長岡京市観光協会のブログ

長岡京市の出来事を紹介します。

十輪寺(その1) ~大原野の寺社~

2013年05月29日 | 神社・仏閣
長岡京市に隣接する京都市西京区大原野地域には

歴史ある多くの神社仏閣があります。

その中から今回は十輪寺(じゅうりんじ)をご紹介したいと思います。



京の西山、小塩山の山腹にある善峰寺へ向かう途中に十輪寺はあります。

通称:なりひら寺ともいわれ、平安時代の歌人で「伊勢物語」の

主人公としても知られる在原業平(ありわらのなりひら)が

その晩年に隠棲したと伝えられるお寺です。



(業平の墓)


(塩竃の跡・・・地形は原形だが塩竃は復元)

境内裏山には、在原業平の墓と伝えられる小さな宝篋印塔があります。

また、境内奥の高台には業平が難波(大阪)から海水を運ばせて

塩を焼き、その風情を楽しんだという塩窯の跡が残っています。

「小塩」という地名は、この故事に由来しているということです。



(裏山から本堂を臨む)


かつての恋人だった二条后(藤原高子)が近くの大原野神社に

参詣した時に、業平はこの地で塩を焼いて紫の煙を立ち上らせ

思いを煙に託したともいわれています。

塩竃からあがる煙に当たることにより、良縁成就、心願成就、芸事上達に

ご利益があるといわれ、毎年11月23日には「塩竃清祭」が行われます。

~その2へ続く~