パワー・トゥ・ザ・ピープル!!アーカイブ

東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

☆ 「草津町エセ性被害者事件」スピンオフ裁判、レポート

2024年08月02日 | 増田の部屋

 ☆ 「原告及び被告らは性暴力の被害に遭遇した者が被害申告を行うことをためらうことがない社会となるよう、配慮する」

元「新井祥子元草津町議を支援する会」副会長:増田都子

【目次】

1,なぜ、「スピンオフ」裁判と?
2,2件の勝利和解!
 1)請願権裁判
 2)「草津町」原告の名誉棄損裁判…あのリコールは正当化されるか?
3,なぜか、町長は和解を拒否し、対町長裁判は続行!
 1)黒岩信忠町長の素晴らしい発言!
 2)請願のどこが、黒岩信忠町長に対する名誉棄損なのか?
 3)黒岩信忠町長による潔白証明のウソ・デッチアゲ等は正当化されるか?
 4)中沢康治氏に対して町長は2度目の敗訴となるのでは?

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1,なぜ、「スピンオフ」裁判と?

 「草津町エセ性被害者事件」については動かぬ証拠に拠って、当人も当初に主張していた強制ワイセツ性被害は虚偽・デッチアゲだったことを民事裁判法廷で認めました(※)。
 その証拠とは2023年2月16日、共犯ライターの公判において、検察が公開した1時間音声データです。
 エセ性被害者の新井祥子被告人から押収したパソコンに入っていた…当人は「消去したので性被害が無かった証拠は完全に隠滅できた」と安心していたもの…が検察によって復元され、性被害に遭ったと主張していた2015年1月8日、当人が隠し録音していた町長室での1時間の面談の音声データには何一つ性行為をうかがわせる音は入っておらず、1時間中、普通に会話は続いていました。

(※醜くも未だに「胸を触られた。太ももを触れらた」と言い張っていますが、本年4月17日の民事裁判判決で、これも虚偽と認定されました。2022年10月31日に在宅起訴された刑事裁判では本年1月22日、共犯ライターに名誉棄損罪で懲役1年・執行猶予3年の有罪判決が出ましたが、エセ性被害者の公判は引き伸ばし作戦の結果、まだ1回も開かれていません。彼女は現在、虚偽告訴罪でも裁きを待つ身です。)

 実は、私たち元「支援する会…会長:中澤康治町議(当時)」は検察が1時間音声データを公表するまで彼女の主張を信じ込んでいました(その理由については後記「3」で詳述)。
 そのため、2020年12月の草津町議会議長主導のリコール投票成立によって、彼女は町議=公人でなくなり、ただの町民=私人になったのにもかかわらず、議長名で「告訴しろよ。告訴できなければおまえの性被害の主張はウソだと町議会として広報するぞ」という「通知」を内容証明で送り、告訴を強要したことに義憤を感じ、142名が署名した添付請願を2021年6月議会に提出しました。
 これに対し2022年3月31日付で、黒岩信忠(草津町)町長は請願代表者の私と紹介議員の中澤康治町議(当時)と当時町議だったエセ性被害者を『草津町の名誉』&『町長の名誉』を棄損した」として、町民の税金で「原告草津町」とし「賠償1100万円を草津町に支払え」そして町長個人が原告として「賠償2200万円…『草津町(約6千人)の名誉』が『町長1人の名誉』の半分!?…を町長に支払え」などというスラップ訴訟というしかない訴訟を仕掛けてきました。
 本体は「草津町エセ性被害者事件」であり、これが存在しなければこのスラップ訴訟は無かったわけですけど、スピンオフドラマと同じで内容的には別件なので、スピンオフ裁判です(笑)。

2.2件の勝利和解!「原告及び被告らは性暴力の被害に遭遇した者が被害申告を行うことをためらうことがない社会となるよう、配慮する」

 本年6月21日、「草津町原告」の名誉棄損裁判と「増田(他1名)原告」の「請願権」裁判の2件については、前橋地裁裁判官の和解勧告により、何度かのリモート法廷の結果お互いに和解が成立しました。実質「勝利和解」!と考えています。

