ラックストーン・レコード雑記帳 - アート・和菓子・音楽

ラックストーン・レコード主人、山口'Gucci'佳宏がアート、和菓子、音楽などなど、徒然なるまま書き綴る、まさに雑記帳。

今日の美術展 [平成二十一年十二月三十一日] 大晦日

2009年12月31日 | fine arts
え~っ、大晦日ですが、今日も展示を観に行ってしまいました!? そんでもって、自分はこれから実家に帰って年越しです。来年も月初には虎屋さんの「形物御菓子見本帖」カレンダー (写真) をお届けしますよ。年明けには、今年の美術展鑑賞の軌跡と総評でも。

そんな訳で、皆様、今年も自分の超偏向的ブログにお付き合い頂き、ありがとうございました。来年もまた懲りずにご閲覧のほどを。では、良いお年をお迎え下さい。

1105) 木村惠一展 江戸 彩とかたち 於: ホテルアイビス ミニギャラリー
自己期待度 – 丙
自己満足度 – 乙
自己不満度 - 丁
自己関心度 – 乙
自己推薦度 – 乙
自己趣味性度 – 乙
ホテルのミニ展示でしたが、良い写真展でした。組紐や簪、煙管、切り子、刺青と言った江戸時代に作られた作品、江戸時代から現代に伝わるものを撮った写真の数々。どの写真も構図が良く陰影を上手く撮影していて、被写体の美しさを巧みに捉えた江戸の情緒が伝わってくる作品でした。伝統が写し込まれています。

ホテルアイビス六本木 → http://www.ibis-hotel.com/

1106) コトホギス フジイフランソワ展 於: 新宿島屋10階美術画廊
自己満足度 – 乙
自己不満度 - 丁
自己関心度 – 乙
自己推薦度 – 乙
自己趣味性度 – 甲
以前にも何点かの作品を見たことのあるフジイフランソワ女史による作品展です。古の日本画名品を元にパロディっぽく描かれた作品はおどろおどろしさと愛嬌が同居している、なかなか面白いものでした。動物を和菓子に見立てたシリーズも惹かれます。そして、その筆致が巧みであり、ルイボス茶で色を付ける技法なども興味深いです。しっかりと絵の知識があり理解していないと、この様な作風はかえってつまらないもになりがちですが、その点、フジイフランソワ女史はわきまえていますね。

新宿島屋 → http://www.takashimaya.co.jp/shinjuku/index.html

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今日の美術展 [平成二十一年十二月三十日]

2009年12月30日 | fine arts
今日で仕事納め。展示に寄ってから午後からのスタヂオ仕事へ向かいました。しかしながら、ホントに何故だかあまり年末感がないですね、今年は。

写真は六本木ミッドタウンで行われている年賀状のデザイン展にある2010ピースのダイヤブロックで作られた「寅」です。正月感、あるかなぁ~?!

1103) 清方ノスタルジア 名品でたどる鏑木清方の美の世界 (後) 於: サントリー美術館
自己期待度 – 乙
自己満足度 – 甲
自己不満度 - 戊
自己関心度 – 甲
自己推薦度 – 甲
自己趣味性度 – 甲
12/9に訪れた展示の後期展です。ほとんどの作品が展示替えされ、今回もまた見応えがありました。本当に素晴らしい美人画が数多く並び、改めて細部に目を凝らしてみると色彩の美しさ、描かれた着物の柄や小物類がとても小粋でお洒落だと感じましたね。清方氏の美への探求、こだわりは凄いと思います。通期で、とにかく清方氏の世界を堪能出来る展示でした。

サントリー美術館 → http://www.suntory.co.jp/sma/

1104) 日本の紙展 (後) 於: とらや東京ミッドタウン店
自己期待度 – 乙
自己満足度 – 乙
自己不満度 - 丁
自己関心度 – 乙
自己推薦度 – 乙
自己趣味性度 – 乙
こちらも12/9に訪れた企画展の後期展示です。今回は和紙を使用した箸袋、年玉袋、懐紙などと「折り」に関して紹介した、この時期ならではの内容でした。前回と、また違う和紙の素晴らしい一面を知ることが出来た興味深い展示でしたね。紙の中でも和紙の美しさは格別だと思います。日本が世界に誇ることの出来る工芸品のひとつと言えるでしょう。紙の文化は素敵です。

虎屋 → http://www.toraya-group.co.jp/index.html

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今日の美術展 [平成二十一年十二月二十九日]

2009年12月29日 | fine arts
今日は大晦日と正月に向け実家から頼まれた品を購入しに行くついでに、昨日、見事にふられてしまった展示に訪れました。

今日は正月飾り (写真) も購入。これで形ばかりは正月を迎えられるかな?!

