ラックストーン・レコード雑記帳 - アート・和菓子・音楽

ラックストーン・レコード主人、山口'Gucci'佳宏がアート、和菓子、音楽などなど、徒然なるまま書き綴る、まさに雑記帳。

今日の美術展 [31 Aug. '07]

2007年08月31日 | fine arts
今日で8月も終り、あっと言う間に今年も2/3が過ぎてしまいました。歳を取るごとに時間が経つ感覚が加速していますね。時間がもっと欲しいです。でも、何で子供の頃は一日があんなに長く感じられたのだろう?! 不思議です。

崩壊感覚 @東京国立近代美術館
タイトル通り、モノや建物などが壊れる感覚を捉えた作品群の小展示です。様々な名作家達による、なかなか興味深い作品が並んでいました。モノが壊れたり朽ちていく様は本来はは後向きのことではありつつ、ある意味、美しさを感じますね。それはモノを想像したり構築することの裏返しで、出来たものを壊して無に戻したいと言う様な、きっと人間の深層心理の欲求に起因しているのではないでしょうか? 今回の展示でも1995年に起きた阪神・淡路大震災の惨事を撮らえた宮本隆司氏の写真シリーズ「神戸1995」が、本当に不謹慎だと思いますが、その画面に収まった景色を自分は (構図やテクニックも含めて) 非常に美しいと感じました。人間の手では造れない自然の力と美、凄いです。そして自然の力の前では人間はとても弱く、自然に逆らうことは出来ないと痛切に思います。まさに自然の脅威、リアリティです。「形在るものはいずれ壊れる。」自然の摂理です。
あと、定期的に展示替えされる、ここ東京国立近代美術館の常設展は今回も近代日本の素晴らしい美術作品を観ることが出来て大満足でした。

↓ 東京国立近代美術館 ↓
http://www.momat.go.jp/index-jpn.html

今日の一枚 [30 Aug. '07]

2007年08月30日 | musics
また何だか今日は急に涼しい一日でしたね。雨模様だったことと、まぁ、仕事やいろいろとあって今日は美術展へは行けませんでした。で、久々 (?!) に、お薦めのアルバムを。

ULTIMATE COLLECTION / Billy Preston
このアルバムも最近、聴き直しているアルバムの中の一枚。"Billy Preston (ビリー・プレストン)"氏 (1946~2006) はビートルズを筆頭にローリング・ストーンズ、エリック・クラプトン等、本当に数々の有名アーティストと共演し、レコーディングに参加している名キーボード奏者。ビートルズ最後の伝説のライヴ「ルーフトップ・コンサート」で演奏されたナムバー"Get Back"ではエレクトリック・ピアノをプレイしている姿が映像に残っていて有名です。で、このアルバムは彼が名門レーベル、A&Mとモータウンに残した珠玉のソロ・ナムバーを集めた2000年にリリースされたベスト盤です。"Get Back"のビリー氏のテイクを始め、ソウル・ミュージックはもちろん、彼の幅広い音楽性のカッコ良いチューンばかりが収録されています。多くのアーティスト達が彼を求めたことが分るビリー氏のセンスが光る名曲が並んでいます。

ULTIMATE COLLECTION / Billy Preston (Hip-O (A&M+MOTOWN)/ユニバーサルミュージック UICY-1184)

今日の美術展 [29 Aug. '07]

2007年08月29日 | fine arts
今日も若干、雨にヤラれましたね。連日、ツイてないです。何だか今年は雨に祟られている年みたいです....。

白磁と染付 @日本民藝館
雨を気にしながらご近所の日本民藝館へ。ほんと此処は和みますね。心地良くて落ち着く空間です。外も内もシンメトリックな造りになっていて、そこがまた良いです (写真)。今回は中国・明時代、朝鮮・李朝時代、江戸時代の伊万里を中心とした白磁と染付の展示でした。古い白磁・染付は良いですね。素朴で簡素、味わい深く、とても良い佇まいです。シンプルな分、描かれた絵や模様が絶妙なアクセントになっています。見ていて飽きが来ません。この特集展示の他、定期的に展示替えされている様々な収蔵品も毎回楽しみです。今回、日本の古画を展示した部屋が良かったです。

↓ 日本民藝館 ↓
http://www.mingeikan.or.jp/home.html

今日の美術展 [28 Aug. '07]

