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【暇アノン懺悔録】「暇アノンの姫」だった40代男性(2)

2023年10月17日 | スクラップ

 

 

 

 一般社団法人Colaboやフェミニストに親和的な男性に対して中傷や揶揄を繰り返し行っていた「避難所」というアカウントが、A氏のサブアカウント(裏垢)だと明らかになったのは2023年4月後半のことだ。

 

 A名義のアカウントに「避難所はAさんのサブアカですか?」と問いかけたユーザーに「そうだけど避難所のお話は避難所に問いかけてくださいな。」と返答して、これを認めた。「避難所」アカウントは女性のアイコンを使い、段ボールに描くイラストが人気だった。そしてColaboや代表の仁藤夢乃さんに対する暴言でも支持を集めていた。

 

 Colabo弁護団は「避難所」アカウントによる、以下のような投稿を数十枚保存している。(/は改行)

 

「家賃も共益費も食費も服飾費も日用品も一切合切colaboに公金で支出されてるのに、何言ってんのこの人。/その上、貧困少女の生活保護を巻き上げるって、仁藤夢乃にゃんのウハウハ貧困搾取やんけ。/貧困少女盾にすればなんでも許されると思ってんの?」(2023年1月1日)

 

「15歳から売春始めて、私達は買われたとか言って、今では未成年少女搾取して公金ちょろまかすおばさんか。/仁藤夢乃さん少し心を入れ替えなよ。」(2023年1月4日)

 

「Colabo代表の仁藤夢乃さんが主張する、命の危険と隣り合わせの少女達を連れてきた沖縄旅行がこちらとなります」※仁藤さんが辺野古基地で座り込みを行う写真4枚を添付(2023年3月4日)

 

 

 いずれも「暇空茜」を名乗るユーザーの発信に影響された投稿だが、今現在のA氏は、これらの投稿を反省しているという。2023年8月に弁護団を通じてColaboや仁藤夢乃さんに謝罪を申し入れ、その後両者の間で和解が成立した。A氏はなぜ「暇空茜」に惹かれ、誹謗中傷を繰り返したのか。インタビューは9月中旬にジャーナリストの安田浩一氏と筆者が行い、Colabo弁護団の弁護士2名が同席した。

 

「暇空茜」とDMで情報をやり取りしていた

 

-- Aさんが「暇空茜」の発信を知ったのはいつ頃からですか?

 A:まずはColaboより以前、彼がある特定の男性の方を、やはり根掘り葉掘りしていました。そのときに少し見ていて、何をしているのかちょっと詳しくはわからないけれど、面白いことしているなと思って、ブックマークしていたんですね。

 

-- その頃から知っていて、見ていたんですね。

 A:ゴシップ的な感じで見ていました。その男性はどのような方か知らないけれど、(「暇空茜」が)何かを暴いて公開するという、破廉恥な言い方で申し訳ないですけれども、人様の露出をするっていう、それを娯楽的な感じで見ていました。

 

-- 避難所さんのアカウント、本体のAさんのアカウント、どちらかで暇空さんをフォローしたのは、いつ頃ですか?

 A:ちょっとよく覚えてないんですけれども、おそらく避難所の方で(2022年の)8月か9月頃だったと思います。

 

-- 暇空さんとツイッター上や、ダイレクトメッセージ(DM)でやり取りされていたのでしょうか。

 A:していました。

 

-- 直接会ったことはないのですか?

 A:それはないです。暇空は見込みがある、自分が利用しやすそうな人間に対して“公文書“(※1)をばら撒くんです。そして、彼の言い方ではアニマルズ(※2)っていうんですけれど、アニマルズに何かわかったら報告してくれ、みたいな感じで、さまざまな“公文書”が彼から飛んできました。

(※1)開示請求で開示された資料など

(※2)「暇空茜」の信奉者のコアメンバー

 

-- DMをAさんから送ったのですか?

 A:最初は確か私からですね。もちろんツイートのリプライも送ってましたけど、DMを送って、こういう面白いツイートを見つけましたとか、こういうものを発見しましたと私が送って、何度かやってみたら暇空茜から“公文書”のデータが届き始めたみたいな、そういう感じですね。

 

-- DMを送って、すぐ返ってきたわけですか?

