3D CG, CAD/CAM/3Dプリンタ な日常でつづる クルスの冒険ブログ

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STLポリゴンからIGESに変換したい(from stl to igs,iges)

2010年06月10日 | □CAD/CAMな日々
 
RPGゲームには、アイテムを手渡してくれたり、売ってくれたり
 
謎を解くヒントをくれる存在がいる。
 
自分がプレイヤーになってそういう店やキャラクターを訪ねることはあっても、
 
武器屋の店主や預言者なんかになって、主役であるプレイヤーの訪問を受けるという経験は普通あまりない。
 
(…あ、ネトゲではあるのかな?知らん)
 
ワタシは今、その武器屋とか預言者として、勇者が立ち寄るのを待っている立場を味わっています。
 

最近

「stlをigesに変換したいのですが、どうすればいいでしょうか?」

というご相談をたくさん受けます。
 
質問いただくその頻度といったら、少し驚くくらいのもので、
 
1日に2組から全く同じ質問を…という日も結構あります。
 
「…あれ?あなたもデスカ?…アレアレ?」
 
という頻度。
 
1日に2回、週に3回、4回とあると、まるでデジャヴのようです。
 
それも、あちらからわざわざ足を運んでいただいて
 
「stlをigesに変換したいのですが?」
 
というご質問を頂戴します。
 
このご質問に回答する事は、簡単です。
 
とりあえず変換したいカタチの特徴をお聞きして…
 
「あ。そういうカタチは何とかなりますよ、細部は分かんないですけども…」
(こういうケースはとても少ないです。その理由は、ちゃんとあります)
 
「お?そういうカタチは無理ですね、ええ、駄目でしょう…」
 
「ちなみに、正確には“変換”は出来ないんですけどね」
 
と、お答えするだけです。

…でも、わざわざワタシをお訪ねいただいて質問していただく方には、
 
単にそれを回答するだけでは全く不十分なのだと考えています。
 
実際には

「何のためにigesにしたいのか?」

を知る必要がありまして

「なぜ“変換”できないか?といいますと…」
 
という理由の説明が必要で

「ではどうすれば良いか?」
 
という具合に、情報・知識・思考のプロセスを踏んでいただく必要があると考えているのです。


こういう方が来た場合

「あ~それはアレですね?中国か香港か台湾の金型屋さんから、送ったstlを突っ返されて、
igesかstepかsldprtでよこせ、と言われましたね?」
 
と言うと、まるで超能力者か予言者でも見るように
 
「どうして分かるんですか???」
 
と、いう反応が返って来ます。預言でも超能力でもありません。
 
単に、全く同じ質問を何度も何度も受けている、というだけのことです。


こんなスーパーニッチな質問をされる方が多数、わざわざお越しになる場所は、
 
世界広しと言えどもここだけです。他にありはしません。
 
このヒトと情報の集積は、驚くべきことだと思います。自分でも驚いてます。
 
そしてこういった事を、世界で一番分かりやすく、上手に説明出来るのも
 
他には無いでしょう。ワタシは、これには絶対の自信があります。

なにせ、こなして来た場数が違う。
 
このご質問には、

「この商品を買えば大丈夫デスよ」

という事は、残念ながらありません

「このヒトに、この会社に会えば何とかなりますよ」

という事は、あります。

それでも完全ではなく、まだまだ改良すべきプロセスですが、何とかなるのは事実です。

変換、というのとはちょっと違う話ですし、そのやり方を採用していただけるかどうかも人によって違うのですが。 
 
何より、まず大切なのは

「なぜそうなのか?」

を理解して頂くことであり、その後

「ではどうすれば良いか?」

は、必ずお教えしています。
 
これが、ワタシが「業界団体が要る」と考えた所以です。

すごく大切な事なのですが、こんな事は営利目的の企業活動ではとてもやれません。

やれないから、やらなくなってしまって、
 
今ではCADやCGを売っているお仕事の人で、これをきちんと説明出来る人は
 
とてもとても少ないことでしょう。
 
(なにせCADを売っている営業マンから訊かれる事もあるのですから…)
 

謎を解き、旅の安全に役つアイテムをお求めの皆さま。
  
お探しのアイテムは、ここにあります。

「3次元形状を活用する会:3D-GAN」の活動に、ぜひご参加下さい。
 
今、目の前にあるその問題を解決しても、この先もまた厄介な事は顔を出すでしょう。
 
旅は続くのです。
 
その旅に、私たちはとてもお役に立つ事でしょう。

80社を超えるお仲間も、悩める勇者の皆さまをお待ちです。
 
皆さまは独りではありません。

秋葉原でお会いしましょう。



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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
>わたべさま (クルスの冒険)
2010-06-14 00:01:53
コメント御礼申し上げます。
ハヤブサ再突入をUst中継で楽しんだ直後です。
(和歌山大学ありがたや)
 