1)請願権裁判

 私と請願者の一人は、添付請願の後ろに着けましたが、草津町議会広報紙にこの請願のみは「要旨 略」とした差別を…小学生だって「差別している」と分かるでしょう…「請願権の侵害&平等権の侵害」として草津町を提訴していました。
 行政は「これは首長の気に入らないだろうから、この請願だけは『要旨』は『略』してしまおう!」などと首長の感情を付度して差別扱いをするようなことはしてはいけません。
 実は請願権裁判については、提訴後は私たちが提出した請願も要旨を略さず広報誌に掲載するようになりましたので、自分たちの非を悟ったらしいと分かっていました…つまり、裁判を続ければ敗訴すると理解していたでしょう…。

 和解条項に「被告草津町は本件訴訟を真摯に受け止め、今後とも請願については誠実にこれを受理して審議し、その審議結果を被告草津町町民に対する広報等で適切に周知することを約束する」と明記されましたので…これって、憲法に保障された基本的人権の一つである請願権の行使ですから、当ったり前なんですけどね(笑)…満足して和解しました。

2)「草津町」原告の名誉棄損裁判…あのリコールは正当化されるか?

 「草津町」を原告とする私たちへのスラップ訴訟についても、私は、判決を得るなら「草津町」が敗訴すると確信していました。
 なぜって「『自治体の名誉権』を侵害した」と裁判で認定されるためには「自治体(草津町&草津町民6千人)全体への誹諺中傷が必要です。でも、普通に日本語読解力を持つ「一般人の普通の読み方を基準とする」と、この請願にはそんなところは発見できないはずだからです。
 ただ「セカンドレイプの町」という表現はファーストに性被害など何も無かったことが明らかになった現在では不適切ですから、この言葉の使用については和解条項に「遺憾の意」を表しました。
 しかし、あの2020年の草津町リコール投票を振り返ると…下記、「選挙ウォッチャーちだい」さんによる出色のルポ「草津町・新井祥子議員のリコール住民投票2020。」参照

【選挙ウォッチャー】草津町・新井祥子議員のリコール住民投票2020。チダイズム(note.com)

・・・「セカンドレイプの町」とは現在は言えないのは確かですが、2020年11月16日告示から12月6日投開票までの3週間、毎日、町を挙げて一人の女性町議(当時)を名指しての攻撃については、彼女の町長に対する名誉棄損罪&虚偽告訴罪…本件に関してはあまりにも有罪証拠が歴然なので「通常の推定無罪」は働きません…は憎むべきであるとしても、町長が受けた被害とエセ性被害者への仕返しとが不均衡に過ぎるのではないでしょうか…

 新井被告人の性被害がデッチアゲだということが明らかになった現在は、このリコールの態様も正当化され得るでしょうか?

 私は今、目の前に彼女がいれば張り倒してやりたいぐらいです…暴行罪になりますから実行はしません(笑)が…性被害者を装って3年間も私及び支援者たちをまんまと騙し続け、労力・カネ・時間を詐取した彼女に対しては腹が煮えくり返り、怒りまくっています。しかし、それと、このリコールの態様は別にして考えます。

 ちだいさん記事にある以下の指摘は今でも有効ではないでしょうか。(下線:増田)

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「①警察の捜査や裁判の結果が出ていない段階での住民投票である。②公平性を担保すべき自治体が、一方の側に投票を誘導している。③超デリケートな問題にもかかわらず、一切の配慮が感じられない。」

「僕がこの町で最初に目撃したものは、住民投票で『賛成』に投じましょうと呼びかける車です。こんなものを誰がお金を出して走らせているのか知りませんが、ここまで来ると、もはや気に入らない女性を町全体でリンチしているようにしか見えません。百歩譲って、告発がまるっきり嘘だったとしても、草津町では『村八分』になると、こんなことをされてしまうというものを見せつけられている気がします。」

