田村家は丹波街道に面し石垣、石段に囲まれた
ひときわ印象的な外観の住宅です。
茶室任無亭(にんむてい)、井戸屋形(いどやかた)、離れ(旧鈴木医院)の
3棟が平成24年8月「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として
国の登録有形文化財に登録されました。
旧鈴木医院の基礎部分です。コンクリートが使われており、
大正期の建築技法も注目されます。
南と東の一面に連続」するのは、当時流行った「おたふく窓」です。
井戸屋形も大正時代の建物で、寄棟造桟瓦ぶきです。
茶室と一体的な景観を形成しています。
任無亭は江戸時代末期に建てられた茶室で、宝形造(ほうぎょうづくり)と
呼ばれる正方形のかやぶき屋根が特徴です。
茶室の大きな窓からは、伏見区や同市今里の田園が一望でき
室内には、茶室から見える風景を詠んだ八首の和歌を書いた
扁額(へんがく)が架けられています。
また、田村家の前は付け替え前の旧丹波街道が残っており
その外観と共に、道行く人に大正から昭和の
懐かしい風景を伝えています。
*所有者が居住されている建物の為、一般公開は行われていません。
見学の際は、遠くから静かにご覧下さい。