湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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チャイコフスキー:交響曲第6 番

2005年03月13日 | チャイコフスキー
マルティノン指揮ウィーン・フィル(LONDON)CD

個性的だ。余りの弛緩したアンサンブルにまずは驚嘆。やる気あるのかと思わせる「やらされてる感」たっぷりの思い入れなしお君。テンポくらいあわせようよ。。緩徐主題の異様な遅さも人工的すぎだ。展開部以降激しい楽想が続くあたりでやっと暖まってくる。警句的なフレーズの短く切り詰めた表現、あからさまに情念を煽るテンポの変な揺れ、ダイナミクス、余りに狙い過ぎた「トンデモ度」高い演奏ぶりは、面白い、がなんともかんとも。。2楽章は依然粗いが弦の音色の魅力が立っておりそれなりに聞ける。3楽章はオーソドックスといえばオーソドックス。聞かせどころのツボは押さえている。VPOの縦のそろわなさが目立ちそうで怖い楽章だがそれほど気にならない。太鼓の強調に顕著だが烈しく派手な演奏を指向しており、それはある程度成功しているといえる。人工的な感じが残るは録音のせいか。4楽章は情に流されない、しかしドラマのある演奏だ。弦がここぞとばかりに歌い上げるが、録音の明晰さが逆にマルティノンの明るさを際立たせており、
好悪別れるかもしれない。透明感があるのだ。しかし最後の重く深い響きには印象的なものがあり、出色の出来である。それまでの明るさからの流れ、全体設計はうまくできていると言えるだろう。総じては無印。

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