昭和三丁目の真空管ラジオ カフェ

昭和30年代の真空管ラジオを紹介。
アンティークなラジオを中心とした、自由でお洒落な、なんちゃってワールド♪

駅弁万歳!~特急かもめと 博多っ子弁当 in 長崎~

2007-04-22 | 昭和三丁目の真空管ラジオ
 先週2日間、長崎市へ出張に行ってきた。いま担当しているプロジェクトの関係者へのプレゼンとワークフローの打ち合わせのため、新幹線で博多経由、特急つばめに乗り継ぎ、都合4時間半の旅だ。いつものようにご当地名物の駅弁を買い、列車に揺られながら舌鼓をうつ旅の時間もまた、ビジネスに追われる身には、一瞬の憩いのひと時でもある。

 第一日目、2000年春、日本とオランダの交流が始まって400年という記念すべき年にあわせて、丸みを帯びた優雅なフォルムの新型車両となった かもめ19号に飛び乗り、博多から長崎へ向かった。

          

 特急かもめの客室内はフローリングの床、荷物用ハットラック、そしてJRの特急普通車史上最もゴージャスなつくりであると思われる黒革張りのシートに座り、博多駅で買い込んだ駅弁「博多っ子」(¥1000)を食べた。ちらし寿司を中心に筑前煮や鶏のからあげ、辛子明太子などなど、博多特産品の数々のおかずが寿司を取り囲むように、彩られた弁当だ。

          

長崎駅から向かった場所は、勤務先の会社発祥の地である。明治42年12月にイギリスから購入した大型電動式槌型起重機や工場を囲むレンガ作りの塀や構内の建物が時代の重みを伝える。電動式槌型起重機は、建設以来100年にわたり、数々の風雪や原爆にも耐え、老境に入った現在もなお現役としていささかも衰えず、重量感あふれる雄姿をみせており、文部科学省の登録有形文化財に登録申請・認定されている。

          

 一日目の仕事を終え、夕食は長崎ちゃんぽんの美味しいと地元の人に評判の店に案内いただいた。丘の上に建つそのお店は、一見豪華な中華料理店風のビル!ところが入店してみると、1階は近所のオジサンやオバサン、家族連れでちゃんぽんだけを食べに来ているような気軽な中華料理屋さんの雰囲気だ。一方、2階は小部屋・大部屋に区切られており、内装もそれらしい格式を感じさせる作りだ。

          

 とりあえずビールで乾杯し、まず餃子やエビチリからオーダーされるのかと思ったら、案内いただいた方は、すぐに長崎ちゃんぽんを注文♪ 美味しい!ポリュームたっぷりだが、クセはなく、長崎の味を十二分に堪能できたうえに、餃子、シュウマイといった単品料理もどんどん胃袋に入る。ずっと飲み会の「締め」が麺類と決め付けただけに、新たな発見だ。リ○ガーハ○トほかいくつかの店がチェーン展開しているが、本場老舗の長崎ちゃんぽんのお味のほうは、具に使われている海鮮類の旨味が十分出ており、チェーン店にみられる調味料の後味の悪さはまったくないと言っていい。むしろ淡白な味わいに、物足りなさを感じる人もいるかもしれないが、また足を運びたくなった美味しさだ♪

          

 「今後、長崎には度々、来ることになりそうなので、長崎の食文化を探究したいな・・・」などと思いつつ、投宿していた長崎駅前に隣接するホテルへ帰着し、ほろ酔い気分で店員のところへ電話し、「出張で長崎に来て、ちゃんぽん食べたんだぜ~!」と話したところ、
「店長~!!長崎のどこいるんですか?」
「ん? 長崎市内・・・駅前のホテルだよ~ん」
「すぐNHKつけてみて!そこで大変なことになってますよ!」
事態が飲み込めず、TVをつけると長崎市現職の市長が狙撃され、生命の危機に瀕しているとのこと。。。 おいおい・・・この現場はこのホテルの大通りを挟んだ、正面じゃん!

          

 そう言えば、さっきパトカーがいっぱい停まってたけど、この事件だったのか!
本当にショックです。市長を撃った男の詳しい動機や事件の背景はまだ分からない。だが、その暴挙は決して許されることではない。こうした直接的なテロ、暴力は言うに及ばず、最近は言葉・精神的な暴力にもボクは憤りを感じる。マスメディアを通じてコメンテーターは、「民主主義に対する挑戦」だの「人権への冒涜」とかなんとかと言ってるが、その前に、そんなことは至極当然なことであり、「人を大切にする心と社会」への一人ひとりの意識の高さ、拳銃や暴力、脅迫に屈してないという社会全体の毅然(きぜん)とした態度が肝要なのではと感じる、複雑な気分の夜だった。