旧堀田古城園も秋🍁

2022-11-16 15:18:45 | 紹介
先日、ブログで武田神社周辺の紅葉🍁をご案内しました。
でも秋に、目を楽しませてくれるのは紅葉だけではありません。
当館、信玄ミュージアム内の堀田古城園の庭もすっかり秋です。
ささやかなお庭ですが、かわいい秋が、そこここに見つかります。
主屋の玄関前に、ツワブキ
花言葉は、奥ゆかしさから「謙譲」、
日陰や寒くなっていく中で咲くことから「困難に負けない」


ヤツデ
花言葉ももちろんあって、それがなかなか興味深い!

「分別」は、ひとつの花に雄しべと雌しべのあるヤツデ。
一緒に咲いてしまうと、近親同士で受粉してしまいます。
それを避けるために、まずは雄しべが咲き、
次に雌しべが咲いた時に虫が運ぶ他の花粉で受粉するから。

「健康」は、季節問わず青々と茂る姿から。

そして「親しみ」は、そんな、いつでも青々とした葉を広げるヤツデに、
人は魔除けの力を感じ、玄関先に植え、
その一方で、大きな葉が揺れて、「おいでおいで」と人を招いているようだから。

乾燥(しちゃった)ザクロ!?
黄金色が、意外ときれいなんです✨
花言葉は、「愚かしさ」と「結合」

コムラサキ
ムラサキシキブと似ていることから、花言葉は「気品」「知性」「聡明」
枝葉はすっかり枯れてしまいましたが、
実はぱんぱんで、この中から種をだして、そのまま植えれば育つそうです。

ひし形の茶室の前には、コスモス
いつの間にやら根付いた花のひとつです。
花言葉は「野性的な美しさ」だそう。
でも、ピンクは「純潔」、白は「純潔」に「優美」が加わります。

ひし形=武田菱のお茶室もぜひ覗いてみてください。
写真左下の炉にご注目いただくと、ひし形がわかりやすいかもしれません。
お軸のテーマは「富士🗻と秋」です。

猫たちの姿は最近少なくなりましたが、閉館後暗くなるとたまに見かける日も。
そして、昨日は明るい時間に久々に登場の元祖母ニャン。
何やらお急ぎの様子でした。

でも、夕方近くには定位置へ。
最近寒くなってきたので、マットの上が良いらしいです。

みなさまの秋の楽しみはなんですか?
芸術の秋、食欲の秋、読書の秋など色々。
「戦国の秋」は聞いたことがないけれど、
秋を見つけに、武田神社、旧堀田古城園、
そして信玄ミュージアムにぜひお越しください🙇
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信玄公没後450年カウントダウン 「甲府三ケ寺特別公開」 東光寺

2022-11-15 11:38:59 | イベント
11月11日(金)、12日(土)の2日間
東光寺の特別公開を開催しました。

仏殿など境内の文化財を
歴史文化財の職員が説明しました。

東光寺は、保安2年(1121)、新羅三郎義光が建立、
鎌倉時代に蘭渓道隆(らんけいどうりゅう)が再興します。


東光寺仏殿(重要文化財:建造物)昭和2年4月25日指定
この仏殿は、薬師如来を本尊とすることから「薬師堂」とも呼ばれます。
中国の建築様式をよく伝え、室町時代に建てられました。

仏殿内に
木造薬師如来坐像(山梨県指定文化財:彫刻)昭和54年2月8日指定
木造薬師十二神将像(山梨県指定文化財:彫刻)昭和54年2月8日指定
が安置されています。
木造薬師十二神将像は、平成28年度から6年間の修理が完了し、
12体全て揃って今回の特別公開を迎えました。


東光寺庭園(山梨県指定文化財:名勝)昭和54年3月31日指定
鎌倉時代、蘭渓道隆の作庭と伝えられています。
池や滝などを配した池泉(ちせん)観賞式庭園で、
豪快な石組みと本堂側に池が広がります。


「風にそよぐモミジがきれいで、境内どこを見ても美しいですね。
訪ねて、良かったです。」という声をいただきました。
両日とも秋晴れのもと
多くの方がお越しくださいました。
ありがとうございました。

次回は、18日(金)、19日(土) 天尊躰寺にて
午前9時から午後4時まで寺宝を公開します!

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穴太(あなふ)衆の石垣が結ぶ館と城

2022-11-14 18:07:32 | 紹介
紅葉が進む武田神社境内にもなっています武田氏館跡をご紹介しましたが、
散策するにはとても良い季節です。
信玄ミュージアムで少し館跡としての見方、歩き方を知ってから現地に行かれると、
より散策が楽しめますよ。

さて、戦国大名武田氏が拠点とした躑躅が崎館(つつじがさき)は、
文字通り基本は居住を中心とした館造りです。
土を切り盛りして築いた館で、石垣を積んだ近世の城ではありませんでした。
ですが、戦国時代も終わりに近づくと、武田氏以後の勢力によって徐々に城郭化。
土で築いた館に石垣の構造物が加えられ、城として再整備されますが、
その後、南におよそ2.5キロ下った場所に石垣造りの甲府城を築城。
総合的な学術調査を経て、門や曲輪の改修・整備が行われましたが、
その時、石垣も伝統工法を基本に補修されて今日の姿に。

甲府城が完成するまで、甲斐国統治の拠点は躑躅が崎館に置かれたため、
勝頼公により一時廃城とはなりますが、
館には、信虎公から甲府城完成までの74年の歴史がつまっています。
現在、整備されて見学しやすくなった館跡の見どころも多々ありますが、
土の城から石の城への変遷が随所に見られるところが魅力の一つ。

