3D CG, CAD/CAM/3Dプリンタ な日常でつづる クルスの冒険ブログ

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鳥人間コンテストをマークせよ!

2005年09月21日 | □CAD/CAMな日々

9月も後半に入って何かと忙しく、ブログの更新をサボってしまいました。
よく読んでくれている方から指摘され、ありゃこれはイカン、と。
忙しかったんですよね、バイク売ったり、もてぎにMotoGP見に行ったり…
(全部遊びやんけ)仕事もしてます(笑)

さて、昨日家で録画してあった『鳥人間コンテスト』を見ました。
コドモの頃好きで毎年欠かさず見ていましたが、久しぶりに見たらすごいのね。
何がスゴイって記録の伸び方が。
昔、盛んに見ていた頃は飛行時間に飽きてしまうほどの距離は飛べて
いなかったのですが、今じゃ琵琶湖の端まで飛べちゃうということで、
折り返すんだもの。知らなかったです…で、実況が
「飛行時間が一時間を越えました!」
とか言っているので、うわスゴイ事になってるわ、と。びっくり。

大会自体も26年目…とかで、第一回から連続出場している大学やらチームやら
もあり、既に歴史と伝統を感じます。
昔、あるお客さんから
「設計部には、無数の“あれやっちゃいけない”があるんです」
と聞きました。新人さんは、とにかく“あれはやるな”という事を沢山教わり、
その意味も分からぬ状態のままでも、やらないように気をつけて仕事をするもんだ、
と。きっと、長きにわたって蓄積された失敗の歴史が無数の“やっちゃいけない”
となって積み重なっているのでしょう。失敗することをやらないのは、成功への
当然の近道であります。

同じように、当然のことながら、積み重ねた年月の長いチームは記録も良い、と。
「飛ぶ」なんてことは当たり前で、どれくらい飛べるか、それをどう実現するか?
という時代なんですな。へー。

で。思いを馳せるわけです。
設計した人、作った人…それだけじゃなく、場所を提供した人、機材を用意した人、
毎日走り込んで来たパイロット… なにより、どこから捻出したんだよ、その予算!

尊敬する現代の映画監督があるインタビュー記事で言っていたのを思い出しました。

「ホームランが打てるっていうだけじゃダメなんです。東京ドームに行って、
どこから入り、どこを通ったらグランドに出られて打席に歩み寄れるか…
こういう事を知っているかどうかが非常に重要になるんです。皆さん知らないでしょ?
選手はどこから入って打席に着くか。プロというのはこういう事も含んで、プロなんです」

と。胸を打たれた言葉でした。どきどきした。

飛行機を作り、テスト飛行をして、パイロットは走り込む…確かにこれは「飛ぶ」という
行為の中核ではあるのですけど、あの巨大な機体をどうやって琵琶湖まで運ぶのか?
運送会社は?トレーラーのサイズは?道順は?クルーの宿舎はどうする?クルーに
コンビニ行って各自食えとも言えないでしょうし、トイレの場所だって分からない…
こういう事が、やはり長年参加したチームではしっかりできているのだと思うのです。

システム… というコトバが頭をよぎりました。

私たちは、例えばスポーツの試合を見に行くと選手を見ます。
お寺に行けば大仏を、空港ではジャンボそのものを。
典型的なのは、コドモの頃から見ている「巨大ロボットアニメ」(笑)
グレート!とかマジンガー!とかゲッター!とか、それそのものしか見てないもんです。

でも、「あのデカいロボットは、やっぱ帰って来たら整備するんだべか?」
と思うと、笑っちゃうくらいの大人数がわらわらと寄り付いて整備してるんだろうなぁ…
その間、パイロットって何にもやることないんだよねぇ…なんて思うわけです。
あれだけ複雑な機械になれば、稼動時間より整備の方が時間がかかるはずだし
(大抵の高度な機械はそうですな)、その間は一体誰が警戒をしているのだ?
おお、その“わらわら”と寄り付いてくる整備士達のメシはどうするんだ?(笑)
なんぼ正義のためとは言え、腹は減るだろう。

とかね(笑)

そう思うと、巨大ロボットは、それを運用するための「システム」が動かしていて、
パイロットも光子力もゲッター線も、そのシステムの一要素でしかない…とも言える
わけです。これは、すごいことだ、発見だ(笑)

実は、「飛ぶ!」とか「たたかう!」とかいうメインのお話に隠れている
巨大な道具を運用するシステム(コンピュータの、という意味じゃないよ)こそが
本当にドラマッチクなのだ…と、定義して作られた物語もあるんですね。
(まぁ、途中からそっちにシフトした、というか)
『機動警察パトレイバー』
やっぱり押井カントクはすごいなぁー、名作だよなー、と思ってしまいました。
沢山の警備を動かすと最も負担になるのは糧食…つまりメシ・フロ・寝る・トイレ
の部分だ、というのも押井カントクの描きたがる部分ですね。
とっても共感してしまいます。

あ、アニメの話じゃん!(笑)