「もはや『町単位のイジメ』にも見えてきます。もちろん、新井祥子さんの証言がすべて嘘だとしたら、町長はとんでもない冤罪を仕掛けられていると言えます。だから警察に訴え、裁判でも訴えているのでしょう。しかし、いずれもまだ結論は出ていないのです。それなのに、町中にポスターを貼りまくり、観光客にまで恥部を晒し、コロナ禍に町民を巻き込んで住民投票させているのです。本当に草津町の誇りや信頼を失わせているのは、一体、誰なのでしょうか。」

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 彼女が「町長による性被害」をデッチアゲたことは明白になったので「セカンドレイプの町」という表現は確かに不適切だと今では言えますが「リンチ(私刑)の町」「イジメの町」状態であったと表現することは論評として適切ではないでしょうか。犯罪者だからと言って、町を挙げてリンチ(私刑)し…無形ながら立派な暴力だったのでは?…イジメをしていいわけはありません。犯罪者であっても人権は守られなければなりません。

 この和解の目玉は第三項「原告及び被告らは性暴力の被害に遭遇した者が被害申告を行うことをためらうことがない社会となるよう、配慮する」です。
 これは、私が最初から和解案に入れるように主張していた条項です。

 こちらの原案は「原告及び被告らは、今後、現実に性暴力の被害に遭遇した者の告発が不当に抑圧されることのないよう、留意する。」でしたけど、裁判官さんが…3人全員女性という珍しい構成…とてもソフィスティケーションしてくれました(笑)。
 「性暴力の被害に遭遇した者が被害申告を行うことをためらう」のはなぜでしょうか?それは「性暴力の被害に遭遇した者」はセカンドレイプ行為(二次被害)に怯え恐れるからです。ただでさえ、性暴力被害によって心身に耐え難い傷を負っているのにもかかわらず、声を上げると、今の日本社会では…世界中かもしれませんが…心無い誹謗中傷に晒されることは必至です。このセカンドレイプ(二次加害)行為という高い壁は、普通に生活をしていた女性にとっては…ジャニー喜多川の例に見られるようなパワハラ性暴力を受けた若い男性にも…あまりにも高いハードルです。
 あの伊藤詩織さんも、伍ノ井里奈さんも、被害者なのにどれだけ酷いセカンドレイプ行為に苦しめられなければならなかったでしょうか…

 「原告草津町」が「性暴力の被害に遭遇した者が被害申告を行うことをためらうことがない社会となるよう、配慮する」ことを「和解」条項に入れた…約束してくれた…ことは、今後、草津町ではセカンドレイプ(二次加害)行為がないように配慮していくことを約束してくれたもの、と期待します。
 本件のような「特殊な性被害の虚偽の訴え」が稀にはあるとしても、本件をダシにして、性被害の声をあげた女性・男性に対して「ウソだろう?」「その性被害がウソじゃなきゃ、告訴しろよ」「カネが欲しいのか?」「証拠を出せ」「合意の上だろう?」等のセカンドレイプ(二次加害)行為が行われることを許す社会では、性暴力をなくしていくことはできません。
 本項目を入れて「草津町」と和解できたことはたいへん嬉しいです。

3,なぜか、町長は和解を拒否し、対町長裁判は続行!

 上記のように、草津町(議会)は和解を受け入れたので「草津町」との争訟は終わりました。ところが、同内容で和解するよう前橋地裁裁判官の勧告があったにもかかわらず、黒岩信忠町長は拒否してきました。
 私はちょっと意外でした。なぜなら、町長は昨年から、以下のようにとっても素晴らしい言動をなさっていたので「草津町」と同時に同内容で和解を受け入れるだろうと思っていたのです。

1)黒岩信忠町長の素晴らしい発言!

