ラックストーン・レコード雑記帳 - アート・和菓子・音楽

ラックストーン・レコード主人、山口'Gucci'佳宏がアート、和菓子、音楽などなど、徒然なるまま書き綴る、まさに雑記帳。

今日の美術展 [平成二十年一月三十一日]

2008年01月31日 | fine arts
1月も早、今日で終り。ホント、歳を取るごとに時が経つ感覚が早くなっている様な気がします。今日はスタヂオの下見や打合わせでバタバタしている中、合間を縫って近場の美術館へ。で、今日も画像無しです....。

クマグスの森展 南方熊楠の見た夢 於: ワタリウム美術館
明治から昭和時代かけてのに博物学者、民俗学者、植物学者である南方熊楠氏の軌跡を辿る展示でした。南方熊楠氏の生き様も含め、特異な内容の博物展と言うべきものでした。本当にここで、何だかんだと述べられない程です。展示期間の終了間際ですが下記のワタリウム美術館サイトを見て頂いて興味を惹かれた方は是非、観に行って下さい。とにかく言えることは南方熊楠氏は好奇心の塊の人です。展示の中では氏が研究し描いたキノコのスケッチの数々は圧巻でした。

↓ ワタリウム美術館 ↓
http://www.watarium.co.jp/

今日の美術展 [平成二十年一月三十日]

2008年01月30日 | fine arts
今日は出だしは暖かな陽気でしたね。結局、かなり寒くなりましたが...。今日は写真ネタが無くてごめんなさい....。

日本とドイツの美しい本2006 於: 印刷博物館P&Pギャラリー
印刷博物館のギャラリーに於て開催されている日本とドイツ、それぞれの国のその年 (今回は2006年) に発刊された美しい本のコンクールで選ばれたものの展示です。外側の装幀から中のDTP、使用している紙や素材に至るまできれいな本の数々が並んでいました。ドイツの本には日本人とはまた違った勤勉なドイツ人気質が表れています。美術関連の本に眼を惹くものが多々ありました。日本の本はドイツのものと比べて、たぶん選出の基準が違うのでそうだと思うのですが、装幀に凝ったものが多い様に感じましたね。ホント、今は本などの印刷物にしてもいろいろな仕掛けや細工ができるものです。自分は平凡社刊「江戸鳥類大図鑑 よみがえる江戸鳥学の精華」がとても気になりました。江戸時代に発刊されていた鳥類図鑑を改めて現在、出版したもので中の当時の挿絵を使用していて美しいし、日本画に通ずるものがあってそそられます。欲しいなぁ~、と思いつつ、価格が35,000円なので....、無理でしょ。あとサンリオ社から出ているイラスト物語本は中にレーザーカットによる細密な切り絵が使用されていて斬新でした。

↓ 印刷博物館 ↓
http://www.printing-museum.org/

DECOTORA 田附勝写真展 於: リトルモア地下
デコトラ、きらびやかでド派手なライトやペインティングのデコレーションを施したトラック、最近ではアート・トラックとも言うらしいですが、そんな車体やドライヴァーの方々を撮影した写真展です。デコトラを撮ろうと言う着眼点がとても面白いと思いました。被写体でるデコトラも含め、写真全体がとても美しいと感じました。パワーがあります。で、デコトラ、まぁとにかくハンパじゃなく凄いですね。
気合いは入りまくりです。トラック、自動車と言うより基地ですね、基地。あそこまで打ち込めるのは、何はともかく素晴らしいと思いますよ。何事も極めることは大事です。

↓ リトルモア地下 ↓

http://www.littlemore.co.jp/chika.html

今日の美術展 [平成二十年一月二十九日]

2008年01月29日 | fine arts
小雨模様のはっきりしない天気の為、今日は地下鉄&徒歩移動でした。大手町から銀座まで徒歩の途中、有楽町イトシアが出来て初めて、あの辺りを通りましたが、何だか異常に圧迫感を感じましたね。あんな密にでかいビルを建てるもんじゃないです...! 有楽町駅から晴海通りに抜ける小道に自分が通った有楽シネマやジャーマンベーカリーがあった頃が懐しいです....。

