湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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チャイコフスキー:交響曲第5番

2007年02月08日 | チャイコフスキー
○オッテルロー指揮読売日響(DA:CD-R)1973/11/12LIVE

スタイリッシュで清々しい5番!読売日響の巧さに驚嘆。個性はないが技術は完璧に近い。弦の乱れなどライヴならあって当然、しかしほとんど気にならない。層の厚い響きがロシア的な雄大さすら感じさせる終楽章提示部のブラスからやはりロシアのがっつくような、まるでソビ響のような演奏ぶりというか響きというか、主部は胸がすく流麗さが野蛮な音色のかもすケレン味とあいまって凄まじい迫力をあたえている。前三楽章も十分に楽しめるがあくまでサワヤカ系であり、きわめて速いインテンポの上にアーティキュレーションだけでつけられるドラマの激しさの前には霞んでしまう。ライヴとはこういうもの、そしてかつての日本のオケにはこういう内面から沸き立つ想いがほとばしるさまが確かに聞かれたのである。マエストーソへの受け渡しもあっさりしてはいるが弦の音がキッパリとかっこいい。そしてペットの音はまるでソヴィエトのラッパの豪快さだ。これは外国にも通用しますね。最後までとにかく気持ちのいい演奏。日本のラジオのエアチェックだがきわめて状態がいい。98回定期の記録とのナレーションあり。DAの表記はNHKとなっているがあくまで放送局かホール名称か、最後に僅かに交ざる別のナレーションの誤読だろう。

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4 Comments

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チャイ5 (けん)
2007-02-09 20:53:04
俺はチャイ5は整った整然とした演奏は嫌い。
荒れた演奏ほど燃える。
第三者的な演奏よりも感情に任せた演奏が何よりも好き。
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ライヴ向きの曲 (岡林)
2007-02-09 21:59:12
アマチュアの演奏が面白いのはこのへんですね。アマチュアにプロのようなスマートな演奏を要求する若い指揮者が多いですけど嫌いです。踏み外せないプロとしての意地が出てしまうと、凡庸なサロン音楽になってしまう。かつてのソビエトの演奏はムラヴィンスキーを除き面白かったのですが。

とはいえ、いろんな演奏に触れるとそれぞれのよさはあるなあと思います。
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オッテルロー (田豊)
2007-02-09 22:10:13
チャイコフスキーの4番はちょっと変わっているなという記憶がありますが(ハーグレジデンティ)、検索ででてくるのは、幻想とブラームスばかり。
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4番が苦手 (岡林)
2007-02-09 22:21:34
どうもあの暗さが苦手でw・・・たくさん積滞してますが、聴く気にならないので、結果として間違えて二枚買ってしまったり(哀
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