2007年08月28日 | fine arts
夜半の雨は凄まじかったですね。原チャリで移動中だった為、ズブ濡れでした....。

ヤン&エヴァ シュヴァンクマイエル展 ~ アリス、あるいは快楽原則 @LAFORET MUSEUM
特異な映像作家、シュルレアリストであるチェコの鬼才、ヤン・シュヴァンクマイエル氏と伴侶であったエヴァ シュヴァンクマイエロヴァー女史の展覧会です。イルな感じでグロテスク、幻想的でエロティック、不思議で芸術的、かなり頭チリチリ感覚の作品群は、そこに確固たる意味が存在し、とても好奇心をそそる面白いとも言えるものです。自分は1970年代に制作された博物誌のシリーズ、生物学の図鑑さながらに存在しない生物が緻密に描かれた作品に特に興味を持ちました。この作品だけでなく、ドローイングや絵画、全ての作品が見た目はシュールで意味が分りづらいですが、高度な芸術力があってこそ造り上げることが出来る筈です。凄いです。

↓ LAFORET MUSEUM (ラフォーレ原宿) ↓
http://www.laforet.ne.jp/

今日の美術展 [27 Aug. '07]

2007年08月27日 | fine arts
ほとんどの美術館が休館日の月曜日はやはり六本木界隈です。六本木ヒルズ・毛利庭園の池では蓮の花がきれいに咲いていました (写真)。

ル・コルビュジェ展 @森美術館
1988年、池袋に西武美術館で行われた (もう19年前かぁ~。自分もホント、歳を取りましたね。) ル・コルビュジェ展を見ましたが、今回はそれ以来の大きな展覧会でした。ル・コルビュジェ氏はまさに20世紀を象徴する建築家と言っても自分は過言ではないと思います。これぞ、人がそこで日々、時間を過ごす建物と言う感じですね。凄い存在の建築家です。今回の展示では、今まで自分はほとんど知らなかった氏が描いた沢山の絵画作品を観れたのが印象的でした。抽象的な絵画ばかりですが、自分はその色彩に魅かれました。あと、建物に関してですが、氏の設計は光をとても重要視していると思います。オープン・エアな空間、そして採光する為の窓、光が満ち溢れ、日の光を存分に感じることの出来る素晴らしい建築です。言い方がヘンかもしれませんが、ロマンがあります。そして今回、原寸大に再現された氏のアトリエ、集合住宅、晩年の休暇小屋が圧巻で興味深いものでした。充実した内容の展示でしたね。

↓ 森美術館 ↓
http://www.mori.art.museum/jp/index.html

今日の美術展 [26 Aug. '07]

2007年08月26日 | fine arts
8月最後の日曜日、天気が良かったので原チャリで横浜へ。下北沢~横浜間の原チャリ移動はもう通常化してますね。へっちゃらです。(写真は原美術館敷地内の建物で蔦がビッチリと茂って、たぶん煙突か何かだと思いますが、こんもりとした葉っぱの塔となっていて不思議な感じでした。)

広重が描いた日本の名所 (後) @神奈川県立歴史博物館
8月9日に訪れた歌川広重氏が日本の風景を描いた浮世絵版画展の後期展示。前期は「東海道五拾三次」を中心とした展示でしたが、今回は日本全国、それぞれの国から名所をひとつずつ取り上げた揃いもの「六十余州名所図会」がメイン、広重氏晩年の傑作です。江戸時代の日本の名所、風景が偲ばれる見ていてとても楽しいシリーズで、やはり画面の構図、構成が素晴らしいですね。現代の様に簡単に旅行や名所を訪れることが出来なかった時代、そこを訪れた人、そこに行くことに想いを馳せる人、いろいろな思いでこれらの絵を観ていたことでしょう。風景を楽しむことの素晴らしさを改めて感じます。しかしながら、今回の展示の中心となった「丹波コレクション」はコンディションがすこぶる良いです。色彩が鮮やかに残り美しいです。あと、今回、気が付いたのは版元によって使用している色 (絵具) に特色があると言うこと。それぞれに色彩の印象が違います。とても興味深いです。

↓ 神奈川県立歴史博物館 ↓
http://ch.kanagawa-museum.jp/

紺泉 ある庭師 - 多分のひととき @原美術館
第一京浜 (国道15号) 線を上がり品川へ。原美術館を訪れるのは久々でした。で、すいません。全く興味を持てない展示でした。「庭師」と言う言葉が引っ掛かり行ってみたのですが....、自分にはコメントが出来ません。

原美術館コレクション展 - 日本/亜細亜的現代 @原美術館
こちらは併催の原美術館収蔵、数々の日本、アジアの作家による作品の展示。で、こちらもダメでした....。今の自分にはモダン・アートは何かよっぽどのことがない限り心に響いて来ないですね。草間彌生女史、大竹伸朗氏の作品も単発で置かれると、まぁ、どーもねぇ、と言う風に感じてしまいます。ナマ言って、ホント、すいません。

あと、原美術館は学生時代から良く訪れている美術館ですが、最近は何だか勝手が違って面白くないです。あのモダンな建物、静寂感のある全体の佇まいが好きで、それこそじっくりと作品を鑑賞し、ヴィデオをゆっくりと観て、本当に開館から閉館まで居たこともありました。でも今は、イケ好かない感じのレストランやチャラい雰囲気のミュージアム・ショップ、観光地の様で落ち着かないです。ダメですね。今日は展示も含めて原美術館へ行ったこと後悔しています...。あくまでも私感ですよ。