>たった一行に食い付いて、長々とお目汚し失礼いたしました。

いえいえ。ご評価いただいて嬉しいです。
日々訪ねて来てくれる方が同じことをきいて行くので
 
「んー…なんか武器屋の気分www」

と思って過ごしております。
買ってもらうべき必殺の武器が存在しないので、
業界団体にしよう、ということですね。
  
世間一般の広さから言えば、非常に狭い、実に専門的な領域なのですが、
以前には無かった事が起きている、つまり変化を感じられる日々です。
 
今やこういった変化は、いわゆるCAD/CAMベンダーでは感じ難い訳でして。
なぜなら、STLを持って来る皆さんはB-rep系のツールは使っていないからで、
それはいわゆるCADではありませんから、当然ながら
CAD/CAMベンダーとはほとんど接点の無かった人たちなのですね。
 
こういった、3DのCADとCGのボーダレス化は、ワタシがずっとずっと言って来た
一種、「本来あるべき姿」です。
 
ただ、それをCAD/CAMやCGをつくる会社側から言い出すことは絶対にない、
とも予想して来ました。
(この市場がボーダレス化すると、ソフトウェアツール単体としての
単価は、当然下がる方向に推移するはずなので)

第一、そんな発想は無いですね、あの市場のプレーヤー(CAD、CGメーカーさん)は。
 
なので。
 
CADとCGのボーダレス化は、大袈裟に言いますと

3Dモデリングツール史上初めて、ユーザ側から発生する「文化」
 
なんだと思うのですね。
それも、日本発で世界初の。
 
伝統的に日本のCAD/CAMのお仕事をして来た人たちには(主に開発)
モノづくりは一流なのに、どうしてCADは世界に出せないのか?
という「日の丸CAD」願望がありました。
 
もし「日の丸CAD」があり得るのだとしたら、
このCGとCADのボーダレス化の中で生まれ出るのが、
つまり、「日本の文化」を背景に伴って生まれるのが
相応しい…
 
そんな風に愚考しております。
 
CADとCGのボーダレス文化

そこから生まれる
 
ボーダレスな3Dモデリングツール
  
加えて…
 
世界で最も3Dモデリングツールが日常化したコンシューマを持つ事
 
この3つが
 
ワタシのビジョンです。

順番は、

「文化」→「コンシューマ」→「ツール」になることでしょう。
 
夢とも言いますし、妄想とも言いますし(笑)
 
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ネトゲ歴10年の私が通りますよ (わたべ)
2010-06-12 18:59:17
ネトゲの例え、とても的を射てます。

1プレイヤーがアイテムを作り、
道端や自分の店で販売し、
買いに来た別のプレイヤーと情報交換する。

情報とアイテムを求めて
物売りをするプレイヤーと、それを求めるプレイヤーが集まって市場のエリアができる。

未踏のミッションを制覇したプレイヤーには、
攻略法や、パーティー参加を求めて他のプレイヤーが集まってくる。

かくして、その国(所属エリア)は大きく栄えましたとさ。

最後が昔話調で、えらく理想的な流れを書きましたが、
多くのネトゲにあてはまる状況で、経験者なら共感してくれると思います。

ネトゲの例え、とても的を射てます。
大事なことなので2度書きました。

あ、でも
プレイヤーは賞賛や尊敬を集めて、
ゲームマネーと地位を勝ち取るので、
今回の話はGM(ゲームマスター)というのが近いかもしれません。

たった一行に食い付いて、長々とお目汚し失礼いたしました。
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コメント御礼 (クルスの冒険)
2010-06-11 14:30:58
>そういった場所が今までなかった事も問題ですけど…
 
誰もやってこなかったのは、それが商売にならないから、
ということと、そもそも問題意識を持つような経験が無いと、
その意欲もわいて来ないからでしょう。
 
これは今後も変わらないと思います。
 
ただ、STLポリゴンからの製造、それもマシニングによる製造
のニーズが生じて来たということは、
3Dデータからモノをつくるという人や機会が、
共に増加した事を意味しますので
(CADを使っている人は、わざわざSTLから削ろうなどとは考えない)
これは、ワタシは純粋に嬉しいです。
 
こんな風に、ユーザ側の状況が変化して、その次にやっと
ツール側の変化が起きることになるでしょう。
 
まだ、先の話でしょうね。
 
この先3Dデータの新しい市場と文化を豊かにして行くには…
 
「単価と数量の関係」を大変化させることが必要になることでしょう。
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Unknown (熊谷)
2010-06-11 08:19:02
駆込み寺の様子を呈してきましたね。

そういった場所が今までなかった事も問題ですけど…

「業界の常識は世間の非常識」なんて言葉を昔聞いたような

私もいろんな質問にきちんと答えられるように日々情報収集に勉強を怠らないようにしなければ
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