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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

アベを倒そう(208)<建国神話と「明治」への回帰への闘いを!(1)>

2017年02月14日 | 日の丸・君が代関連ニュース
<転送歓迎>(重複ご容赦)・「都教委包囲首都圏ネットワーク」、・「新芽ML」、・「ひのきみ全国ネット」、・「戦争をさせない杉並1000人委員会」の渡部です。
 去る2月11日に▲ 大阪で、<「建国記念の日」反対!「日の丸・君が代」処分撤回!『戦争する国』はゴメンだ!今、教育に問われるもの2・11集会>が開かれ、350人が結集しました。
 この集会では最初に、「日・君」強制反対大阪ネット代表の黒田伊彦さんが、集会の意義として、【建国神話と「明治」への回帰への闘いを!~憲法施行70年に際して~】と題して話されました。
 この話は、最近の「天皇代替わり」や安倍政権の動きに対する鋭い指摘となったものでした。黒田さんは、マスコミや多くの識者も指摘しないようなことも具体的な史実などを入れながらストレートに語ってくれました。
 大変興味深い話でしたので、以下にその資料に基づき三回に分けて内容を紹介します。少し長くなりますが、お読みください。
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 1.「明治の日」制定と天皇退位議論の中の建国記念の日

 ① 今年は1867年の徳川幕府の「大政奉還」により「神武創業のはじめに復す」とする「王政復古の大号令から150年であり、1927年の明治天皇誕生日の11月3日を「明治節」としてから90年の節目の年である。
 それ故11月3日の文化の日を「明治の日」にしようとする動きがある。
 稲田朋美防衛大臣は「神武天皇の偉業に立ち戻り、日本のよき伝統を守りながら改革をすすめるのは、明治維新の精神だった。その精神を取り戻すべく心を一つにがんばりましょう。」と日本会議国会議員懇談会の「明治の日を実現する院内集会」で述べている。(朝日新聞2016.11.2)
 ② また天皇の生前退位の意向表明をめぐって、自民党安藤裕衆議院議員は、去年11月17日の衆議院憲法審査会で「本来天皇の地位は、日本書紀における『天壌無窮の神勅』に由来するものだ。日本最高の権威が国会の下に置かれている。」
 皇室典範は「国会ではなく、皇室の方々でお決め頂き、国民はそれに従うという風に決めたほうがよい。」と主張した。
 日本国憲法第1条の天皇の「地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。」と第99条の「…国務大臣、国会議員…は、この憲法を尊重し擁護する義務を負う。」との条項に反する憲法違反の発言を平然と行っている。
 安倍晋三首相はかつて、「2000年以上の歴史を持つ皇室と、高々60年余りの歴史しかない憲法や移ろいやすい世論を同断に論ずることはナンセンスである。」(文芸春秋2012年12月号)と同様の見解を述べている。
 ③ 山口県は、明治維新の拠点として長府市に明治維新の歴史資料館をつくり、政府は明治維新に関する映画・演劇への財政支出を行うという。
 安倍首相は長府市でロシアのプーチン大統領と会談し、「明治維新の故里・山口県」を世界的に押し出した。観光立国政策でもある。
 また安倍首相は、G7伊勢志摩サミットで欧米の首脳を内宮に行かせ、今年1月4日伊勢神宮で年頭所感として政治方針を表明した。
 日本国民にしみこんでいる天皇家の祖先神たる天照大神への神威性に依拠し、政策支持を受け入れさせる魂胆である。
 ④ 安倍政権は、立憲主義に反して、憲法9条の戦争放棄の条項は集団的自衛権を認めているとこじつけ、南スーダンへの自衛隊の海外派遣を強行している。その上戦死者が出ると靖国神社への合祀と天皇の参拝をたくらんでいる
 「ウインクも出来ぬ共謀罪」でテロ対策を口実に政権批判の市民運動や労働組合活動の弾圧という治安維持法的人権侵害が予想される。
 軍、官学産の共同での軍事研究を解禁し、防衛予算から110億円、1件3000万円の研究費支出をし公募をしている。
 その上、小・中・高校はいわずもがな大学まで日の丸・君が代を強制し、道徳教育の教科化や教員免許状の国家資格化による大学のカリキュラムへの国家介入等改正教育基本法を盾に、戦中の教育勅語的体制に教育を再編成しよと動いている。
 それは戦争する国づくりから憲法改悪への国民精神総動員運動ともいえるだろう。
 2.建国神話による旧紀元節の復活を撃つ