↓ 原美術館 ↓
http://www.haramuseum.or.jp/generalTop.html

今日の美術展 [25 Aug. '07]

2007年08月25日 | fine arts
三宿webでのイヴェント"TONGUES"明けで、やはり早起きが出来ず、ぐずぐずな感じで昼過ぎから出掛けました。

いまからだ @Spiral Garden
「IAMAS 情報科学芸術大学院大学/岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー」の学生、卒業生、教員の作品をいろいろな芸術の分野で活躍する7名の教員がコーディネートした展示です。が、自分には全く関心が持てないものでした。目の付け処は面白いのかもしれませんが、やはり自分はディジタルなアートをあえて理解したいとは思わないですね。すいません。

↓ Spiral Garden ↓
http://www.spiral.co.jp/event/garden/

江戸の粋「高宮布」展 @IID GALLERY 世田谷ものづくり学校
予てより訪れたいと思っていた池尻にある世田谷ものづくり学校へ、ちょうど高宮布の展示をしていたので行って来ました。「高宮布」は江戸時代の四大麻布のひとつで当時の高級麻織物で、永らく幻と言われて来ましたが原料や製法が調査され、その実態が明らかになったそうです。その風合いや色合いがとても味のある織物でした。興味深い展示です。ここ「IID GALLERY 世田谷ものづくり学校」は統廃合となった世田谷区立池尻中学校の校舎を利用してデザイン、建築、映像、食、アート、ファッションに関する40の事業者が入居した、ものづくりを核としたクリエーターのワーキングスペースとなっています。いろいろな事業者が展開していて結構、面白いです。元学校と言うロケーションもとても雰囲気が良いし、カフェとかもあるのでただのんびりしに行くのも良いと思います。皆さん、行ってみて下さい。(元学校なので写真の様な懐しい風景も多いです。)

↓ IID GALLERY 世田谷ものづくり学校 ↓
http://www.r-school.net/

今日のおやつ [24 Aug. '07]

2007年08月24日 | foods
今日は午後からムードメイカーズのリハーサルがあった為、バタバタして美術館へは行くことが出来ませんでした。で、今回はこれを紹介します。

天狗のピリカレー 京都西京極 天狗製菓
パッケージのレトロチックなヴィジュアルに絆され、つい購入してしまいました。「天狗のピリカレー」ですよ!? 京都西京極の天狗製菓ですよ!?「本格派カレースナック!!」ですよ!? お味の方は「かっぱえびせん」のカレー味的ですが、かなりチープな感じ。そこが魅力?! なのかもしれません? だって99ショップの商品ですもの....。

天狗のピリカレー 103円

↓ 天狗製菓 ↓
http://www.teng-seika.com/

今日の美術展 [23 Aug. '07]

2007年08月23日 | fine arts
今日は急にまた涼しくなった所為か、何だか身体に力が入らない寝起きでした...。ですが、昼過ぎから晴れ間が覗き始めたのでバタバタと用事をこなし出掛けました。

卒業設計日本一展2007 @ギャラリー・間
2003年から始まった全国の建築家を目指す学生の卒業設計、477名の出展から日本一を決めるコンペティション「せんだいデザインリーグ 卒業設計日本一決定戦」の展示でした。4上位3人と特別賞2人、そして最終選考に残った他の方々の卒業設計、それぞれに興味深いものでしたね。たぶん若い故のストレートな考えが設計に反映されていると感じました。そして奇をてらった様な頭デッカチな考えのものがほとんど無く好感が持てました。自分の建築物に対する思いとしては「飽きの来ない建築」が一番なので、未来の建築家の方々へ、自分はそう言う設計をしてくれることを希望します。

↓ ギャラリー・間 ↓
http://www.toto.co.jp/gallerma/

今日の美術展 [22 Aug. '07]

2007年08月22日 | fine arts
11時半には仕事モードに入るべく、朝イチで新国立美術館へ。青空の下、新国立美術館が輝いていて、まるで巨大な球形のサボテンの様でした (写真)。最近は人間的に疑問の人になった?! 感のある黒川紀章氏ですが、自分は氏の設計・建築物は好きですね。

日展100年 @新国立美術館
明治40年 (1907) に始まった「文展」から現在に至るまで「日展」100年の歴史に於ける入選作の展示でした。何も言うことが無い感じです。日本画、洋画、彫刻、版画、工芸品、書、まさに日本の美術界を発展させて来た名作家の方々の素晴らしい作品ばかりが並んでいました。その年々、時代に於ける日本美術の粋、名作家のショウケース、至福の空間でした。ありがたいです。

↓ 新国立美術館 ↓
http://www.nact.jp/