ベロフ&コラール(P)(warner他)CD
メリハリがあって聞きやすい。退屈なテンポもとらないし、とにかく元気。もはや洗練された初期ドビュッシーの簡潔な書法を活かしたものとなっている。すこし録音が古い感もあるがそれはまた別問題。緩急の差のはっきりしたところが私は好きでした。弱音のニュアンスが、音色においてはすこし足りないようにもかんじるが(というより音色変化をもう少し欲しかった)、これは曲の性格的に仕方ないかもしれない。一楽章の終盤など沈んでいく表現は印象的にやってのけているので、意図して設計しているのだろう。三楽章ですら元気、まあ、ピアノ連弾だと曖昧な表現はできないのでこうなるのは必然か。こういう曲はいつも最後の処理を聴いてしまうが上手い。キレイに収まる。そして四楽章の祝祭的表現はもはやドビュッシーがロシアの作曲家のような、前の時代のフランスの作曲家のような作品は書かないと宣言しているようなもので、単純性から行くと前の楽章もふくめ、ラヴェル的な印象を受ける。嬉遊的な曲はフランスの伝統的なものでもあるのだが。元気。
メリハリがあって聞きやすい。退屈なテンポもとらないし、とにかく元気。もはや洗練された初期ドビュッシーの簡潔な書法を活かしたものとなっている。すこし録音が古い感もあるがそれはまた別問題。緩急の差のはっきりしたところが私は好きでした。弱音のニュアンスが、音色においてはすこし足りないようにもかんじるが(というより音色変化をもう少し欲しかった)、これは曲の性格的に仕方ないかもしれない。一楽章の終盤など沈んでいく表現は印象的にやってのけているので、意図して設計しているのだろう。三楽章ですら元気、まあ、ピアノ連弾だと曖昧な表現はできないのでこうなるのは必然か。こういう曲はいつも最後の処理を聴いてしまうが上手い。キレイに収まる。そして四楽章の祝祭的表現はもはやドビュッシーがロシアの作曲家のような、前の時代のフランスの作曲家のような作品は書かないと宣言しているようなもので、単純性から行くと前の楽章もふくめ、ラヴェル的な印象を受ける。嬉遊的な曲はフランスの伝統的なものでもあるのだが。元気。
この録音を聴く限りではベロフが主導権を握っているように聴こえます。
この二人の連弾録音は結構あるようで、ドビュッシー以外でも聴いてみたくなりました。