【金曜アンテナ】
● 都立三鷹高土肥校長の内部告発に
守秘義務違反で都教委が事情聴取
「職員会議での挙手・採決の禁止」通知に異議を唱え、東京都教育委員会(都教委)に公開討論を求めている都立三鷹高校の土肥信雄校長(59歳)が、9月4日に都教委人事部から事情聴取を受けた。
土肥校長は公開討論を求める「要請書」を先月4日に提出したが、都教委は同19日、同校長に対し公開討論を拒否する等の回答を電話(口頭)で行なった。土肥校長はこの「回答メモ」を報道各社に配布したが、その中の「教職員の業績評価(人事考課)に関する記述」に地方公務員法の守秘義務違反に該当する記述があった、というのだ。
問題とされたのは、校長が教職員の業績評価をする際に全四段階(A・B・C・D)のうち下二段階(C・D)を「計3割程度」などと都教委人事部が示した基準には守秘義務が課せられている、との記述だ。土肥校長がこの評価基準の不当性を都教委に訴えていたので、事前に注意したものと思われる。
事情聴取後、土肥校長は都教委のあり方に猛反発した。
「『2006年度 業績評価実施要領』には、第1次評価者は校長であり、しかも絶対評価だと明記されている。それなのに都教委は『C・D合計を2割以上』などと相対評価で要求してくる。昨年度は都教委は『2割以上出さなかったら、つき返す』旨の話をし、多くの校長が異論を唱えた。
都教委は法令遵守違反をしており、その不正を国民に知らせることは、全体の奉仕者たる地方公務員として当然のことだ。守秘義務違反に名を借りた今回の事情聴取は、言論弾圧に他ならない」
土肥校長は、公開討論が受け入れられなければ、今月27日に行なわれる集会(東京・吉祥寺の武蔵野公会堂ホール、18時40分開演)で「今までの経過と都教委の実態」をすべて公表する、と決意を示す。
本誌・筆者の取材に対し都教委人事部職員課は、「C・D評価を何割以上、などと校長に指導したことはない」と答えた。また「校長に対して数字をあげて指導した文書はあるか」との問いには、「申し上げられない」と答えた。
(星徹・ルポライター)
『週刊金曜日』(第718号 2008年09月12日)
http://www.kinyobi.co.jp/KTools/antena_pt?v=vol718
● 都立三鷹高土肥校長の内部告発に
守秘義務違反で都教委が事情聴取
「職員会議での挙手・採決の禁止」通知に異議を唱え、東京都教育委員会(都教委)に公開討論を求めている都立三鷹高校の土肥信雄校長(59歳)が、9月4日に都教委人事部から事情聴取を受けた。
土肥校長は公開討論を求める「要請書」を先月4日に提出したが、都教委は同19日、同校長に対し公開討論を拒否する等の回答を電話(口頭)で行なった。土肥校長はこの「回答メモ」を報道各社に配布したが、その中の「教職員の業績評価(人事考課)に関する記述」に地方公務員法の守秘義務違反に該当する記述があった、というのだ。
問題とされたのは、校長が教職員の業績評価をする際に全四段階(A・B・C・D)のうち下二段階(C・D)を「計3割程度」などと都教委人事部が示した基準には守秘義務が課せられている、との記述だ。土肥校長がこの評価基準の不当性を都教委に訴えていたので、事前に注意したものと思われる。
事情聴取後、土肥校長は都教委のあり方に猛反発した。
「『2006年度 業績評価実施要領』には、第1次評価者は校長であり、しかも絶対評価だと明記されている。それなのに都教委は『C・D合計を2割以上』などと相対評価で要求してくる。昨年度は都教委は『2割以上出さなかったら、つき返す』旨の話をし、多くの校長が異論を唱えた。
都教委は法令遵守違反をしており、その不正を国民に知らせることは、全体の奉仕者たる地方公務員として当然のことだ。守秘義務違反に名を借りた今回の事情聴取は、言論弾圧に他ならない」
土肥校長は、公開討論が受け入れられなければ、今月27日に行なわれる集会(東京・吉祥寺の武蔵野公会堂ホール、18時40分開演)で「今までの経過と都教委の実態」をすべて公表する、と決意を示す。
本誌・筆者の取材に対し都教委人事部職員課は、「C・D評価を何割以上、などと校長に指導したことはない」と答えた。また「校長に対して数字をあげて指導した文書はあるか」との問いには、「申し上げられない」と答えた。
(星徹・ルポライター)
『週刊金曜日』(第718号 2008年09月12日)
http://www.kinyobi.co.jp/KTools/antena_pt?v=vol718
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