ラックストーン・レコード雑記帳 - アート・和菓子・音楽

ラックストーン・レコード主人、山口'Gucci'佳宏がアート、和菓子、音楽などなど、徒然なるまま書き綴る、まさに雑記帳。

今日の美術展 [27 Nov. '07]

2007年11月27日 | fine arts
今日は上野方面へ。上野の山もすっかり晩秋の装いとなっていました。で、明日も再び上野へ出向く予定です。(写真は西洋美術館の階段に佇む二羽の烏。じっとしていて、まるで彫刻の様でした。)

ムンク展 @国立西洋美術館
珍しくかなりメジャー指向の美術展へ行って来ました。かなり混んでいて嫌な気分になるのかなぁ~、と思いましたが、それ程でもなくじっくりと鑑賞出来ました。言わずもがな名画家、エドヴァルド・ムンク氏の作品展。この展示はムンク氏が最も中心的な諸作品に名付けた〈生命のフリーズ〉を如何に氏が装飾・展示したか、その装飾プロジェクトに焦点を当てています。作品を飾る為の構想スケッチを描くほど、そこにこだわったムンク氏、確かに氏が考えた様に並べられた作品群はとても見応えがあり、そこには意味がある様に思えました。自分にはそのこだわりは結構、マニアックだと感じましたね。ムンク氏の作品は大胆な筆致と鮮やかな色彩、そしてその反面、重々しい画面、本当に独自の世界観で人間の心理を表していると思います。見ていてハッとする作品ばかりでした。良い展覧会です。

↓ 国立西洋美術館 ↓
http://www.nmwa.go.jp/jp/index.html

物語の彫刻 @東京藝術大学大学美術館陳列館
若手彫刻家の作品の数々が藝大陳列館の広々とした空間に並んでいて、不思議な雰囲気を醸し出していました。何となく魅かれる作品はありましたが、やはり現代彫刻に自分はあまり関心がないですね。でも、今回のその雰囲気は好きです。

↓ 東京藝術大学大学美術館 ↓
http://www.geidai.ac.jp/museum/

第3回「アトリエの末裔あるいは未来」展 @旧平櫛田中邸
こちらも藝大関連、若手現代彫刻家の作品の展示で藝大からもほど近い上野桜木にある旧平櫛田中邸で行われています。シリーズ展で確か去年も観に訪れたと記憶します。この展示もやはり雰囲気ですね。古い日本家屋である平櫛田中氏の旧宅に飾られた現代作品とのコントラストが面白いと思います。数々の名作彫刻が産まれた御大の住宅・アトリエに若手彫刻家の作品、展示タイトルが示す過去の歴史と今、そして未来です。

↓ 「アトリエの末裔あるいは未来」展 ↓
http://www.geidai.ac.jp/labs/denchu/

延承、演経、滲透 水、墨、モノクロームの世界 @旧坂本小学校
続いて訪れたのも藝大関連の展示で上野からも近い鴬谷にある旧坂本小学校で行われています。これも現代美術の展示なので内容よりも元小学校で行われていると言う処に惹かれたので行った次第です。学校と言う場所は雰囲気が良く、気分がホッとします。そしてここは古くて風格のある校舎、素敵な建物でした。展示の中には杉本博司氏の写真作品等の気に入ったものもありましたが、中国の現代作家による多くの作品には興味が持てませんでした。偏見でもなく、今までに中国の現代美術作品で良いと思ったものが無いですね。

↓ 水、墨、モノクロームの世界 ↓
http://www.city.taito.tokyo.jp/index/000024/048576.html