湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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マーラー:交響曲第9番

2009年09月02日 | マーラー
○マゼール指揮NYP(NYP)2008/6/4-13live

ついに完結したマゼールNYPライヴ全集、といってもMP3ネット配信だけのようだ。最近のマゼールの精細に欠く締まらない部分と流れで無難に聴ける部分が・・・悪口になってしまった・・・よく認識できるシリーズとなっている。amazon.comとemusicは日本ではダウンロード規制がかかっているもののinstantencoreなどはアカウントを作れば可能なようである。この曲も何度もの記録の継ぎ接ぎにもかかわらず(それほどクリアな録音でないせいもあるが)1楽章は雑な弦をはじめとしてオケにかなりのばらつきがみられ、解釈自体も殆どケレン味のない、弛緩しただけで粘らない長大演奏になっている。2楽章でテンポアップしアンサンブルも統制がとれて、やっとほっとできる。聴き所はやっぱり4楽章、常時精細に欠くNYPのヴァイオリンパートがここぞとばかりに歌いまくる。その音色の一体感は、NYPらしさでもあるが、他の楽章でもやってくれ、と言いたくなるほど。マゼールもブーレズもそうだが晩年になるに従いいい意味でも悪い意味でも個性が薄れ、往年のファンは離れてしまった感があるが、「それなり」に楽しめる、昔の意味での巨匠性は無いけれど格は感じられそれなりに聞きとおせてしまう点で現代のファンを掴んでいるのだろう。

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