【告発社会】性被害の疑惑が晴れた草津町長が出演検証せずに犯罪者扱い?メディア報道の加害性は(34:10)アベプラ(2023/03/07)
https://www.youtube.com/watch?v=QGnGkmcCee8(15:51~19:02)

 私として、ほんとに、女性が性被害に遭った時に、この事件をなぞらえて、声を上げづらくなる、っていうことことを一番、最初、懸念をいたしました。
(中略)
 突然5年経とうとする時に言われて「私はレイプされました」と言われて5年前のこと、町長室の流れというものは頭に記憶してる人いないと思います。直ちに秘書の方に5年前の1月15日のですね失礼、8日ですね「スケジュールを見なさい」と言いましたら「アポイント入ってない」っていうのは分かりました。
 それから、議会も含めてこの問題に真剣に取り組んできたということで、ようやく、警察と検察官が協力してですね、その、押収したテープで、全てその真実をあからさまにしてくれた、ということで、警察・検察官に対しては、大変、あの感謝をしておりますけれども、本当にひどい事件です。
 これがほかのところに飛び火することを私、大きく懸念してます。はい。特に(本当に性被害を受けた)女性が声を上げられなくなるであろうということが一番懸念しているところであります。

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 本当に町長が「一番、最初、」に「女性が性被害に遭った時に、この事件をなぞらえて、声を上げづらくなる、っていうことことを」「懸念」なさったかについては大いに疑問があります(笑)が、おっしゃっていることは文句のつけようのない、たいへん素晴らしいものです!コメント欄には「町長は聖人君子か」というものもありました(笑)。
 本年6月9日の弁護士ドットコムニュースでも以下のように素晴らしいことをおっしゃっていました。

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「町長室での性被害」虚偽の告白騒動はなぜ起きたのか?草津町の現地取材で見えてきたこと一弁護士ドットコム(bengo4.com)2024年06月09日07時50分

●「性被害者が泣き寝入りする世の中になってはいけない」

 一連の騒動をめぐって多くの関係者が危惧しているのは、今回の虚偽告訴事件によって性暴力の被害者が声を上げにくくなるのではないか、ということだ。
 黒岩町長は「実際に性被害やセクハラを受けている人はたくさんいると思います。一般的に考えれば、女性が声を上げたらそれはほぼ正しいことだと私は思うんですよ」と話す。
 実際に、性暴力の被害者は無力感や自己嫌悪に苦しんだり、被害を訴えても信じてもらえなかったりするため、被害自体が表面化しにくいとされる。
 黒岩町長は今回の事件を振り返った上で最後にこう訴えた。
 「性被害の問題では冤罪もあるということを分かってほしいと思います。これだけ大きな事件になったわけですが、世の中にはもっと冷静に見てほしかった。今回の事件によって、本当に性被害を受けた人が声を上げづらくなっているとしたら大変な問題です。これが前例になって本当に性被害にあった人が泣き寝入りする世の中になってはいけません

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 そのとおりです!「実際に性被害やセクハラを受けている人はたくさんいる」ので「一般的に考えれば、女性が声を上げたらそれはほぼ正しいことだと私」たちは考えたため、2023年2月16日、検察が1時間音声データを公表してはじめてエセ性被害者だったことが明らかになった、つまり、それまで彼女のウソは町長以外には分からなかった…新井被告人を支援したのです。
 そして、前記「選挙ウォッチャーちだい」さんの記事にあるようなあの「草津町あげてのリコール」の態様を見て、まさに「『女性が(性被害の)声を上げたら』こういう目にあうそっ」と突きつけられた思いで、本当の性暴力被害者たちや性暴力をなくす運動をしていた人たちは慄然としました。
 だから「本当に性被害を受けた人」たちや性暴力をなくしたいと活動していた人たちは、いてもたってもいられなくなり「セカンドレイプの町」と叫ばざるを得なかったのです。あのリコールの態様こそが、世間にこの言葉をピッタリのものとして広く受け入れさせてしまったのです。
 だから、私たち「支援の会」会員(当時)は「本当に性被害を受けた人が声を上げづらくな」らないように、性被害の声をあげた人たちに「告訴しなければその性被害はウソだ」と決めつけて「告訴しなかったから、この性被害はウソだ、と町議会で広報するぞ」と告訴を強制強要することに対して「これでは『セカンドレイプの町』の呼称を証明し、拡散することに貢献することになるからやめるべきだ」という請願を草津町議会に提出したのでした。

2)請願のどこが、黒岩信忠町長に対する名誉棄損なのか?