1102) 星に願いを 於: neutron tokyo
自己期待度 – 乙
自己満足度 – 乙
自己不満度 - 丁
自己関心度 – 乙
自己推薦度 – 乙
自己趣味性度 – 乙
クリスマス的なテーマで当画廊所縁の作家達が手掛けた作品のオムニバス展示です。いろいろな作風による絵画や陶のオブジェはそれぞれに作家の想いが伝わって来る様でした。中でも益村千鶴女史の木の芽を細密に描いた絵画やカラフルでパワーのあるポップ・アートの冬耳氏、ゲルインク・ボールペンとカラー・マーカーを使用して描かれた楽しいイラスト的な池田孝友氏の作品などが目を惹きましたね。オムニバス展ながら散漫にならず、しっかりとした企画と内容の良い展示だと感じました。ここ “neutron tokyo” には来年も注目したいと思います。

neutron tokyo → http://www.neutron-tokyo.com/index.html

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無駄足?!

2009年12月28日 | etc.
今日は年末で既にほとんどの美術館が今年は終業している上に月曜日と言うことで、空いていそうなギャラリーへ展示を見に行こうと訪れた処、見事に休廊していました! ミスりましたね。まぁ、仕方がない。そんな訳で今年も残す処、あと三日。とは言うものの、バタバタはしていますが、何だか今年はあまり年末感を覚えません。何ででしょ?! やり残していることも沢山あるのに....。さて、あと三日間でどうなることやら?!

今日も穏やかな冬空。夕暮れ時の空はとても素敵なコバルト・ブルーでした。

“CD BOX SET” も好き!!

2009年12月27日 | musics
昨日、神戸から最終便の新幹線で戻って来て、自分ちの近所で昔からの知り合いが営んでいるバー “willow tree” の開店3周年記念で皿廻しへ。そんな訳で朝帰り、昼間は脳が働かず、夕方になってやっと頭の中の霧が晴れた状態。それでもって、いろいろとこなさなければならない用事をしていたら展示へ訪れる時間はなくなっていました....。それから夜は “THE 69YOBSTERS” の忘年会へと出掛け、ひと盛り上がりの一日でしたね。

さて、最近、写真のCDボックス・セット2点を入手しました。自分は何かとCDボックス・セットも好きで、ついつい購入してしまいます。今回は、まさに自分が10代の頃から好きで堪らない “KRAFTWERK” と “DEVO” のものをゲット! クラフトワークはCD8枚のリマスタリング・ドイツ語版セット、ディーヴォの方は去年リリースされていたので、やっと入手と言う感じです。自分はボックス・セットが何故好きかと言うと豪華な装幀とオマケ的なものが付いている処で、CD自体はもちろん、そこにかなり惹かれますね。そんな訳でクラフトワークの方は英語版も購入予定です。

DER KATALOG / KRAFTWERK (KLINGKLANG/EMI KLANGBOX 002DE [ドイツ盤]) 8CDs Set
this is DEVO box / DEVO (ワーナーミュージック・ジャパン WPCR-12955/61) 7CDs Set

今日の美術展 [平成二十一年十二月二十六日]

2009年12月26日 | fine arts
神戸での用事の前、せっかくなのでご当地の美術館へ立ち寄りました。 訪れた兵庫県立美術館は安藤忠夫氏の設計による居心地の良い空間でしたよ。

写真は朝方の昨日と同じアングルの眺望です。昼間も良い眺めでした。

1101) 山本六三展 – 幻想とエロス 於: 兵庫県立美術館
自己期待度 – 乙
自己満足度 – 乙
自己不満度 - 戊
自己関心度 – 乙
自己推薦度 – 乙
自己趣味性度 – 乙
山本六三氏の作品展へは3/26にも “Bunkamura Gallery”に訪れました。今回は山本六三氏の出身地である神戸での展示です。出展されている油彩画は既に見たことのあるものばかりでしたが、裸婦等が描かれたエロティックな作品ではなく静物画があり、写実に描かれたそれらに目を惹かれました。また、初期の作品や多くの銅版画が展示されているのも興味深かったです。山本六三氏の独自の官能的で神秘的な世界観に再び浸ることが出来ました。

