湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

※旧ブログの一部コラム・記事、全画像は移植していません。こちらのコンテンツとして残します。

☆プロコフィエフ:弦楽四重奏曲第2番

2017年06月10日 | プロコフィエフ
○エンドレス四重奏団(VOX)LP

この団体らしく解釈の手堅さを置いてなお50年代スタイルの雄渾な表現に惹かれる。モノラルでアナログ、スケールが小さな演奏に聴こえがちなのは仕方ないが、この作品は前期の1番とは違い晩年のちょっと分裂的な境地を示す難しさがあり、ただ楽天的に民族的な音楽をかなでているかといえば、ショスタコ的にそれを断ち切る悲痛な叫び、あるいは小声の謎めいた独白がぞくっとさせる。非論理的とすら感じるその構成はやはり、円熟した団体にしか解釈しきれない部分もあるかと思う。この時点でこの団体はまだ、そこまでは至っていないのか。ちょっとハリウッド四重奏団的ではあるが、あの団体の即物性を思うとこの演奏のほうがより真に迫っているとは思う。○。団体自体は一般的にはそれほどメジャーではないが息の長い活動をしているようで録音もままある。

※2008/7/10の記事です

1番

Comment    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« アンタイル:ヴァイオリン・ソ... | TOP | プロコフィエフ:交響曲第7番... »
最新の画像もっと見る

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Recent Entries | プロコフィエフ