日本郵政グループ発足記念展 第三部 切手原画展 ふみをかざるひとひらの美 於: 逓信総合博物館
郵便事業株式会社となった記念展の最終回、第一部の郵便錦絵展第二部が扇子原画展、今回は切手と絵入り年賀葉書に使用された絵画の原画展でした。細密に描かれた花や鳥などの原画や発行当時の名日本画家の方々が描いた絵画の数々、まさに素晴らしいものばかりでした。どの絵も画家の方々がその切手や葉書に沿って描いた渾身の作だと思います。仕事なのでもちろんいろいろとご苦労はあるかと思いますが、切手の企画をされている担当の方は楽しいのではないのでしょうか?! 使用する絵を選んだり、描いて頂く画家の方を選んだりできるのだから。自分が担当だったら、さぞかし嬉しいと思いますね。この3回に渡る企画展、とても良い展示でかなり堪能いたしました。ありがたいです。で、最近、実家より母が集めていた大量の切手を手元に持ってきたので、それらを調べてみようと思いまして、今日はここのショップにて過去に発行された切手の詳細や現在の相場などが掲載されたカタログ本 (写真) を購入しました。

↓ 逓信総合博物館 ↓
http://www.teipark.jp/

いま鮮やかに甦る明治 - ボン浮世絵コレクション 於: 丸善・丸の内本店4階ギャラリー
昭和29・30年、慶応義塾大学にて教鞭をとられたボン教授が蒐集され、昭和61年に慶応義塾図書感に寄贈された浮世絵コレクションの中から明治期の日本の様子を描いた錦絵の展示です。文明開化、近代日本の幕開けである明治期の勢いが伝わってくる様な華やかな浮世絵ばかりでした。特にこの時期の浮世絵の特徴である輸入された合成染料の使用による鮮やかな色彩は印象的です。今回展示された作品の中で小林清親氏による「武蔵百景之内 江戸ばしより日本橋の景」があきらかに歌川広重氏の名作「江戸百景」の構図を意識した浮世絵が自分の興味を惹きました。

↓ 丸善 ↓
http://www.maruzen.co.jp/shopinfo/

香りと恋心 パルビエのイラストレーションと香水瓶展 (前) 於: HOUSE OF SHISEIDO
フランス文学者、鹿島茂氏のコレクションによる1900年代初頭に活躍したアール・デコ様式のイラストレーションで知られるフランスの20世紀を代表するイラストレイター、ジョルジュ・バルビエの作品と資生堂が収蔵する同時期に作られたルネ・ラリック氏やバカラ社が作った香水瓶の数々の展示です。パルビエ氏のまさにアール・デコと言うモダンでお洒落なイラストもさることながら、自分はルネ・ラリック氏による美しいガラス細工の香水瓶の数々に目を奪われました。小さな瓶なのに素晴らしい芸術作品です。アール・デコの極みだと思いました。その意匠から色、細工に至るまで凄いです。

↓ HOUSE OF SHISEIDO ↓
http://www.shiseido.co.jp/house-of-shiseido/

アーットダ! 戸田正寿ポスターアート展 於: ギンザ・グラフィック・ギャラリー
輝かしい経歴を持つグラフィック・デザイナー、 戸田正寿氏にポスター作品展です。会場に入った途端、衝撃的で突き刺さる様なイメージの画面が眼に飛び込んできました。ダイナミックでエロティック、オリヂナリティに溢れた、まさに戸田正寿氏の世界です。制作年が判らないのですが、今回出品されているポスターのほとんどが1980年代のものでしょう。その時代を反映したニュー・ウェーヴ感が色濃く表されていると自分は感じました。1980年代は世の中が奇抜さを求めていた時代だと改めて思いました。

↓ DNPギャラリー (ギンザ・グラフィック・ギャラリー) ↓
http://www.dnp.co.jp/gallery/index.html

今日の美術展 [平成二十年一月二十八日]

2008年01月28日 | fine arts
今日は鈍よりとした天気ですね。月曜日でほとんどの美術館が休館日だし、いろいろやることもあって、一軒だけ近場の展示に寄りました。六本木のアクシス・ビルに訪れたのはかなり久しぶり。ここは依然とバブル感がありますが、大分、泡ははじけてますね....。で、写真の独筆記具メイカー"STABILO"社のメモ帳 (表紙がビロード・タッチになっています。) とクリップ式ペン・ホルダー (優れもの!) を購入。美術館巡り時のメモ書きに重宝しそうです。

Skin フィリップスデザイン [プローブ] プロジェクト展 於: アクシスギャラリー
オランダの電機機器メイカー"PHILIPS"社が現在、開発している最先端の事業を紹介した展示でした。最新テクノロジーを用いて"Skin"をテーマに建物の表面 (スキン) を対象とした環境を考えた技術や人に対するタトゥー、ジュエリー、ドレスと言ったものを開発しているそうです。まぁ、どれも開発されれば凄いとは思いますが、自分にはあまり関心が持てませんでした。今回の展示に於ける環境に関する技術を除けば、あとは別に無くても.... 、と。あくまでも自分の私感ですから興味ある方は是非、観に行って下さい。