さて、ここ兵庫県立美術館のコレクション展示の内容がとても見応えのあるものでした。特に近代日本洋画が充実しています。小磯良平氏と金山平三氏の記念室も見所ですよ。

兵庫県立美術館 → http://www.artm.pref.hyogo.jp/

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※今年訪れた展示に対するナムバリングを検証した処、間違えがございましたので、今回から訂正いたしました。

今日の美術展 [平成二十一年十二月二十四日]

2009年12月24日 | fine arts
写真は今日訪れた “FOIL GALLERY” や “ギャラリーαM” が入っているビルの裏側。表はきれいに改装されているのですが、裏側はもろに昭和感たっぷりで何だか不思議な感じがしました。

1087) いけばな 歴史を彩る日本の美 於: 江戸東京博物館
自己期待度 – 乙
自己満足度 – 乙
自己不満度 - 丁
自己関心度 – 乙
自己推薦度 – 乙
自己趣味性度 – 丙
いけばなの成り立ちや歴史、いけばなにまつわるいろいろな事柄を紹介する展示です。いけばなも自分は好きでちょいちょい見に行きますが、ほとんど詳しいことは知らずに鑑賞していたので、今回、様々なことが分って、とても興味深い内容でした。いけばなもまた、奥が深いです。華道の流派「池坊」が所蔵する資料が展示品の中には沢山あり、さすがはいけばなの根源だと思いました。

江戸東京博物館 → http://www.edo-tokyo-museum.or.jp/

1088) 江戸時代の相撲錦絵 ~ 相撲博物館名品展 於: 相撲博物館
自己期待度 – 丙
自己満足度 – 乙
自己不満度 - 丁
自己関心度 – 乙
自己推薦度 – 乙
自己趣味性度 – 乙
力士や相撲の場面が描かれた江戸時代の浮世絵が並ぶ楽しい展示でした。各絵師が腕を振るい特徴をよく捉えて描いた力士絵は、さぞや江戸の庶民達に人気があったことでしょう。実物をもちろん見たことのない自分でも描かれた力士が頭の中に思い浮かびます。江戸の一大娯楽・スポーツである相撲を垣間見ることが出来ました。

相撲博物館 → http://www.sumo.or.jp/museum/index.html

1089) 変成態 リアルな現代の物質性 Vol.6 金氏徹平 於: ギャラリーαM
自己期待度 – 丙
自己満足度 – 丙
自己不満度 - 丙
自己関心度 – 丁
自己推薦度 – 丙
自己趣味性度 –丁
今をときめく若手現代アート作家のひとり、金氏徹平氏による新作展です。様々なガラクタ的品々を積み組み重ねて、その上から白い粉を降らせた、まるで雪山とゲレンデを連想させる様な大きな作品を中心にいろいろなインスタレーションが並んでいました。自分としては、そのゴチャとした感じやものを蒐集すると言う点には共感する処がありますが、金氏氏のインスタレーションは何だか苦手ですね。よく分らないのです。ドローイング作品とかは好きなんですけど....。

ギャラリーαM → http://www.musabi.ac.jp/gallery/

1090) さとうりさ こはち – 闇のうまれは、陽なたに眠る 於: FOIL GALLERY
自己期待度 – 丙
自己満足度 – 乙
自己不満度 - 丁
自己関心度 – 乙
自己推薦度 – 丙
自己趣味性度 – 丙
「こはち」と名付けられた豆に顔が付いた様なキャラクターが登場する絵画と立体作品、「こはち」が旅の果てに、陽なたで最期を迎えるというストーリーが展開されています。ヘンテコながら何となく憎めないキャラのこはちはまるで人の思いを表しているかの様。人生は旅ですから。ひとつのキャラとかにこだわり抜いて作り続けた作品は好きですね。

FOIL GALLERY→ http://www.foiltokyo.com/gallery/galleryindex.html

1091) パラモデル個展「ぼくらはモータープール」 於: MORI YU GALLERY TOKYO
自己期待度 – 乙
自己満足度 – 丙
自己不満度 - 丁
自己関心度 – 丙
自己推薦度 – 乙
自己趣味性度 – 丙

パラモデルによる新作は、やはりミニカーや玩具等を使用したインスタレーション。その作風はいつも楽しく思えながらも現代社会に対するアンチテーゼを感じるものであるかの様です。楽しさ、面白さを逆手に取っている感じがしますね。でも、子供心で見たら楽しくて嬉しく思える筈、大人の感覚は罪深いのかも?!