 さて、今、私は和解しないで判決を求めることは町長が裁判所の和解案を蹴ってそうなったわけですが、かえって良かったかな…と思っています。和解してしまうと、後述する町長の重大なウソやパワハラがうやむやにされてしまいそうだからです。
 この請願の文言によって「町長の名誉棄損」が成立することはない、と自信を持っていますし、町長に尋問で糺したいこともあります。

 町長によると「名誉棄損」カ所は請願中の次の4点の文言だそうです。

①「新井氏に告訴を強要した」←事実そのものですけど…
②「性被害者の実態について極度の無知を暴露した」
③「告訴できてない全ての性被害女性に対し『嘘吐きだ』とセカンドレイプした」
④町長の「言動こそが『セカンドレイプの町・草津』の汚名を拡散せしむることに大いに貢献している」

 ②③について。

 性被害で警察に被害届を出したり告訴したりした場合、訴えた人があまりにも耐えがたい、心身に負った傷に追い打ちをかけられ、塩をこすりつけられるような辛い扱いを受けるか…もし、ほんの少しでも知識があれば、町議会の議長が性被害を訴えている私人に「告訴しろよ。告訴できなきゃ性被害はウソだと町議会で広報するぞ」などと強要することは絶対にできなかったでしょう。
 また「告訴できていない本当の性被害者が、こういう草津町議会議長や町長の言動を見聞したら、どれだけ傷つくだろうか」という想像力がゼロであることにも驚きます。
 客観的には③の文言は適切でしょう。町長の書面によると「これは、新井被告(人)に限った話だから『全ての性被害者に嘘吐きとセカンドレイプした』というのは名誉棄損だ」ということですが、性被害者たちは、これは新井被告人に限ったことではなく「性被害の声をあげても、告訴してウソでないことを証明できなければ、おまえの性被害はウソだ」と言っていると受け取るでしょう。私はそう感じたのでそう論評したまでです。
 町長には「『セカンドレイプ』というからには、ファースト事件は『レイプ』でなければならず、強制わいせつがファースト事件の場合には、声をあげた人に『ウソ吐きだ』と言っても『セカンドレイプ』とはいえない」なんていうハチャメチャな公文書を残してらっしゃる事実もあります。
 裁判所仲介の和解交渉の過程で町長の代理人がおっしゃるには「町長は『直接、私に謝罪に来たら和解に応じる』と言ってます」ということでした。国民民主の党首なども平身低頭だったようですから、町長さん、強気になってらっしゃるようです。
 でも、それって非常識ですよね…玉木さんなど訴訟で争っているわけじゃないですし…それじゃ、和解するように仲介してくれている裁判官をコケにすることになるじゃないですか…。

 私は、このスラップ訴訟が和解で終わったら、草津町に行って対面して町長を性犯罪者と思い込んでしまったことを謝罪する気でいましたが、訴訟中にそんなことをしたら、町長のやったことすべてが正当化されると受け止められそうで…それが狙いでしょうけど…それはできません。
 判決を求めることが、かえっていいかもしれないと考える根本は町長が行った「潔白証明のデッチアゲ」…つまり、ウソの数々や首長の権力を濫用した数々のパワハラや公文書の改ざん等の問題があるからです。これらも「和解」してしまうと公には批判できなくなりそうなので、それでいいのだろうか…という思いが、実はありました。
 なぜなら、エセ性被害者の強制わいせつデッチアゲに対抗するために、黒岩信忠町長も潔白の証拠としてデッチアゲ証拠…証拠偽造罪に該当する証拠も存在…を提示していたからです。これが「1」に書いたように私や支援者たちが「検察が1時間音声データを公表するまで彼女の主張を信じ込んでいました」その理由です。

3)黒岩信忠町長による潔白証明のウソ・デッチアゲ等は正当化されるか?

