湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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ベルリオーズ:幻想交響曲

2018年06月18日 | Weblog
ワインガルトナー指揮ロンドン交響楽団(COLUMBIA他)1929/10/29ロンドン・CD

先入観のない指揮者だが第一印象は「端正」だった。ドイツ的などんくささのなさ。フランス的なグダグダもしくは裏返しの四角四面さはまったくない。こんなに自然な幻想をこの時代に振っていたというのは驚異的だ。もちろんブラームスでも使っていたイギリスオケの個性も反映されているだろう。個性より調和を重視する態度はワインガルトナーの非意志的な解釈にあっている。すんなり最後まできけてしまう。レコードも周到に作られており、SPなので音量操作は苦労したであろう(私の聞いているものは楽章にもよるがフォルテが弱いぶんピアノがよくききとれて細かく吟味できる)が、おおむね幻想のツボはおさえている。何かイデーがほしいひとにはすすめられない。しかし、まあ、youtu○eにもあるし、幻想好きでドイツ的な演奏の嫌いな人は聞いてみるとよい。迫力もそれなりにあり、推進力もなかなかのものである。電気録音初期とは思えない。
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