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湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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ラヴェル:バレエ音楽「ダフニスとクロエ」

2007年04月09日 | ラヴェル
◎ミュンシュ指揮フィラデルフィア管弦楽団(DA:CD-R)1962LIVE

前半は突き放したような醒めた音でぶっきらぼうなソロが目立ち、デジタルな表現の力強さが印象的で、作為的とまでは言わないが極めて良好な録音状態(BSO盤と同じ可能性あり)とあいまってやたらリアルな感じが強い。しかし後半ねっとりしたフレージングがなめらかな情緒を臭気たっぷりに煽り始め、朝のあたりでの凄まじいテンポ・ルバートは比類ない誇大妄想が指揮者オケ混然となって圧倒してくる。そのあとはやや金属質な表現に戻り、ルバートも意図と類推可能になるものの、全員の踊りはこれまた強いリズムで軍隊のように破裂し見得を切ってブラヴォを強要する。合唱付きでこの一体感は並ではなかろう、ライヴとは思えぬ精度といいミュンシュの全曲版の記録としては最高峰。ライヴであることは下卑たブラスの響きにしか伺えない。

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小澤征爾 (サンセバスチャン)
2007-04-10 13:52:38
61年BSOとのライヴだとすれば、小澤征爾が合唱で参加しているかもしれません。それにしてもこれで何種類目だろう。
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もうこうなると (岡林)
2007-04-10 14:42:12
単純に録音・復刻状態の差しかありませんねミュンシュは(;^_^コンプリートする意味はあまり無いです。



全曲版ライヴとしては不審なほど状態のいい音にバランスのとれた演奏なので、ボストンのちゃんとした記録だと思います。
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xrcdで (田豊)
2007-04-11 00:20:35
で、でておるのですが、これは音が良いですよ、とても。
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なんと! (岡林)
2007-04-11 00:51:23
XRCDで出ているのですか!マスターから媒体に起こすさいの音質変化(歪み)というのも繊細で大規模なクラシックにおいては馬鹿にならない影響がありますし。。
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55年スタジオ録音 (サンセバスチャン)
2007-04-11 09:05:11
61年と55年の2種類の正規録音がありますが、海外盤はなぜか55年のほうだけ。
XRCDも55年録音です。SACDハイブリッド盤を聴いたことがありますが、従来とあんまり変わりませんでした。
XRCDだと全然違うのかなあ。
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スタジオ55年盤ですか (岡林)
2007-04-11 10:40:55
うーん、昨年末に再発されたものと同じ音源ですね(両方とも出ましたよね)。あれは既に通常盤でエントリをあげていますが、XRCDのような手段で媒体に起こすときに何かしてよくなる可能性はあるのかもしれません、55年の段階でステレオ(でしたよね?)というのは難のある盤が多いです。
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Unknown (サンセバスチャン)
2007-04-11 13:37:59
55年は音に芯がないというか、よく聴くと情報量が多いけどもピントがにじんでいるような感じ。
演奏自体は61年とほとんど変わらないと思います。音のバランスで違って聴こえるだけ。54年の幻想の音と同じ傾向ですね。
でもペンギンの評価では55年が最高のロゼットマークでした。よくわからんけど。
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やはり原盤がいいのでしょうか? (岡林)
2007-04-11 15:18:04
55年のほうが評価が概して高いというのは確かによくわかりません。ここはあんまりそういうことを書く場所じゃないですけど、音盤にかかわることを書いてお金をもらっているプロの評論家や執筆者は録音や媒体についてもかなり造詣深く詳細に比較し論じてくれないと、私みたいに全部ひっくるめててきとうに○×つけているのとはそもそも影響力が違うから困ります。
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xrcd (田豊)
2007-04-11 23:12:51
xrcdは、傾向としてかなり音を膨らましている感じです。意図的に、録音当時の音を再現したいので、イコライジングを恐れずだそうです。

アンセルメの三角帽子でミソスの復刻とデッカのxrcdの聴き比べをしましたが、ミソスのハイアガリの復刻と、xrcdの明らかに中音域を厚くした音の差は明確でした。

あとは好みの問題では?
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イコライジング (岡林)
2007-04-11 23:23:37
XRCDは音自体も操作してるんですね。。うーん、確かに好みかもしれませんね。例え他人の主観でサイボーグ化された録音であっても、自分が共感していいと思えるものであれば価値はある、音盤とはそういうものですし。
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