長岡京市観光協会のブログ

長岡京市の出来事を紹介します。

聴竹居 新緑をめでる会2016 行ってきました

2016年05月05日 | 山崎


昭和初期の名建築「聴竹居(ちょうちくきょ)」で

新緑をめでる会が4月30日(日)に催され、観賞してきました。



通常は事前申込が必要ですが、毎年春の新緑と

秋の紅葉シーズンに一般公開されています。

2013年には、天皇・皇后両陛下が京都を訪問された折に

大山崎町まで足を運ばれ見学をされたことが話題になりました。




連休ということもあって、朝から大勢の人が訪れました。

待ち時間の合間に、出店していた「大山崎えごまクラブ」の

えごまドーナツ&えごま茶セット(300円)を頂きました。

  

かつて荏胡麻油で栄えた大山崎町の歴史を知ってもらうために

栽培から収穫・搾油など、地道に活動されています。


                 



【玄関】
来客時に邪魔にならないよう、手前の柱をつけず奥側1本だけにしています
柱1本で屋根の平衡を絶妙に保っています
ドアも、招き入れやすいように外開きではなく、あえて内開きに


【傘立て】
シンプルでスマートなデザインながら、濡れた傘が
乾きやすいよう板を半分抜いて風通しを良くしています


聴竹居は、1928年(昭和3年)建築家の藤井厚二氏が自ら確立した

環境工学を駆使して設計し建てられた「実験住宅」です。

大山崎町の約1万2千坪の山林に次々と実験住宅の自邸を建て、

家族と暮らしながら実証・改善を加え、日本の気候や風土と

西洋的な空間を融合させた完成形が聴竹居です。

建築の際には伊勢神宮の宮大工を呼び寄せ、建築技術や資材の

一つ一つに至るまでこだわりを追及しています。




【縁側】
パノラマビューを堪能できるよう縁側の両サイドには柱がありません
三川合流や男山を取り込んだ奥行のある借景が眼前に広がり
四季折々の景色が楽しめます
ドイツから取り寄せた窓ガラスは歪みが少なく頑丈で
当時の面影が残る大変貴重なものです


【ダストシュート】
昭和初期にはまだ珍しいものでしたが、
すでにエコを意識して作られていました





リビングを中心とした繋がりのある豊かな空間で

光・風・空気の取り入れ方など循環するもの全てに工夫がなされ、

建具や照明・壁紙・家具などのインテリアの配置においても

細部にわたって緻密に計算されている事に驚かされます。

最近でこそ環境やエコは当たり前のように言われますが、

この環境共生住宅が88年前にすでに実践されていたことは

感嘆の一言に尽きます。

じっくり見学されたい方は、事前にご予約のうえお申込ください。

詳しくは聴竹居倶楽部さんのHPをご覧ください。




同日、JR山崎駅前広場では「天王山ファーム&フードマーケット」

が開催され、家族連れの人達でにぎわいました。



地元の農家が丹精込めた野菜や食材の良さを広めようと

春と秋に行われています。農産物のほか焼き菓子やアクセサリー

陶器やアンティークなど様々な商品が並び、

長岡京市にあるコーヒーの名店「Unir」さんも出店されました。

  

新緑の季節を迎えて爽やかな風が心地よく、

大山崎を満喫した一日でした