 ① 建国記念の日は「建国をしのび国を愛する心を養う」日とされている。
 が1873(明治6)年に建国神話に基づき、B.C.660年2月11日をカムヤマトイワレヒコが第1代神武天皇として即位した日を「紀元節」という祝日にしたのを1966年から名を変えて復活させたものである。
 文部省唱歌の「きげん節」には
  「雲にそびゆる高ちほの 高根おろしに草も、木も、なびきふしけん 大みよを あふぐ 今日こそ たのしけれ」とある。
 山川草木全て天皇の支配下に入り、人も天皇の支配に服従し、軍役で命を取られ、租税を取られることを喜ぶという意味になっている。
 これは
  1)国民主権に反している。
  2)学問的に実在が証明されていない神武天皇を第1代天皇とし現天皇を125代とするのは皇国史観によるものである。ひとつの学説を正しいものとして国民に押し付けることは憲法23条の学問の自由、19条の思想・良心の自由、20条の信教の自由に反する憲法違反である。
  3)即位の時にのべたとされる「八紘をもって宇と成さん」という言は四方八方を我が家の如く支配するという意味で「八紘一宇」はアジア太平洋戦争の侵略を天皇の徳を広める聖戦とするスローガンとなった。これを祝うことは憲法9条の戦争放棄条項に反する憲法違反行為といえる。
 ② 紀元2600年記念として1940年に建てられた宮崎県の「八紘之基柱」(あめつちのもとはしら)は聖戦思想の為、神の国日本を攻める外敵を穢れた罪なものとして、祓い清めねばならぬとして、神社で用いた御幣の形で造られた。
 高さ31.5mの塔は侵略した中国等の占領地から集められて、延6万人を動員し、侵略思想の拠点として建てられた。
 ③ 紀元2600年記念につくられた、「海ゆかば」の信時潔作曲、北原白秋作詞の、神武東夷伝説の交声曲「海道東征」が去年大々的に再演された。
 ④ カムヤマトイワレヒコの軍が熊野山中で道に迷っていた時、天照大神が使わして大和への道案内をさせた三本足の八咫烏(ヤタガラス)は太陽神の化身とされているが、熊野本宮の社伝では、三本足は、熊野川流域の鈴木、宇井、榎本の三豪族を表していると解説している。
 三本足の八咫烏は勝利を導く鳥として、八紘一宇の塔を設計した
 日名子実三によりデザインされ、日本サッカーチームのシンボルマークになっている。(シンボルマークも紹介されていましたが略します:渡部)
 長くなりましたので、今回はここまでです。次回は、「3、神武天皇陵拡張と洞部落の強制移転100年~聖と賤の対立~」からです。
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 (パンフの紹介)
 2017年版「~卒業式・入学式の前に~日の丸・君が代について考える」
 (発行:卒業式・入学式の『日の』『君が代』について考える保護者の会)
 全12頁 一部100円。


 <連絡先>郵送します。(10部以上は郵送料は要りません)
  ①根津公子さん(取次) nedukimiko@ybb.ne.jp
  ②谷口和憲法さん(発行元) taniguchik@nifty.com

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「ひのきみ全国ネット」のウェブサイト
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根津公子の都教委傍聴記(2/9) : いじめに向き合うことのないいじめ対策
http://www.labornetjp.org/news/2017/0209nezu
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