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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

文科省交渉(2013/8/26)の記録<6/6>

2013年12月16日 | 日の丸・君が代関連ニュース
  《第4回「日の丸・君が代」問題等全国学習・交流集会 記録集から》
 ◎ 文科省のみなさんの答弁が英訳されて報道されたら、笑いものになる

 ● 後段 事前提出設問外発言
 ○福岡K: 先ほど、日の丸・君が代に関して、慣習であるとか、社会通念であるというふうに言われたが、その慣習とか社会通念が、いつどのように出来上がったのか、ご存知か。
        (無言)
  これは文部省がそういうふうに作った小学校儀式規定というもの使って、日の丸・君が代を子供たちの脳髄に浸透せしめていった。だから、文科省の責任において、その社会通念或いは慣習を終わりにしてほしい。
  もう一点、総額裁量制が導入されて以来学校の職種がぐちゃぐちゃになった。いろんな職種がある。同じ仕事をしているのに、ものすごく賃金が低かったり、官製ワーキングプアという言葉があるように、皆さんと同世代の人達が、ものすごく苦しんでいる。
 管理職も、この人が、どういう勤務状態かというのが把握できない。二ヶ月で職場を変わっていく人もいる。この現状の中で、一体どんな教育がやっていけるのか、そのへんの改善をお願いしたい。
 ○東京M: 1~2年前の最高裁要請行動の時、外国人記者が、何の集まりかと聞いてきた。日の丸・君が代が、強制されて、処分される、それに対して最高裁の判断が出されると説明したら、外国人の記者たちはびっくりしていた。今日の話を聞いて、みなさんの答弁が英訳されて報道されたら、笑いものになると、私は思う。自民党の改憲案が英訳されたら国際社会の笑いものになるのと同じだ。
 特に、国際社会でリスペクトされることに関しては、私自身は基本的人権の徹底、平和主義の徹底、この二つをやれば国際社会から、リスペクトされる国になると思っているが、文科省の見解ではいくつかのリスペクトには要素があってそのひとつが国旗の尊重だと聞いて、驚き、呆れるばかりだ。
 では、みなさん全員にうかがいたい。あなた方は、旗日に日の丸を出してますか、手を上げて答えてください。
        (無言)

 ○東京N2: 私は、今年の1月16日に、下村文部科学大臣に、四点の質問書をだした。改めてお願いする。どういう法令を作ってそれをどのように解釈運用するにしても、昭和22年に当時の文部省が作った、試みの案、戦後教育改革の原点を忘れないようにお願いしたい。これが第一点。次に社会通念とか慣習は、昔の悪い教育のもとで、権力を用いて特定の価値観を押し付けたことであった。これが第二点。それが国際儀礼とか何とかあったけれども、儀礼さえやれば、やってることが道理にかなっていることになるのか。たとえば私がみんなに頭を下げたて、こんにちわ、おはよう、元気ですか、ニコニコ笑ったその直後にその人を殴ってもいいのか、何を言いたいのかというと、日の丸・君が代のマナーさえやれば、朝鮮学校をいじめてもいいのか。その点について問題提起したい。
 ○大阪O: 慣例とか、今までやってきたから、ということを教えるのが学校ではないと思う。起立斉唱が、学習として、どういうものなのか、今までちゃんと示されてきていない。私は肢体不自由の支援学校にいるが、足の不自由な生徒は、どれだけ努力して、卒業式の国歌斉唱の時立たなければならないのか、そういうことが、個別の教育支援計画にどうにも書きようがない。特別支援学校だからあかんというのではなく、どの子供たちの教育に対しても、起立斉唱せよと教える学習目的が、納得できない。立てない子どもたちを座らせたままで、教員は立っている。職務命令が出されているから。その職務命令が、学習の目的にかなってないということを、もう一度、検討してほしい。
 ○司会: お答えいただけるところをお願いいたします。
        (無言)
 ○東京N: 最後にひとこと。私たちは、現場で、直接に子どもたちと対応している。官僚的な、こうなってますからという答弁と、ギャップがものすごく大きい。全国から来て、みなさんに言いたい。教育現場はどうなっているのか、この実態を知って教育行政はあるべきだと。そのことが今の私たちの声であることを、ぜひ上にあげていただきたい。
 【 コラム 】
 ● 文科省交渉に参加したある若者の感想 ~ 心ない人たち


 2013年8月26日、肌寒い風の中、全国各地から主に『日の丸・君が代』強制に関して不満を持った学校の先生たちが集まり、質問をして、文科省の人たちが回答をする『日の丸・君が代』問題等全国学習交流会の文科省への交渉に参加しました。
 場所は東京・永田町にある衆議院第2議員会館。ぼくは入口に入るなり受付の人に止められた。それは僕が下駄を履いていたからで、「スリッパに履きかえて下さい」と言われ履いた。それから会場に向かおうとするとまた止められた。次は僕のTシャツに「脱原発」と書いてあるから、「政治的なメッセージなので困ります」と言われた。ぼくは上着を持ってきていなかったし、「脱原発Tシャツを脱ぐ」ということは「原発を推進しなさい」と言われているような気がして「このまま行きます」と言うと、「退場していいただく場合がありますので、その時はご了承下さい」と言われたので「分かりました」と言って、会場に向かった。
 会場に着くと、約50人くらいの全国から集まった先生達がいて、その中に河原井さんがいた。河原井さんは「がんばらない・あきらめない・たのしみたい・つながりたい」の精神で、子どもたちの為に一生懸命生きている人で、ぼくが尊敬している一人です。河原井さんは「Mr.リッキー、お久しぶりですね」とぴかぴかの笑顔で迎えてくれて、色々お話ししました。話をしていると、心がポカポカしてきて、いつもより少しやさしくなれた気がしました。
 それから10分くらい経つと文科省の人たちが8人やってきて、それぞれ20代~40代前半くらいの人たちで若かった。
 話し合いが始まると、先生達の不満も爆発して、不穏な空気は緊迫した空気に変わり、やがては混沌としていた。質問に回答するが、核心に迫ると言い訳をする、という繰り返しで、先生達は納得できないまま話し合いを終了した。
 実際に教育の現場にいる人の意見と、そうでない文科省の意見を、素人のぼくが実際に肌で感じ、目で見て、耳で聴いて、どちらが正しいのかと考えても、内容を理解できでいないから「うん」とも「すん」とも言えません。だけど先生たちはこの交流会に全国から集まり、そして子ども達の為に本気で闘っている状況を目の当たりにして、僕は感動した。
 文科省の人は何の為に闘ったのだろうか。お金の為?地位や名誉の為?国の為?それはわからないけど、心をなくして人を傷つけるような人間にはなりたくないなと強く思った。
 最後に河原井さんと一緒に会場を出る時に。受付の女の人に「次回はそういうTシヤツは控えて下さい」と言われたのですが、河原井さんは「政治ではなく、命そのもののことよ。上司の命令で動くのではなく、お互いに素直に生きていきましょうね」とその女の人に言った。ぼくも心を失ってしまった人に、素直に生きて欲しいと思いました。
リッキー
(『日本新聞』より転載)

 (完)

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