 エセ性被害者の共犯者として名誉棄損罪で有罪判決を受けたライターが問題の電子書籍を発行したのは2019年11月11日。
 大騒ぎとなり、テレビや週刊誌が草津町に取材に訪れる中で、一か月後の同年12月13日、町長は民事でエセ性被害者&ライター&エセ性被害者の主張を信じて町長不信任案を出した中澤康治町議(当時)の3人を提訴(前記1に記したように本年4月17日判決)。刑事の名誉棄損罪でもエセ性被害者&ライターを提訴。
 その時以来、2023年12月25日発売日の…まだ、1時間音声データは公開されていない・・・雑誌『正論』2月号掲載「フェミニストらの横暴を許すな」まで、町長は潔白の証拠として一貫して以下4点を挙げていました。

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①ドアは常に開けてある。
②「2015年1月8日当日、新井被告人がアポを取っていたのは副町長であり、町長とのアポは無かった」証拠として、同年1月8日の頁に「新井議員来庁10、」と書き込みのある副町長の手帳を警察・裁判所に提出した。
③彼女は副町長の姉が所有するアパートに入居したいと副町長にアポを取り、当日やってきたついでに、副町長と二人で町長室に入ってきたのである。
④町長室では三人で面談し、その時間は15分くらいである。

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 また、テレビ朝日は草津町に来て取材し…たぶん11月末…2019年12月3日、以下のような報道をしました。

 アナウンサー「実際のスケジュール、これは記録に残っているものです。2015年1月8日の町長スケジュール。午前9時15分にダム水質管理署長が来庁しています。午前10時に新井祥子町議が来庁している。町長室に来た。そして11時に草津観光公社社長来庁。新井町議がいた時間は、まさに公文書上は、記録上は1時間…1時間あった。」

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 さて、中心となった支援者たちに、エセ性被害者は町長に隠して録音していた1時間音声データのうち、冒頭15分を聞かせていました。検察公開の1時間音声データの最初の15分とほぼ同じでした。
 ちなみに「町長が近寄ってきたときに、町長に録音していることがばれたと思って、録音スイッチを切ったから最初の15分くらいしか録音されていません。もし、1時間全部を録音したテープがあったとしたら、私は辛くてすぐ全部を消去していたと思います」とエセ性被害者は平然と支援者たちに真っ赤なウソを吐いていましたが、私たち支援者は彼女を疑う理由を持ちませんでした。
 その冒頭15分の音声データにはドアの開閉音が何回か明瞭に入っており、町長主張の①はウソと分かります。そしてエセ性被害者が「町長、お忙しいところお時間いただきまして、申し訳ありません。」と最初に発言しているので、②も全くのウソで、エセ性被害者は町長とアポを取った上で面談していたことが分かります。
 また、エセ性被害者は同年1月1日付で不動産業者と賃貸アパートを借りる契約書を交わしていて…契約書を証拠として民事裁判所に提出…副町長の姉のアパートなど借りる必要はなく副町長とのアポも面談も全く必要はなかったのですから、この副町長の当時の手帳はレッキとした証拠偽造罪(刑法104条)になります。時効は2年ですのでもう罪にはなりませんが、犯罪である事実は無くなりません。
 彼女は全く一人で町長室に入っていて、町長と二人だけで面談していることは明瞭で、副町長の音声も影も形も無く③も全くのウソであることは歴然です。
 音声データは15分余ですから、面談が15分くらいで終わってはいないことも明瞭でしたので④もウソだと分かりました。