MORI YU GALLERY TOKYO → http://www.moriyu-gallery.com/v3/index.php

1092) 三宅砂織 CONSTELLATION 於: Yuka Sasahara Gallery
自己期待度 – 丙
自己満足度 – 丙
自己不満度 - 丁
自己関心度 – 乙
自己推薦度 – 乙
自己趣味性度 – 乙
カメラを使わずに印画紙の上に直接物を乗せて感光させる技法を使った写真、フォトグラム作品です。数枚のフィルムに描かれたドローイングなどを使ったモノクロ作品は幻想的ながら、自分にはとても不安さを覚えるものでした。ですが、作風も含めとても興味深く惹かれるものでした。

Yuka Sasahara Gallery → http://www.yukasasaharagallery.com/index.html

1093) 松井冬子下図展 於: 成山画廊
自己期待度 – 乙
自己満足度 – 甲
自己不満度 - 戊
自己関心度 – 甲
自己推薦度 – 甲
自己趣味性度 – 甲
松井冬子女史の作品に於ける下絵や素描の展示でした。作品の前段階のものながら、かなり違った趣で、より一層の生々しさ、凄み、迫力が感じられます。モノクロと言う点がその雰囲気を際立たせていますね。やはり松井冬子女史の筆致には驚くばかりです。松井ファンには是非、見てもらいたい展示でした。

成山画廊 → http://www.gallery-naruyama.com/exhibition.html

展示に対するレポート方式の詳細・説明はコチラで。

今日の美術展 [平成二十一年十二月二十三日]

2009年12月23日 | fine arts
今日は品川の教会 (写真) でライヴ仕事。何だかクリスマスっぽいですね!? そのライヴ前に一軒、展示に寄りました。

1086) 鍋島と景徳鎮展 – 君主の磁器 於: 戸栗美術館
自己期待度 – 乙
自己満足度 – 乙
自己不満度 - 戊
自己関心度 – 乙
自己推薦度 – 乙
自己趣味性度 – 乙
先日は現代の「色鍋島」を見ましたが、今日は古の鍋島焼と中国・景徳鎮窯で焼かれた名品の数々を見て来ました。国は違えど、どちらも君主の為に作られた磁器です。日本古来から固有の絵柄を使用していながらモダンな意匠で鮮やかな色彩の鍋島焼はいつどれを見ても、その美しさには魅せられますね。今回、今までにあまり見る機会のなかった鍋島青磁にも惹かれました。青磁もまた良しです。景徳鎮の作品ももちろん素晴らしいのですが、自分はまだ中国や朝鮮、日本以外の焼き物には辿り着いてません。まだまだです。

戸栗美術館 → http://www.toguri-museum.or.jp/home.html

展示に対するレポート方式の詳細・説明はコチラで。

これ! ジャケ #41

2009年12月22日 | musics
今日は一日、スタジオ仕事でした。そんな訳でジャケット紹介を。

戦後昭和期の風景を撮った彩色写真を使用したアルバム・カヴァー。色使いやタイポのデザインがナイスです。「東京の音」と題されたこのレコード、街中に於ける雑踏の音やガヤ、夜鳴きそば、浪曲、子供の遊び声など、フィールド・レコーディングと呼べる音源が収録された一風変わった内容のもの。東京の歴史を、ある一面から記録した興味深い品でもあります。下の写真の様にジャケット裏の解説が全て欧文なので、たぶん日本を訪れた外国人向けに販売していたレコードだと思われますね。いろいろなレコードがあるものです。1950年代終りか60年代初頭にリリースされたものでしょう。是非、第一集も入手したいです。

[ジャケット裏]


東京の音 TOKYO, Its PEOPLE and SOUNDS vol.2 (東京芝浦電気株式会社 JLP1009) 12吋LP