップ10を記録しておく。

1織田信長
2坂本龍馬
3エジソン
4豊臣秀吉
5松下幸之助
6徳川家康
7野口英世
8マザー・テレサ
9ヘレン・ケラー
10土方歳三

惜しくも11位でベスト・テン圏外だったのは西郷隆盛だ。

さて。
この西郷隆盛は湯川秀樹と逆で「エピソードが多いタイプの偉人」だが、
あまり取り上げられていないし、これからも以下の様な理由で
脚光を浴びないであろう・・・と思われるエピソードをここに記す。

---以下、本文---

大正時代(6年)の教育書「親のため子のため」岸辺福男:著
という本が手元にある。

要するに人間として「礼儀作法、マナー、公衆道徳」が何故必要なのか?
これから国際世界で生きていくにあたって、日本人として、どう振舞うべきか?

教育者で洋行帰りの著者が「世間の親達」に語る、と、そういう趣旨の書籍だ。

そこに、こんな話が書いてある。

---西郷隆盛の逸話---

明治政府の要人達の晩餐会での事。

洋食のスープが出された時、西郷隆盛だけはスープ皿を取り上げて
ガブガブと吸い込んで飲み干し、言った。

「あー。うめえ...。」

全員が偉人伝になるような...並み居る要人達はこれを見て感心する。

「さすがは西郷。」
「あっぱれ。豪放な漢(おとこ)よのう。」

---西郷隆盛の逸話、終わり。---

この逸話をもって「食事の礼儀作法など、浅薄なハイカラ流者の通弊だ!」
という輩がいる事を、著者は嘆いている。

次に、西郷がある席上で、
「この国事多難の時に、食事がうまいとかまずいとか言うな!ボケェ!」
と叫んだエピソードを取り上げ、こう話を纏めている。

(前略)かような偉人であればこそ、時には食事の作法を無視しても、却って興ある逸話となりますが、
 並みのボンクラ連中が(後略)真似をしても「ただのバカである」と。

まあ、100年近く経った今でも...至極もっともな話だな。

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