 A:彼は興味のないものは反応しないです。興味があると反応するので、最初はColaboについて、こういう部分に矛盾があるんじゃないかとか、そういうことを送りました。

 

-- それはいつ頃からですか?

 A:本格的にやり取りするようになったのは、記者会見(※)の後だと思います。

(※)Colaboが弁護団とともに議員会館で行った2022年11月29日の記者会見

 

 

「暇空茜は絶対正義」「気に入られるように動いた」

 

-- Aさんが「暇空茜」に惹かれた理由は何だったのですか?

 A:私が引き込まれてしまったのは、公金の使途を探ってネットで公開するという手法です。センセーショナルだったんですね。

公金を食い物にしている連中がいて、そしてそれをみんなで探ろうっていう、これは強烈なインパクトがありました。何よりゲーム感覚だったんです。探ることが。なので乗ってしまったんです。暇空茜のフォロワーも、どんどん増えました。

 

-- 楽しかったのですか。

 A:お恥ずかしい話ながら、暇空茜にリツイートされることがうれしかったんです。フォロワーが何十万人もいる、しかも最近集めたばっかりの生き生きとしたフォロワーばかりなので。そこで私は最初、彼に気に入られるように動きました。彼に対してすごくいい情報を渡して気に入られてリツイートされるように。

 

-- 都合の良い情報というのは、当時Aさんも真実だと思っていた、「暇空茜」にとっても都合の良い情報ということですか。

 A:そうです。都合の良い情報というのは、こういう解釈をすれば、ここはColaboが誤魔化しているんだみたいな、ここにつながるんじゃないか、とか。

 

-- リツイートされるとうれしかったとおっしゃいましたね。それほど「暇空茜」を信じた理由は何なのですか?

 A:私は当時、暇空茜は絶対正義だと思っていたんです。彼は勧善懲悪の形を作り上げたんです。公金をもらいながら会計上で誤魔化している団体がいて、我々はそれを追求している側。だからこそ我々は絶対的な正義である。だからこそ我々は暇空茜のためにどのような、ほんのわずかなものでも探って、むしり取って、彼に情報を渡さなければいけないという感覚ですね。すごく恥ずかしい考えですけれど、今から言うと。

 

-- Colaboや弁護団からも詳細な説明があったわけですよね。公金を勝手に使っているわけではないという説明も存在していました。そうしたものは目に入らなかったのですか?

 A:そこがとても重要なポイントなんです。暇空茜の言っていることは当時絶対正しくて、暇空茜が否定するものはすべて間違っているっていう感覚に陥ったのです。いわゆる確証バイアスっていうやつですね。思い込みだけで、都合の良い情報ばかり拾って、都合の悪いものはすべて排除するという状況に陥りました、私は。

 

-- それほど説得力があったのでしょうか。

 A:私が動いたのは正義感でしたね。歪んだ正義感でした。

 

-- それは強いものと闘っている正義なんですか。それとも女性と闘っていることに対する正義ですか。

 A:女性ではないです。我々が今まで支払ってきた税金を無駄に使って着服している団体がある。それを追求するのは正義であるということに溺れましたね。

 

 

「参加型」と「暇空茜タンク説」

 

-- これまで税金を着服した団体や個人、実際に逮捕された人も今までいっぱいいたわけで、そうしたものにもともと憤りを感じておられたのですか。税金の使い道に、もともと興味関心があったのでしょうか。

 A:なかったです。

 

-- なかった?

 A:彼のやり方は言ってみれば参加型なんです。みんなが参加して、みんなで追求しようぜっていうやり方をしたので、参加しやすかったんですね。暇空信者がなぜ暇空茜につき従っているのかっていうのを私は分析したんですけれども、一つは公金追求が正義であること。絶対に不正しているであろうから、追求は絶対的に正義だと。もう一つの理由で、暇空茜タンク説っていうのがあるんです。

 

-- タンク?

 A:戦車のことです。我々は暇空さんに多額の寄付金を渡し、カンパ金を渡し、彼は全ての責任を負い、彼が闘ってくれている。だからこそ彼が全ての責任を負ってくれる。戦車の役割だからこそ、我々は何を言っても許されるという説があるんです。

 

-- ??

 A:ですが、そんなことないわけじゃないですか。みんな等しく責任を負うわけなんです。その幻想にみんな溺れているから好き放題に動いて誹謗中傷を繰り返すんです。最終的には全ては暇空さんが責任を持ってくれると。

 

-- 「暇空茜」は多額のカンパを集めたようですが、Aさんはカンパをしたのですか?