↓ アクシスギャラリー ↓
http://www.axisinc.co.jp/gallery/

今日の美術展 [平成二十年一月二十七日]

2008年01月27日 | fine arts
今日は多少、寒さも治まった気持ちの良い冬晴れの中、紀尾井町~浅草~深川~豊洲~品川と江戸の街を巡りました。途中、向島で言問団子を食したり、なかなか充実の一日でした。

新春展 於: ニューオータニ美術館
先ずは紀尾井町へ。新春らしい当美術館収蔵作品の数々を展示していました。西洋画、日本画、そして肉筆浮世絵、良い作品ばかりでしたね。中でも自分はベルナール・ビュフェ氏の「二羽の鶴」と花の絵2点、そして近代日本画の大家3人の共作、菱田春草氏が「亀」、横山大観氏が「寿老人」、下村観山氏が「鶴」を描いた三幅対の軸物が気に入りました。素晴らしい作品です。肉筆浮世絵も新春に相応しい華やかなものでした。

↓ ニューオータニ美術館 ↓
http://www.newotani.co.jp/group/museum/index.html

心ふれあう憩いの広場 - 下町と銭湯の物語 於: テプコ浅草館
お次は浅草へ。ここは東京電力が運営する浅草の今昔を紹介する施設で、初めて訪れました。浅草下町の街並みを再現した常設展示もなかなか面白い処です。今回は台東区を中心に銭湯に関する様々な事柄を紹介した展示を開催していました。銭湯の歴史や台東区内の銭湯を写真で紹介し変遷も分ります。そして銭湯の建物の解説や湯桶やホーロー看板、昔の銭湯を再現したミニチュア模型の展示などなど、かなり興味深いものが多い楽しい展示でした。

↓ テプコ浅草館 ↓
http://www.asakusa-kan.com/

隅田川七福神展 於: すみだ郷土文化資料館
ここに移動する途中で「言問団子」にてひと休み。久しぶりに食した言問団子は美味でした。で、展示の方は隅田川七福神をテーマにしたものです。七福神の由来、七福神を描いたおめでたくて楽しい浮世絵、そして隅田川七福神を祀る各寺社を紹介しています。隅田川七福神巡りは町人、佐原鞠塢氏が交流のあった文人達に働きかけ梅樹約360本を得て文化元 (1804) 年頃に向島百花園を開園したことによって向島の名所ブームと江戸後期の文人文化とが結び付いて始まったそうです。ちなみに百花園の名は琳派の巨匠画家、酒井抱一氏が「梅は百花のさきがけ」と言ったことに由来します。なかなか興味深い展示で機会があれば自分も隅田川七福神巡りをしてみたいですね。せっかくなので、隅田川七福神を祀る寺社を挙げておきます。皆さんも是非、隅田川七福神巡りをしてみては!
三囲神社 - 恵比寿神・大黒天
弘福寺 - 布袋尊
長命寺 - 弁財天
白鬚神社 - 寿老神
多聞寺 - 毘沙門天
向島百花園 - 福禄寿

↓ すみだ郷土文化資料館 ↓
http://www.city.sumida.lg.jp/sisetu_info/siryou/kyoudobunka/index.html

伝統をになう・のれん展 - 豊田コレクションの世界 於: 深川江戸資料館
浅草から三ツ目通りを下り、深川へ。浴衣、手拭いなどの染め加工に携わっていらっしゃる豊田満夫氏が集められた暖簾の数々の展示です。今まで暖簾を気を付けて見たことがなかったので、今回、沢山のいろいろな暖簾を一挙に見ることができて、かなり惹かれる展示でしたね。特に数々の凝った意匠は印象的でした。そして、その用途が一般的に知られる店舗の入口に掛けられるものばかりではなく、嫁入り道具のひとつとしての内のれん (花嫁のれん) や家の中で使用される外のれん (いずれも加賀のれん) があり、また形も様々で、それにはちゃんとした意味があるのも興味深いことでした。中でも色の違ったガラス玉を使用した珠のれん (写真: どちらも戦前の品) が珍しかったです。とても面白い企画展でした。

