宮沢章夫の遊園地再生事業団『ジャパニーズ・スリーピング/世界でいちばん眠い場所』@座・高円寺
(※いつも以上に簡単なメモ書きです。あとで補筆するかも)
3年ぶりの公演であり、結成から20年目という節目の年の作品でもある。
始まりからしてシュールだ。インタビューしようとする人々に囲まれた一人の男。
だが、そこから話は練炭自殺のことに進んだ、かと思いきや、
今度は「ここで重要なのはテキストではありません」と宣言をする女性が現れる・・・。
この作品の人物たちが繰り返し求める答えは「世界でいちばん眠い場所」とはどこか、である。
眠りに関する幾つもの言説・文献が、さまざまなかたちで紹介され、疑問視され、
あるいはさらに一歩踏み込んだ意味――死や永遠や終わりや始まりなど――へと、転化する。
寝ていない相手に対して自分は寝ていると言い張る人物がいるかと思えば、
自分は寝ているのだと言いながら滔々と語り出す人物もいる。
このほか、演技様式や構造において興味深い手法が見られ、
舞台は多層的な様相を呈するのだけれども、いずれにしてもそれらは今回、
不快な違和感ではなく観る側の興味・共感へと素直に結びつく効果を発揮していたように思う。
ともあれ、全てがきめ細やかと言うか、まるで薄い絹のレースを重ねるが如き繊細な手つきで作られていて、
不思議でおかしく、そして甘美でもある世界だった。
眠り・眠気を探求するコミカルなトリオや、バルテュスの絵のようなフォルムをかたどる女性の姿が好きだった。
モチーフはたくさんあるが、少なくともこの絵を明らかに引用していて示唆的。
(※いつも以上に簡単なメモ書きです。あとで補筆するかも)
3年ぶりの公演であり、結成から20年目という節目の年の作品でもある。
始まりからしてシュールだ。インタビューしようとする人々に囲まれた一人の男。
だが、そこから話は練炭自殺のことに進んだ、かと思いきや、
今度は「ここで重要なのはテキストではありません」と宣言をする女性が現れる・・・。
この作品の人物たちが繰り返し求める答えは「世界でいちばん眠い場所」とはどこか、である。
眠りに関する幾つもの言説・文献が、さまざまなかたちで紹介され、疑問視され、
あるいはさらに一歩踏み込んだ意味――死や永遠や終わりや始まりなど――へと、転化する。
寝ていない相手に対して自分は寝ていると言い張る人物がいるかと思えば、
自分は寝ているのだと言いながら滔々と語り出す人物もいる。
このほか、演技様式や構造において興味深い手法が見られ、
舞台は多層的な様相を呈するのだけれども、いずれにしてもそれらは今回、
不快な違和感ではなく観る側の興味・共感へと素直に結びつく効果を発揮していたように思う。
ともあれ、全てがきめ細やかと言うか、まるで薄い絹のレースを重ねるが如き繊細な手つきで作られていて、
不思議でおかしく、そして甘美でもある世界だった。
眠り・眠気を探求するコミカルなトリオや、バルテュスの絵のようなフォルムをかたどる女性の姿が好きだった。
モチーフはたくさんあるが、少なくともこの絵を明らかに引用していて示唆的。