湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

※旧ブログの一部コラム・記事、全画像は移植していません。こちらのコンテンツとして残します。

チャイコフスキー:交響曲第6番

2006年01月24日 | チャイコフスキー
○デルヴォー指揮コロンヌ管弦楽団(DUCRET-THOMSON)1961ケルンLIVE

明るく軽快に飛ばす序奏部からアレ、やっぱりいつもの「フランスチャイコ」かな、と思うが緩徐主題の歌いまわしには情緒が感じられしっくりしてくる。細かい音符の多い曲なだけにライヴだとバラケが出てしまうが、基本的に速い悲愴は好きなので一楽章はOK。続く二楽章も思いのほか正統なロシアンワルツになっていて、面白くはないが楽しめる。三楽章はゆっくりした構築的な演奏になっており流れからすると意外だ。情緒より音響とリズムに配慮がいっており疾走感はないが後半ノってくると心地よい。上手い指揮者だなあ。。明るく単調な音色も四楽章にいたっては見事に悲愴らしい雰囲気にかわる。豊饒な音響も弦の表層的な薄い音を全体としてカバーできている。クライマックスなどパワー不足も否めないが、独特のテンポルバートと厳しく整えられた音響には手を抜く気配すらない。最後の挽歌も暗く沈潜するさまが的確に描かれている。全般かなりまともで、それらしくできており、個性の発露こそないものの、悲愴の演奏としてはバランスのとれたいい演奏だ。ステレオ。
Comment    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« マーラー:交響曲第4番 | TOP | ドビュッシー:牧神の午後へ... »
最新の画像もっと見る

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Recent Entries | チャイコフスキー