「肥やし」
ノボタンの父ちゃんは母ちゃんと一緒に大根畑を作っている。
父ちゃん達の作る大根は立派な物で、凄く長くて太い。
父ちゃん達のつくる大根は市場にも並べられた。
勿論、市場でアルバイトしているノボタンの口利き。
市場でも評判がよく売り場に並べるとあっと言う間に売れた。
秘密は便所の肥やし。
自分の家のウンコじゃ足りなくて、近所の家の汲み取りもしていた。
汲み出したウンコは畑の肥やし。さらに汲取った家からはお礼にと魚を沢山もらう。
大根畑はウンコだらけなのだ。
肥やしは水で薄めて撒く。
ノボタンもよく手伝わされたが一番苦手な仕事だった。
肥やし撒きが大嫌いで兄弟達に押しつけては逃げていたが、たまたまその日は家に誰もいなかった。
仕方なく手伝うが、早く終わらせようとデタラメに撒き散らしていた。
父ちゃんはそんなノボタンを見ると怒鳴りながら走って柄杓を振り回す。
飛び散るウンコ。
ノボタンそれを避けながら怒鳴った。
「汚ねぇべや!!」
その瞬間、カツーン!!
ノボタンはウンコ付きの柄杓で頭を叩かれた。
おわり
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ノボ「ウンコで育てた野菜なんてウンコだべ!!」
ピコ「違う・・・。」
ノボ「だって考えて見れ、肥溜めに落ちた大根と同じだぞ。」
ピコ「肥溜めに落ちても大根はウンコじゃない・・・。」
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さすがに近所のまでは汲みませんでしたが・・・。
その頃、僕はまだ小さくて、作業を手伝った記憶はありません。
特に不思議に思うことも無く、「あぁ、ウンコって肥やしになるんやな」と思って見ていました。
柄杓を振り回す・・・怖いです。
がしらさんも「肥やし文化」を子供の頃、見ていたんですね。親近感がわきます。
昔は「ウンコ」＝「肥料」って普通の事でしたよね。
ピコりんところも便所汲み料金を削減するため肥溜め作っていました。
勿論、ピコりんも手伝った事ないんですけど。
昔、近所のばぁさんがウンコの樽をリヤカーに積んで歩いていて、ピコりんの家の前によくポタポタと落としていきました。
そのたびにノボタンが怒り狂って・・・。
ピコりんは、そのばあさんが作った肥溜めに落ちちゃって・・・。
怒りが収まらず、そのばぁさんの家の壁に肥溜めの液をべったりとかけてやりましたよ。あはは
「こえたんご」とか「野つぼ」とか呼んでた。
ウンコが肥やしだから 当時は回虫をお腹に飼っている子もいたよね～。
ギョウチュウ検査、いまはやらないのかな。
汲み取ってお礼をもらう、それで育てた大根が飛ぶように売れる、良いことだらけ
長くて太い大根、良いな～！
出汁で炊くと美味しいんだよね～！
うんうん、肥溜めに落ちても大根はウンコじゃないよね アハハ(^O^)
「野つぼ」はたまに聞くけど「こえたんご」は、はじめて聞きました・・・。
カイチュウをお腹に飼っている子いましたねぇ～。
「ひいばぁちゃんが勝手にウンコ撒くからこんな事になる!!」って怒っていた友達がいました。
ノボタンちの大根は、その後、高級料亭と契約栽培になって一家の家計を支えたんだって。