武田氏滅亡後は、織田氏、徳川氏、豊臣氏が順に甲斐統治の拠点とした館。
甲斐国含め、社会情勢がまだ落ち着いていなかったからでしょう。
新たな城主たちの下で、天守台や曲輪が築かれ、館の増強が進められました。

↓の写真は、信玄公の嫡男・義信のかつての新居・西曲輪の北と南の門跡。
武田氏時代は土塁で囲まれた虎口と門でしたが、
その後、土塁表面に石を積むようにして、強化されました。
館の改修の目的が城郭化だったことが視覚的にわかる遺構です。

門の脇に組み上げられた石垣の「礎石」()にご注目。
武田氏時代の礎石がそのまま再利用されています。

ちなみに、石垣は「野面積み」という、自然石を加工せずに積んでいく工法。見た目は豪快。
でも、1600年頃から登場する、加工した石をきっちり積み上げる工法の方が耐久性は上!?
いえいえ、そんな見かけで判断してはなりません😤 
石と石の間の隙間のおかげで、地震が起これば揺れによる圧力が分散され、
大雨が降っても、隙間から、ばっちり排水。

2016年、熊本地震が発生しますが、、熊本城が有する4種類の石垣の中でも、
野面積み部分には、ほとんど崩落がなかったと報告されています。

武田氏館と甲府城の石垣に携わったのが「穴太衆」というのもポイント。
穴太衆は比叡山山麓の出身で、古墳の築造にも携わった石工の末裔とされ、
安土城の石垣を作ったことで、「石垣と言えば穴太衆!」とばかりに人気急上昇。
江戸時代初頭までに築かれた城の多くで、石垣の施工を指揮したのは穴太衆だったとも言われています。
そんな彼らのシゴトが甲府にも遺され、武田氏館と甲府城をつないでいます・・・。

・・・・・


復元された石積(信玄ミュージアム内)
地下に水を通した暗渠や、屋敷や道の区分けのためにも活用されました。

こちらでは、発掘中の写真が紹介されています。
館の造成において、石積がどのように使われたかがよくわかります。
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館跡もすっかり紅葉、七五三の季節です🍁

2022-11-13 14:14:48 | 紹介
小春日和が続いています
神社も、七五をお祝いするご家族含めて、とっても賑わっています。
武田神社拝殿

武田神社で参拝してから、左(西)に進めば、
信玄公の跡を継ぐはずだった嫡男、義信の新居として増設された「西曲輪」
現在の神社拝殿と西曲輪をつなぐ、この通路から
結構、いろんなものが出土したとか!?
お館さましか所有できなかった陶磁器なども出土していて、
当館、特別展示室で常時展示しております。
今は破片。でも、かつては幕府の権威を表していたモノたちで、
これらが床の間に飾られることで、お館さまの統治の正当性が保証されました。

さらに進むと・・・
館跡南側の水堀

見上げれば、虹のようにグラデーションした紅葉🍁


そして西曲輪に到着です。

今は木々が生い茂っていますが、信玄公も歩いた場所。
武田氏館は緩やかな斜面に立てられたので、3段構造になっています。
武田氏館跡は、戦国大名の館の構造を今に伝える文化財として、
昭和13年(1938)に国の史跡に指定されました。
武田神社ご参拝の折には、こちらのエリアも、
紅葉を楽しみつつ、戦国の風(!?)も感じていただきたいスポットです!

奥に進めば、整備されたお館様の散歩道あり、今も続く発掘現場のオマケもついて😉

西曲輪にも出入り口はありますが・・ちなみにこちらも必見です💦

でも今日は、神社の拝殿に戻って・・・
東に進めば武田神社の能舞台「甲陽武能殿」。
ここだけは、いつでも立派な常緑の松。

松はがんばってますが、紅葉の流れには逆らえません🍁
能舞台を横目に、信玄公の館のかつての正門を出れば、
武田氏館、通称、躑躅が崎館(つつじがさきやかた)の由来、躑躅が崎が正面に。
手前は、武田勝頼公亡き後に大手門防御のために築かれた豊臣期の石塁。
「角馬出」となっています。
※「馬出」は城の出入り口前の防御施設。
 武田氏関連の城の馬出は三日月型を特徴としていました。
 写真の馬出の下にも、実は武田氏時代の三日月堀が眠っています。

大手門を出て、右=南に進むと・・・
信玄ミュージアムに到着です!

せっかくなので、フォトスポット(無料エリア)で記念撮影もお忘れなく📷
景気付けに、エイエイオー😤 
勝鬨(かちどき)を上げにいらっしゃいませんか。
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信玄公没後450年カウントダウン東光寺記念講演会~修理後初公開!十二神将像~を開催しました。

2022-11-08 14:43:09 | イベント
11月3日(木・祝)、
東光寺の十二神将像(山梨県指定文化財)の
修理が完了したことを記念して、
講演会を開催しました。

講師は甲府市文化財調査審議会委員の
鈴木麻里子さんです。

第1部は東光寺の西堂を会場に講演会。
新調された十二神将像のパネルに囲まれ、
各像の特徴が紹介されました。

第2部は仏殿内の見学会。
仏殿は重要文化財です。
この日は特別に扉が開かれました。
鈴木さんの案内で、本尊の薬師如来と
十二神将像を見学しました。
ご参加いただきました皆さまから
たくさんの質問をいただきました。
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