ラックストーン・レコード雑記帳 - アート・和菓子・音楽

ラックストーン・レコード主人、山口'Gucci'佳宏がアート、和菓子、音楽などなど、徒然なるまま書き綴る、まさに雑記帳。

今日の美術展 [17 Nov. '07]

2007年11月17日 | fine arts
今日、訪れたのはお初の美術館です。ちょっと遠方だったので電車を利用しました。

ポップ・アート 1960's→2000's @八王子市夢美術館
1960年代に誕生した近代美術のひとつ、ポップ・アートの名アーティスト達の名作の展示です。1960年代のロイ・リキテンスタイン氏、アンディ・ウォーホル氏等、ポップ・アート先駆者、巨匠達の作品から80年代のキース・ヘリング氏、そして現在進行形の作家達に至るまで、そこに込められたメッセージはシビアなものながら、ヴィジュアル的には面白い多くの作品が並んでいました。ポップ・アートは現代美術のひとつではありますが、前衛画とは違って見た目が難解ではない処が良いです。で、ポップ・アートはセンスの芸術だと思います。日常のたわいもないことをアートにしてしまう発想、そこが興味深いです。今回、特に現代の作家、ヴィック・ムニーズ氏の作品の数々が自分は気になりました。インク・メイカー、パントーン社のカラー・チャートを貼り合わせてゴッホの「ひまわり」、雑誌など印刷物の丸い切り抜きを組み合わせてセザンヌの「リンゴ、桃、洋梨、葡萄」を表現したり、とてもセンスの高い作品だと思いました。あと気が付いたことはポップ・アートは現代に於てディジタルで処理すれば済む様なことを描いたり、貼ったり、手作業で行っていて非常に手間がかかっていると言うこと。現代のアートなのに、そこは最先端ではない。そんな処が自分がポップ・アートに魅かれる所以かもしれません。

↓ 八王子市夢美術館 ↓
http://www.yumebi.com/

ハリウッドB級映画ポスター展I 1930年代 @東京造形大学付属横山記念マンズー美術館
八王子から横浜線に乗り相原駅で下車 (写真は相原駅横に植わっている立派なクスノキ。本当に大きな樹で青空に映え、観ていると気持ちがスッキリとする感じでした。やはり自然は素晴らしいです。) して東京造形大学へ。本校の付属美術館が収蔵する映像作家のジョン・メカス氏が旧蔵していた映画ポスターの中から1930年代、アメリカに於て低予算で作られたB級と呼ばれる映画のポスターの特集展示です。とても見た目にインパクトがあるカッコ良いポスターの数々、とても興味深いものでした。で、自分は特に使用されている手書きのタイポグラフィの力強さと存在感、スタイリングに見とれてしまいました。タイポ・フェチの自分にとって堪らないものでしたね。あと、どのポスターのデザインも優れていてスマートです。映画、そしてグラフィック・デザインの貴重な資料だと思います。是非、これらのポスターをまとめた大判の図録本を発刊して欲しいなぁ。

↓ 東京造形大学 ↓
http://www.zokei.ac.jp/