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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

米山さんの「君が代解雇」を許さない会 会報

2010年11月23日 | 日の丸・君が代関連ニュース
 次回 11月29日(月)10時30分 東京地裁631法廷 (落ち着きのない裁判長)
 証人尋問 処分当時、東京都教育庁人事部選考課長だった、園田喜雄氏

 《米山さんの「君が代解雇」を許さない会 会報》
 ■ 10月18日、証人尋問と本人尋問がありました
米山良江

■ 午後1時30分から始まった法廷には、東京教組の仲間、会員の方々が30人傍聴に駆けっけてくださいました。9月になって担当の弁護士さんが変わったのであわててしまいましたが、何回も弁護士事務所に足を運んで討論を重ね、準備しました。ここで思いの丈をぶつけなければと気持ちを引き締めて当日に臨みました。
■ 前半は谷口滋・東京教組前委員長の証人尋問でした。2007年度に非常勤教員制度が導入された時、都側と交渉に当たった方です。谷口さんは、再雇用制度は実態的に非常勤制度へ継承されたこと、応募すればほとんどが採用されていること、自身もスト指導により停職2日の処分を受けているが非常勤教員に採用されていることなどを明快に証言しました。
 都教委代理人の反対尋問は、交渉過程の枝葉末節を取り上げた質問に終始しましたが、その全てにわたって堂々と論破し、都側を圧倒しました。
■ 休憩の後、いよいよ本人尋問に入りました。主尋問60分、反対尋問40分くらいだったでしょうか。
 本人尋問では、自らの反戦思想の形成過程を体験に即して述べた後、なぜ学校現場への「日の丸・君が代」の強制に反対するかを展開しました。子どもたちの卒業を祝う式に必要がないこと、学校には、かつて日本が侵略した国を母国とする子どもたちも在籍し、その点からも強制は認めがたいこと、「マナー」「儀礼的所作」と問題をはぐらかして形だけ教え込むことが教育に値しないことを述べ、85年以来「君が代不起立」を続けてきた理由を語りました。
 また「戦争は学校と役場から始まる」ということを肝に銘じ、そのためには不断の努力が必嬰だと考え、身をもって言論の自由・表現の自由を貫いてきたことを話しました。
 また37年間教職にあって、その間誰一人、積極的に学校行事で「日の丸・君が代」が必要だということを言えた人はいなかったこと、強制には多くの教員が反対していること、新たな攻撃があればその都度、職員会議で論議を続けてきた実態を明らかにしました。
 従わなければ処分するという「10・23通達」を前に、不起立という不服従の行動が教員としての職責を果たす譲れない取り組みであることを確信したこと、教育労働者としての誇りを貫く行動だと改めて考えを深めたことを話しました。
 さらに、根津さんの解雇を食い止めるには、反対する人みんなが勇気を持って不起立することだと考え、不起立を呼びかけたことを真正面から陳述しました。
 また私が解雇されたその年の非常勤教員の採用は、応募者の96%に上っていたこと、「日の丸・君が代」への態度を踏み絵に職務命令への忠誠だけを基準に解雇されたことは理不尽であると訴えました。
■ 都教委代理人の反対尋問では「根津さんの懲戒免職を止めるために不起立したのではないのか」「若い教員に何を話したのか」「採用取り消しは予測されただろう」「着席は来賓・保護者に認識されたか」など、原告を「不起立を煽動したとんでもない者」と印象づけようとする意図が見え見えの質問が繰り返されました。
 人事委員会の口頭審理での反省に踏まえて、挑発に乗ることなく、自分としては精一杯落ち着いて答えたつもりです。
■ 裁判の後、多くの傍聴者からねぎらいの言葉をもらいました。改めて、職の信用を守り、名誉ある行動をしたのは私たちであり、憲法を守り道理を貫いているのも処分された私たちの方だと確信を深めました。
 傍聴に駆けつけてくださったみなさん、本当にありがとうございました。

『米山さんの「君が代解雇」を許さない会 会報』(№16 2010/11/1)

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