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湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

※旧ブログの一部コラム・記事、全画像は移植していません。こちらのコンテンツとして残します。

ヒナステラ:協奏的変奏曲(リハーサル風景)

2008年04月02日 | その他ラテン諸国
○ストコフスキ指揮アメリカ交響楽団(DA:CD-R)1963/2/23カーネギーホールlive

がちっと細かく組み上げられたアンサンブルがスリリングな難曲だが、ストコの指示はびしっとして無駄がなく、相変わらず迫力のオケはリズムも切れている。リハなりのアバウトなザッツのブレもなくもないが。この曲の娯楽性はバルトークやビラロボよりウォルトンに近く感じる。つまり後期ヒンデミット的ということだ。曲がただでさえとても扇情的で南米のローカリズムに収まらない魅力に満ちているため、加えてストコがシェフなら別に何もいじる必要は無いように思える。
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ヴィラ・ロボス:ウイラプル

2008年03月24日 | その他ラテン諸国
○ストコフスキ指揮アメリカ交響楽団(DA:CD-R)1967/12/18LIVE

ハルサイとトゥーランガリラを足してミヨーをふりかけた映画音楽といった趣向だがストコの煌びやかな表現には向いている。ポリリズムや特殊楽器にかんしてもそれほど派手には使われないので聴きやすい。○。
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カゼッラ:イタリア

2008年03月23日 | その他ラテン諸国
○パレー指揮デトロイト交響楽団(DA:CD-R)1960/2/25LIVE

この曲は初めファリャやトゥーリナやレスピーギを思わせるが、半音階的で重厚な語り口はもっと中欧寄りのロマンティックなものに近く、ディーリアスのやり方を彷彿とさせるほどに折衷的である。だがいきなりフニクリ・フニクラがでてくるとカゼッラらしい民族性があきらかになって、完全な旋律音楽になる。パレーはじつにめざましい。テンション高く厳しく突き進むが、透明感と広がりのある音響はやはりフランス派指揮者であることを知らしめる。明瞭さと鋭利な美観で楽しませる。素晴らしいアンサンブル。録音が悪いのが惜しい。
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ヴェルディ:弦楽四重奏曲~Ⅲ

2008年02月16日 | その他ラテン諸国
○アマール四重奏団(特典盤)1928・CD

ディスクユニオンの2008年初春特典盤で復刻。同時期きっての技巧派で知られた鋼鉄の指40本のアマールQによる演奏で、懐かしき音色を跳ね返るようなスケルツォ主題にのせて完璧に演奏してみせるアマールには舌を巻く。伴奏だけのヒンデミットらも現代でいう「ノリ」をリズムに激しく表現している。この曲はわりと同時代(ヴェルディはギリギリ20世紀まで生きた)の演奏家によってやられていたようである。イタリアというより王道ロマン派弦楽四重奏曲。
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レスピーギ:ローマの松

2007年08月30日 | その他ラテン諸国
ストコフスキ指揮アメリカ交響楽団(DA:CD-R)1969/11/23live

最初からのんべんだらりとした拡散的な演奏で集中力がなくただ明るくて響きだけ派手。表層的と言われても仕方のない印象だが、録音のせいだろう、ストコの広がりのある音響空間を再現するのに昔のステレオエアチェックではこの聞こえ方は仕方ないか(松はバンダまで入れてそもそも音響空間的発想を取り入れてやることが多いわけで)。アッピア街道までわりと遅めのインテンポで進み派手に散漫に終わる(ように聞こえる)のだが、客席はブラヴォ拍手喝采の渦。うーん・・・生きているうちに聞いておきたかった、ストコの松。。


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ロドリーゴ:アランフェス協奏曲~Ⅰ、Ⅱ

2007年08月17日 | その他ラテン諸国
○ディアズ(G)ストコフスキ指揮アメリカ交響楽団(DA:CD-R)1968/11/17live

有名な2楽章までで拍手が入り録音が切れている。感傷的で直接的な旋律の表現だけではなく、バックオケの必要十分なファリャ的な音による絡みが欧風演歌になりかねない曲に厚みをもたらしている。オケ指揮者の手腕よりもギタリストの手腕による部分が大きい、もともとそういう曲ではあるのだが、このギタリストは哀愁があって的確な表現が心地いい。音粒のたった精度の高い演奏である。全曲聴きたかった。

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ヴィラ・ロボス:ギター協奏曲

2007年08月17日 | その他ラテン諸国
○ディアズ(G)ストコフスキ指揮アメリカ交響楽団(DA:CD-R)1968/11/17live

ギター協奏曲の世界では有名曲だそうだが冒頭の轟きを除いてこの人にしてはおとなしい曲感がする。綺麗な旋律に無難というか爽やかな合いの手が入り、わりと平坦なまま終わる。静かな曲と言ったほうがいいか。ストコは手だれのギタリストを前に、音の綾を程よく抉り出している。○。