↓ 深川江戸資料館 ↓
http://www.kcf.or.jp/fukagawa/index.html

浮世絵に描かれた大奥 - 楊洲周延の「千代田之大奥」 於: UKIYO-e TOKYO
そのまま三ツ目通りをさらに下り、ららぽーと豊洲内の毎度お馴染み"UKIYO-e TOKYO"へ。今回は元幕臣の浮世絵師であった楊洲周延氏による「千代田之大奥 [明治27~29 (1894~96) 年]」と「江戸錦 [明治3536 (1902・03) 年]」の揃物、江戸時代の大奥の様を描いた浮世絵の展示でした。江戸時代はもちろん隠されていた大奥の姿が明治時代に入り、江戸時代を懐かしむ風潮と相俟って描かれる様になったそうです。「千代田之大奥」は大判三枚続の華麗な揃物浮世絵でとても見応えのある作品、気品のある艶やかな色使いで見事でした。特に女性達の着物の柄や色彩、から摺りを多用してとても美しく、そして遠くのものを淡い色合いで描いた技法も素晴らしいです。大奥での華やかな様々な行事の様子が垣間見れて印象的な浮世絵の数々でした。

↓ UKIYO-e TOKYO ↓
http://homepage3.nifty.com/ukiyoe-tokyo/index.html

女が変わる、男も変わる 第1部 女性の時代を拓いた小さな印刷物 於: 女性と仕事の未来館
最後は品川方面へ、ちょっと変わった処を訪れました。働く女性の為の財団法人・女性労働教会が運営する会館です。1947年、労働省に婦人少年局が設けられ60年が経って現在の雇用均等・児童家庭局になり、その軌跡の中で女性の労働に関して発行された印刷物を紹介した展示です。日本の社会に於ける働く女性の様々な事柄が分り興味深いもので、並びにそれら印刷物のデザインにも惹かれました。ここの働く女性の歴史を紹介した常設展示も充実していて見応えありです。ここも初めて訪れましたが、いろいろな資料館や施設が各地にあるものですね。

↓ 女性と仕事の未来館 ↓
http://www.miraikan.go.jp/

今日の美術展 [平成二十年一月二十六日]

2008年01月26日 | fine arts
いやぁ~、今日も寒かったぁ~っ。横浜の実家に用事があり、帰る道すがら3軒観てきました。今日はうっかりデジカメを家に忘れ、横浜の古き良き建物の写真を写す機会を逸してしまいました....。で、写真は今日訪れた"BankART 1929 Yokohama"で購入した横浜のミュージアム・グッズや観光地土産を紹介した文庫本大の本。装幀が手提げ紙袋の形、中のデザインもとてもカワイイので思わず入手です。

マダム・オゴセ - 美蕾樹復活祭!! 於: ポスターハリスギャラリー
一昨年まで渋谷宇田川町にあったギャラリー美蕾樹がポスターハリスギャラリーにて定期的に企画展を行うそうです。今回はその始めの展示。この前、ここで見た東學氏や四谷シモン氏、宇野亜喜良氏、恒松正敏氏等のエロティシズムを感じる印象的な作品の数々が展示してありました。四谷シモン氏の人形ではないポートレイト作品が良かったですね。

↓ ポスターハリスギャラリー↓
http://posterharis.com/gallery/index.html

新春浮世絵名品展 於: 川崎・砂子の里資料館
川崎の旧東海道、砂子通り沿いにある浮世絵専門の資料館へ。ここは私設の小さい資料館ながら貴重な浮世絵を多数収蔵していて、今回も初代歌川豊国氏が寛政を代表する美人を描いた「高しまひさ」と「なにわ屋きた」の2枚、喜多川歌麿氏の12枚揃物「青楼十二時」や他の揃物など、とても良い浮世絵の数々を堪能いたしました。

↓ 川崎・砂子の里資料館↓
http://www.saito-fumio.gr.jp/

食堂ビル1929 食と現代美術 part 4 於: BankART 1929 Yokohama
横浜桜木町駅にほど近い、横浜市の歴史的建造物のひとつ、昭和4年に竣工された旧第一銀行横浜支店・前横浜銀行本店を改修してギャラリーとして使用している"BankART 1929 Yokohama"へ。この建物だけでも見る価値大でしょう。今回は「食」をテーマとした現代美術の展示で自分は時間が無くて訪れることが出来ませんでしたが、館外でも周辺の商店とコラボレイトした作品の展示を行っているそうです。それで、現代美術だけにやはり自分にはほとんど興味を持てませんでした...。しかしながら、この歴史的建造物の天井が高く荘厳な空間でのんびりと珈琲を楽しめたので満足です。前述の様にこの建物の写真を撮ることが出来なかったのが残念でしたが...。

↓ BankART 1929 ↓
http://www.bankart1929.com/