 A:カンパはしません。私、ケチですから。

 

-- ただ他の方は、要するにお金を渡せば彼が全部やってくれると。

 A:彼が前面に全て立って、全てを防いでくれていて、さあ、お前ら攻撃しろって。

 

-- みんな歩兵ですよね。暇空さんは戦車でみんなを守り、戦い、道を切り開き、そしてその後を歩兵がついていく?

 A:そんなわけないんですよ。歩兵が前にいてどんどん潰されていくだけなんですよ。本当は。

 

-- ごめんなさい、くどいようですけれども、暇空茜についていった理由は、参加する喜びがあったわけですか。

 A:ありました。ゲーム感覚でいました。

 

-- とても楽しかった?

 A:とっても楽しかったです。こんな娯楽はないなって思いました。みんな娯楽でやっているんです。そして暇空茜の言うことを全て信じているから、いずれみんな人様の誹謗中傷をし始めるんです。暇空茜が悪とみなしたものは全て悪なんです。

 

 

「みんな娯楽、ストレス解消でやっていると思う」

 

-- 今までそういう経験はありましたか? ネット上で叩いて良いものを決めて叩くという経験です。

 A:個人的にけんかしたことはありますけれども、こういうことは今回が初めてです。

 

-- 煽られて、誰か特定の個人や団体を叩くために自ら動員されていった経験はないですか?

 A:それはないです。

 

-- ないですか。

 A:さすがにないです。ただ昔、似たような事例がありまして、私は参加してないですけれど。20世紀の話なんです。インターネットで、東芝クレーマー事件(※)っていうのがありまして。

(※)1999年の事件

 

-- ありましたね。

 A:あれは本当にそっくりなんですよ、今回の事件に。

 

-- いつ頃からネットを使い始めたのですか?

 A:98年です。

 

-- なるほど、Windows95が出て3年後ですから、比較的早い方ですよね。

 A:95、最初使いましたから。

 

-- その頃からネットを活用して情報収集したり書き込みをしたりってことは日常的に行っておられたんですか。

 A:やっていました。

 

-- そうした中で、暇空さんが急にポンと現れ、Colabo叩きを始めた。参加するのが面白かったと。

 A:そうですね。おそらくいまだに参加している連中、みんな娯楽でストレス解消でやっていると思います。多分自分でものを調べてっていうのは、本当にごく少数で、暇空茜から一方的に与えられた情報を完全に信じた上で、それに違いないってみんな動いている、そういう状況ですね。

 

 

Colaboを叩くことでフォロワーがむちゃくちゃ増えた

 

-- 記者会見が(2022年)11月29日に行われましたが、たとえばAさんは12月1日頃から相当な書き込みをされていますよね。Colaboや仁藤さんに対するさまざまな誹謗中傷の文言はご自身で考えたオリジナルですか? それとも暇空さんのコピーですか?

 A:全てオリジナルです。

 

-- Colaboが憎かったですか? 

 A:私は娯楽に近かったです。まずフォロワー数を増やそうと思ったんですよ。(避難所のアカウントは)裏アカなので。裏アカでフォロワー数を増やして拡散力を増やそうと思ったんですね。その上で私が考えたことは、中学生でもわかりやすい、コンパクトでわかりやすいツイートを心がけて、フォロワーを増やそうって思いましたね。

 

-- フォロワーが増えると、それだけ影響力が上がるからということですか?

 A:そうですね。

 

-- それは暇空さんのためなのですか?

 A:いや、あれは自分のためでしたね。

 

ーー実際に増えたのですか、フォロワー数は。

 A:むちゃくちゃ増えました。

 

 

 


10/16(月) 20:35
小川たまか ライター
ライター/主に性暴力の取材・執筆をしているフェミニストです/1980年東京都品川区生まれ/Yahoo!ニュース個人10周年オーサースピリット大賞をいただきました⭐︎ 著書『たまたま生まれてフィメール』(平凡社)、『告発と呼ばれるものの周辺で』(亜紀書房)『「ほとんどない」ことにされている側から見た社会の話を』(タバブックス)、共著『災害と性暴力』(日本看護協会出版会)『わたしは黙らない 性暴力をなくす30の視点』(合同出版)など

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