 この4点の町長の潔白証明が全くの虚偽の主張だったことは、検察公開1時間音声データでもこの上なく明瞭に証明されています。
 町長は「何の証拠もなく、新井被告人を『軽信して』…訴訟文中の言葉…私を性犯罪者と決めつけた」と私たち支援者を非難しますが、いいえ、違います。『軽信』はしていません。
 私たち支援者は町長が潔白の証明として公言した4点セットが全てウソである15分音声データという動かぬ「証拠」をエセ性被害者に提示されたために「こんなウソを吐くからには疾しいに違いない。性加害者だろう」と思い込んでしまったのです。エセ性被害者の思う壺に嵌ってしまっていたと、今は痛恨の思いですが、当時は物的証拠としては、このエセ性被害者提示の15分音声データしか無かったのです。検察公開の1時間音声データを聞いて、初めて町長の潔白が真実であったことを知り、私たち支援者は、なぜ、町長はこんなウソをデッチアゲたのだろう?と驚きました。
 今、思えば「何もしていない」ということを証明するのは至難の業で「悪魔の証明」と言われるものであり、町長としては本当に潔白だったのだけれど、何か証拠を示さなくては町民から信用されないのではないか、という焦燥に駆られ、やむなく苦肉の作・苦渋の策としてウソ・デッチアゲをするしかなかったのだろう…と今は考えていますが…。
 しかし、どうなのでしょう?エセ性被害者の卑劣な性被害のウソ・デッチアゲに対抗言論としてウソ・デッチアゲをすることは「正当防衛」という範疇に入るのでしょうか?あのリコール投票の時のように「仕返し」としては均衡を欠く不当防衛・過剰防衛になっていたのではないでしょうか?
 現に私たち支援者は、証拠偽造罪という犯罪も入るウソ・デッチアゲに「性加害者と名指しされた人物の潔白の証明が全てウソであるからには…」とエセ性被害者の思う壺に嵌って、町長を疑い、エセ性被害者を疑うことはなかったのです…。
 さらに、上記テレ朝の報道があります。町長が潔白証明として挙げるようになった4点セットの公表は2019年12月13日からです。報道が12月3日なのですから、テレ朝の取材は同年11月末でしょう。その時はまだ町長は4点のウソ証明を考え出していなかった時だったので、公文書である町長スケジュールは公開されていて、テレ朝スタッフにも公開されていたのではないでしょうか。
 だから「実際のスケジュール、これは記録に残っているものです。2015年1月8日の町長スケジュール。午前9時15分にダム水質管理署長が来庁しています。午前10時に新井祥子町議が来庁している。町長室に来た。そして11時に草津:観光公社社長来庁。新井町議がいた時間は、まさに公文書上は、記録上は1時間…1時間あった。」とフリップ付きで報道されたのです。ちなみに、このテレ朝の報道については町長は一切クレームを付けていません。
 ところが、中澤康治町議(当時)が情報公開請求すると、町長スケジュールは以下でした。

1月8日(木)
9:15  品木ダム水質管理署長来庁 町長室 町長
11:00 草津観光公社長井社長来庁 町長室 町長

 これについて草津町議会は2021年12月8日、特別委員会を開き「町長スケジュールは初めからこうなっていて改ざんは無かった」と結論付けました。なぜ、参考人がウソを吐くと刑事罰のある百条委員会にしなかったのでしょうか?
 私は、最初の町長スケジュールはテレ朝のフリップ通りに「10:00新井町議来庁」が入っていたに違いない…町長は自分が吐いた4点セット潔白証明のウソに合わせて町長スケジュールという公文書を改ざんした、と考えることが合理的だと思います。
 この事実も私たち支援者が「こんな公文書の改ざんまでするとは、よっぽど疾しいのよね…」と町長への疑いを決定的にし、エセ性被害者を信じこんでしまうことを強化しました。
 確かにエセ性被害者の卑劣なウソで陥れられた町長の怒りは今ではとてもよく理解できます。でも、それなら、犯罪となる証拠偽造や公文書改ざんまでして…という町長の行為は正当化できるのでしょうか…。さらには、私たち支援者が草津町議会の傍聴に行ったとき、議長が午前の会議終了後休会宣言をした後、退出しようとしていた議長に私たちの仲間の一人からヤジが飛び、町長や町長支持議員らと私たち支援者が売り言葉に買い言葉で口論になった時、町長は「ヤジで議会が止まった」などと明らかな虚偽通報をして長野原警察の警官らを町役場に呼び出し、私たち支援者に対して警察官を使ってイヤガラセをしました。
 そりゃあ、町長から見たら、エセ性被害者の卑劣なウソの被害者は自分なのに、エセ性被害者に騙され切って、自分が苦肉の策・苦渋の策で生み出した4点の潔白証明セットのウソを突いてくる私や中澤康治町議(当時)が憎らしくてしょうがなくて憎悪を募らせていたのだろう…と、今では理解はできるのですが、しかし、エセ性被害者のウソ・デッチアゲが明らかになったら、こういう町長のパワハラも正当化されるのでしょうか?虚偽通報は軽犯罪法違反ですし…。
 私たちは「議会休会後のヤジに対して、こんなにも異常な過剰な対応をするとは、よっぽど疚しいに違いないよね…」と、ますます、町長への不信を募らせていったのです。
 ということで、しばらくはリモート法廷が続くでしょうが、町長の証人尋問も予定されるこの「2021年6月請願の文言は黒岩信忠町長への名誉棄損となるか」を問う裁判は興味深い展開をしていくでしょう!

