湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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グラズノフ:交響曲第1番

2005年12月02日 | グラズノフ
○フェドセーエフ指揮モスクワ放送管弦楽団(VICTOR/MELODIYA)CD

非常に綺麗にまとまりよく演奏されており、ロシアオケの音も程よく楽しめる。この全集の中ではかなり精度の高い録音といえるだろう。ただ、古典的にしっかりまとめすぎていて、元々グラズノフの曲にしてはいささかパンチに欠ける若書きであるがゆえに(目まぐるしい転調など初期特有の野心的な響きは随所に織り交ぜられているが)「あく抜き芸」ともいえるフェドの芸風にかかると更にパンチに欠けた平坦なものになってしまう。リズミカルな処理など申し分ないのだがテンポやデュナーミク(アゴーギグ?)が単調だ。美にこだわるあまり流れが大河のように緩やかになり勢いまかせの初期グラズノフの解釈としてはそぐわなく、つまらない曲のように聞こえてしまう。美しさと精度の長所をとって○としておくが、最初に聞く演奏ではない。

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