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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

「学校に言論の自由を!」土肥裁判第3回口頭弁論

2009年11月10日 | 暴走する都教委
 11月5日(木)「学校に言論の自由を!」裁判第3回口頭弁論が東京地方裁判所606号室で行われました。傍聴席は42席で、法廷に入れない人もでました。
 土肥信雄氏の意見陳述(約10分)と、代理人吉峯弁護士から準備書面の要旨陳述(約15分)がありました。
 報告集会も満席で、活発な意見交換がなされました。

「報告集会」 《撮影:平田 泉》

 次回期日は、2010年1月14日(木)午前10時(606号法廷)です。
 ◎ 第3回口頭弁論 土肥意見陳述
① 前回提出された都準備書面(1)では、私の訴状にある全ての項目について反論していただきました。したがって都教委に公開討論を要請していた私の希望通りの形になりました。今回、私も都準備書面(1)に対し全面的に再反論を行います。裁判の場を公開討論の場として、都民、国民にお互いの意見を公開し、どちらが正しいか判断してもらいたいと思います。
② 都準備書面を読ませていただき、東京都教育委員会はなぜこのような事実を捻じ曲げるような論述を行うのか不思議でなりません。事実は一つです。ぜひとも裁判の場では事実のみを明らかにして欲しいと思います。東京都教育委員会という巨大な権力が、ちっぽけな土肥をねじ伏せるために嘘はつかないで下さい。都教委も私も正しいと思ってやってきたのだと思います。正しいのなら嘘をつく必要はどこにもありません。事実を述べていただきたいと思います。
③ 私は全ての問題について規則どおりやってきました。法令遵守は私のポリシーです。「職員会議において教職員の意向を聞く挙手・採決の禁止」の通知どおり、三鷹高校では職員会議で教職員の意向を聞く挙手・採決をやっていません。業績評価においても実施要領どおり絶対評価で提出しました。卒業式等においても職務命令は通達どおり出しました。私は何も悪いことはしていません。都教委こそ業績評価では絶対評価といいながら相対評価を強要し、卒業式等では校長の責任と権限で個別的職務命令を出しなさいと言いながら、個別的職務命令を出すことを強制したのです。都教委こそが法令に違反し、校長の権限を奪ったのです。
④ 非常勤教員の不合格についてはどうしても納得がいきません。教育の主体は生徒です。私も都教委も教育の主体である生徒のために全力を尽くしているはずです。生徒のために全力を尽くした私の教育活動の結果が、生徒からの卒業証書であり、卒業生全クラスから色紙であり、保護者からの色紙なのです。生徒、保護者から色紙をもらった校長の非常勤教員採用選考推薦書兼業績評価書の評価がなぜオールCなのでしょうか。教育活動は生徒のためでなく、教育委員会のためにやらなくてはならないのでしょうか?
⑤ 私が2007年(平成19年)10月の校長会での「職員会議における教職員の意向を聞く挙手・採決の禁止」の撤回発言以後、マスコミに意見表明をする等、現在に至る行動のきっかけとなったのが、何と言っても2006年(平成18年)の密告による私に対する言論弾圧です。都教委は、全ての校長は都教委の指導にはすぐに従うという思いがあったに違いありません。しかし私は違います。言論の自由については絶対に譲れないという私の思いがあります。東大闘争の中で、リスクを負いながら大学を辞めていった仲間に対する負い目、一流商社での談合に対する怒りと、経済的、社会的体裁を捨て、言論の自由と平和、そして利潤追求のない教員になった時の決意を都教委は知っていたのでしょうか?言論の自由だけはリスクを負っても絶対に譲れなかったのです。この場に及んで私の信条である言論の自由がなくなることは、商社を辞めたときの決意を全く意味の無いものにすることであり、私の人生を無にすることに等しいのです。多くの支援者と連帯している今、「力及ばずして倒れることは辞さないが、力尽くさずして挫けることを拒否する」が私の決意です。
 2009年(平成21年)11月5日
元三鷹高等学校 校長 土肥信雄

◎「公開討論」8つの争点
 (1)生徒の掲示物に対する検閲(沖縄戦)
 (2)〈挙手・採決禁止〉通知による職員会議への介入
 (3)「言論統制①」神津高校の時のこと。「国歌斉唱義務不存在確認請求事件」判決についての意見、米長邦雄教育委員の逸脱した言動に関して。
 (4)校長による教職員の「業績評価」に対する違法・不当な干渉
 (5)「言論統制②」都教委の違法性を逆に「守秘義務違反」で発言させまいとする言論統制
 (6)校長に対する「職務命令」の強要と名誉毀損
 (7)都教委の恣意的、独善的、強権的な言動(定通教育体験発表を行う予定であった教員の発表を一方的にやめさせた。)
 (8)本件不合格処分非常勤教員への不採用

『土肥元校長の裁判を支援する会』
http://dohisaibansien.blogspot.com/
 「『言論の自由は絶対に譲れない』三鷹高校前校長土肥信雄氏 第3回口頭弁論」 から
 『JANJAN』(2009/11/6)
http://www.news.janjan.jp/living/0911/0911062762/1.php
 最後に蛇足ながら1点付記しておく。
 今回の裁判は青野洋士裁判長、武智舞子裁判官と、もう一人、計3名が担当しているが、その「もう一人の裁判官」は、約30分の開廷中、ほとんど目をつむって“寝ていた”。
 もちろん、そういう法廷内での態度を指摘されれば「目をつむって聴いていた」との釈明はされるだろうが、裁判官たるもの「李下に冠を正さず」、誤解を招くような態度は慎むべきではないか。
 傍聴席で居眠りをしていると裁判官に退廷を命じられるらしいが、居眠り(瞑目)する職業裁判官が退廷を命じられないのは何ともうらやましい限りである。

〔関連記事〕
都教委〈挙手・採決〉禁止の言論統制ぶり(上)
都教委〈挙手・採決〉禁止の言論統制ぶり(下)
土肥氏、都教委を提訴(09年6月4日)
第1回口頭弁論(09年7月23日)
第2回口頭弁論(09年9月10日)

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