4)中沢康治氏に対して町長は2度目の敗訴となるのでは?

 ちなみに、中澤康治町議(当時)に対して町長は本裁判で二度目の敗訴をする!と私は断言していいと思っています。
 一度目の敗訴は、冒頭※にあげた本年4月17日のライター&エセ性被害者&中澤康治町議(当時)に対する名誉棄損裁判における町長の敗訴です。判決理由は以下でした。

「(3)被告中澤の本件理由書読み上げ行為について

 国会議員が、国会で個別の国民の名誉を棄損する発言をしたとしても、これが違法とされるためには、当該国会議員が、その職務とはかかわりなく違法又は不当な目的をもって事実を摘示し、あるいは、虚偽であることを知りながらあえてその事実を摘示するなど、国会議員がその付与された権限の趣旨に明らかに背いてこれを、行使したものと認め得るような特別の事情があることを必要とする。(最高裁判所平成9年9.月9日第三小法廷判決)
 住民の代表機関である地方議会においても、住民の問に存する多元的な意見及び諸々の利益を、その構成員たる地方議会議員の自由な討論を通して調整し、究極的には多数決原理によって地方の政治を実現していくために、地方議会議員があらゆる面から質疑等を尽くすことが求められているという点で、国会議員と共通するものがある。
 そこで、地方議会議員が、地方議会で特定の個人の名誉を棄損する発言をしたとしても、これが違法とされるためには、当該地方議会議員が、その職務とはかかわりなく違法又は不当な目的をもって事実を摘示し、あるいは、虚偽であることを知りながらあえてその事実を摘示するなど、その付与された権限の趣旨に明らかに背いてこれを行使したものと認め得るような特別の事情があることを必要とすると解すべきである。
 確かに、被告中澤の本件理由書読み上げ行為は、被告新井が原告と本件性交渉をしたことを告発したとの事実を摘示するものであるから、原告の社会的評価を低下させるものといえる。しかし、被告中澤の本件理由書読み上げ行為は、草津町議会において、草津町長不信任決議案の審議に際し、議長から議案の説明をするよう促されたことから、その議事進行に従ってされたものであり、草津町議会議員の職務としてされたものである。
 そして、本件全証拠によっても、被告中澤について、その付与された権限の趣旨に明らかに背いてこれを行使したものと認め得るような特別の事情があると認めるに足りない。
 したがって、被告中澤の本件理由書読み上げ行為は違法とはいえず、名誉棄損による不法行為は成立しない」

 私たちの請願の紹介議員となってくれた中沢康治町議(当時)が、この請願の読み上げ行為をしたことも、上記最高裁判例にしたがって「名誉棄損による不法行為は成立しない」!という判決になることは明らかです。
 そもそも町長が名誉棄損なんぞとする請願中の文言は、別に町長を誹諺中傷するものではなく、論評の域を超えるものではないですから…。

 


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