ラックストーン・レコード雑記帳 - アート・和菓子・音楽

ラックストーン・レコード主人、山口'Gucci'佳宏がアート、和菓子、音楽などなど、徒然なるまま書き綴る、まさに雑記帳。

今日の美術展 [2 Nov. '07]

2007年11月02日 | fine arts
昨日がアレ!?だっただけに今日は気分を一新し、期待の美術展へ。(写真は上野の不忍池。大分、冬に近い景色となってまいりました。)

岡倉天心 藝術教育のあゆみ @東京藝術大学大学美術館
東京藝術大学創立120周年企画のひとつ、本学の創設に係わり学長となった岡倉天心氏の業績と周辺の芸術家による作品、就任中に藝大に収蔵された名品を紹介した展示です。業績もさることながら、当時の教官や卒業生、黒田清輝氏、平櫛田中氏、狩野芳崖氏、横山大観氏、下村観山氏、松田権六氏、高村光雲氏....等、その方々の作品を見ていると本当に天心氏と藝大が日本の芸術に及ぼした貢献度は計り知れないと感じます。凄いです。今回の展示で自分は天心氏が積極的に行っていた模写や複製の制作、請け負って制作した楠木正成公や西郷隆盛氏の銅像などが特に興味深いものでした。

↓ 東京藝術大学大学美術館 ↓
http://www.geidai.ac.jp/museum/

下町の記憶 - アマチュアカメラマン加藤益五郎が写した風景 @台東区下町風俗資料館
不忍池の辺にある昔の下町の暮らしぶりを紹介する台東区下町風俗資料館で気をそそられる写真展を行っていたので訪れました。明治33年、現台東区台東生れの加藤益五郎氏が大正12年から昭和8年まで約10年間、下町中心に東京を撮ったおよそ6,800カットの写真から約130点と関連資料の展示です。アマチュアカメラマンながら、まさに玄人跣、とても味があり、暖かみのある良い写真ばかりで街の様子や人々の営み、活き活きした姿が撮えられていますね。そして震災などの様子を伝える貴重な記録写真でもあります。関連資料も面白いものが多々ありました。特にパンフレットなどの上野松坂屋関連のものは自分の関心を惹きました。

↓ 台東区下町風俗資料館 ↓
http://www.taitocity.net/taito/shitamachi/

『Cafe Lehmitz』Anders Petersen @RATHOLE GALLERY
10/3に訪れた写真展の主催者で、それをキッカケに知り合ったカメラマンの森澤ケンくん (彼と知り合った経緯は結構、イイ話なので機会があれば紹介します。) に薦められた写真展です。スウェーデン生れの写真家、アンデルス・ペーターセン氏がドイツ・ハンブルグの場末のバー"Cafe Lehmitz"で1967年から2年に渡り撮った彼の原点とも言える写真のシリーズだそうです。きっと世間的にはろくでもない人達なのかもしれませんが、そこに写り込んだ人達の表情は活き活きとしていてイカしています。そして、とても洒落ていてカッコ良いです。生活感があり、そこの喧騒が伝わって来る様な生々しさのある渋い写真の数々でした。

↓ RATHOLE GALLERY ↓
http://www.ratholegallery.com/