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ヒナステラ:弦楽四重奏曲第1番

2007年07月26日 | その他ラテン諸国
○パガニーニ四重奏団(DECCA)LP

テミヤンカ、ロッセールス、フォイダート、ラポルテのメンバー。同じく現代ものも得意としたハリウッド四重奏団に似ているもののもっと表現に潤いを持たせたような触感が面白い楽団だが、メンバーが安定しないせいか技術的に意外と乱れることもある。この曲はバーバリズムの範疇にあるわりと常套的な前衛で、聴きやすいが凡庸ととる向きもあるかもしれない。繊細な音響的表現において楽団の技量は素晴らしくピッタリはまって美しい。バンバン弾くような表現でも荒々しさが乱れにならずまとまっている。わりとハマるとハマってしまう、嫌になると最初から聴く気をなくすたぐいの野趣のある曲だが、諸所に美感を引き出した、旧いけどいい演奏。○。
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二つのイタリア民謡

2007年07月06日 | その他ラテン諸国
○レスピーギ夫妻(SP,P)(pierian)CD

民謡とはいえ非常に洗練された両演奏者の表現によりかなりスピーディにかっこよく収まっている。とくに奥さんの歌が技術的に素晴らしい。
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レスピーギ:抒情的歌曲集

2007年07月06日 | その他ラテン諸国
○作曲家夫妻(SP,P)(pierian)1927ブラジル・CD

奥さんの歌唱がオールドスタイルではあるがセンスに満ちていて素晴らしい。この時代の録音復刻にしても音もまずまずで、本人のピアノ伴奏は元が技巧的ではない伴奏にてっしたものであるため細かくはわからないがいささかの不安も感じない。曲はドビュッシーの影響を感じるが抒情性においてもっと過去のロマンティックな楽曲に近いものもあり、また構造的には単純である。和声や色彩の変化にはフランスよりもっと南のあっけらかんとした感もある。○。
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レスピーギ:ローマの噴水

2007年07月04日 | その他ラテン諸国
○クアドリ指揮ウィーン国立歌劇場管弦楽団(westminster)

録音は安定していて聴きやすい。VSOOの確かな表現の中に艶めいた音色がクアドリの色彩的処理によって開放されレスピーギのリムスキー的側面を際立たせている。ドビュッシー的側面についてはどちらかといえば従属的かもしれない。和声的な繊細な調和よりエッジの立った音色同士の衝突し絡み合う妙味が際立ってきこえる。金属打楽器の響きがかなり強調されている感もあるが元の曲からしてそうか。旋律表現自体はそれほど激しくはなくあくまで全体のうねりがダイナミズムを産んでおり、ボリュームたっぷりの表現は娯楽的ではあるがフォルムは安定している。VSOOならではの音符の外周が整わない雑味も「シェヘラザードのさばき方」を思わせるこの解釈のうちでは気にならない。メディチ家の噴水では映画音楽を思わせる(というかジョン・ウィリアムズのほうが影響されまくりなのだが)ハッキリした表現で陶酔的というより各抒情要素がかなりしっかり研ぎ澄まされ、一種空疎な透明感と金属質の感傷がかもされている。スクリアビン的なオールドスタイルな演劇世界をハリウッド歴史超大作のスペクタクルな世界へモダナイズしているかのようで、決して古いタイプの演奏ではない。なかなかに聴けます。○。
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ヒナステラ:オランタイ

2007年06月06日 | その他ラテン諸国
○ストコフスキ指揮アメリカ交響楽団(DA:CD-R)1968/11/17live

打楽器主義な殆どジョリヴェな曲だがストコで聴くととても派手でいい。リズム系の音楽が好きな人は好むだろうし、好きじゃない人はみんなおんなじに聞こえるかも。膝録かもしれない。
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ファリャ:バレエ音楽「三角帽子」第二組曲

2007年05月30日 | その他ラテン諸国
◎ドラティ指揮ミネアポリス交響楽団(mo)1958/3/28live・CD

ミネソタ管弦楽団のBOXより。ドラティのこの曲はとにかくテンション、さらにバス音域のズシズシくる響きが何とも言えず迫力がある。演奏自体重くならずに重低音でリズムを煽る、なかなかにカッコイイのである。ドラティは職人的な気質のいっぽうで一部の曲にかんしては著しく集中度の高い独特の演奏をすることがあるがこれは後者か。トスカニーニとはまた違う音響の迫力である。バレエとしてはどうかわからないが。◎。
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レスピーギ:ローマの噴水

2007年03月10日 | その他ラテン諸国
◎アンセルメ指揮スイス・ロマンド管弦楽団(DECCA)1963/1/18-26・CD

これは美しい。ドカンといく迫力とどぎつい「色彩」で売る演奏、もしくはただ無機質に響きを磨き上げスコアが透けて見える「だけ」の演奏が多い中、どっちの面からも他とは隔絶した何かイっちゃったものを感じさせる。デュトワとどこが違うんだろう?と思うがデュトワよりよほど高潔で、尚且つ下卑ている。◎。
Comments (5)
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レスピーギ:ローマの噴水

2007年02月24日 | その他ラテン諸国
トスカニーニ指揮NBC交響楽団(DA:CD-R)1951/2/17カーネギーホールlive

何故かクレジットにない曲目で牧神の続きに入っていたが、いくらなんでもこの音状態で噴水は無理がある。しかしまあ、煌びやかな雰囲気は伝わる。聞き流してしまうほどに、印象にのこらなかった。無印。
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