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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

RAAから変わらぬ女性に対する橋下市長の言葉の性暴力

2013年05月22日 | 平和憲法
 ◎ 女性の道具化
斎藤美奈子(文芸評論家)

 「米軍の司令官に、もっと風俗業を活用してほしいと言った」「慰安婦制度は必要だった」
 橋下徹大阪市長の一連の発言は暴言なんてレベルじゃない。言葉の性暴力とお呼びしたい。
 「軍人の性的欲求がゼロになるわけがない。何らかの解消策を真正面から考えないといけない」 このような発想は、彼の頭の中が戦前戦中の軍人や政治家と大差ないことを物語っている。
 一九四五年八月十八日(玉音放送のわずか三日後だ)、日本政府は全国に通牒を発令し、占領軍兵士向けの「特殊慰安施設協会(RAA)」を設立した。
 性の相手をする女性は「女子事務員募集」などの名目で集められた。
 戦中の慰安婦募集も同じような手口だったのではと思わせる。

 GHQが拒否したことでRAAは翌年廃止されたが、今回の橋下&米司令官のやりとりを彷彿させるものがある。
 もっとも与党自民党の閣僚の口から「慰安婦制度は女性の人権に対する侵害だ」などの発言が出るのもちゃんちゃらおかしい。
 つい最近まで河野談話の見直しに躍起だったのはどの党か。
 おりしも政府の「少子化危機突破タスクフォース」とやらが早めの妊娠出産を推奨する「女性手帳」の導入を企てて総スカンにあったばかり。
 女は「性の道具」「産む道具」。時代錯誤すぎてヘソが茶を沸かしそうだわよ。
『東京新聞』(2013/5/15【本音のコラム】)

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