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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

最高裁は人民の敵だ。

2022年06月30日 | 平和憲法
  =たんぽぽ舎です。【TMM:No4518】「メディア改革」連載第101回=
 ◆ 原発再稼働を後押しする最高裁不当判決
浅野健一(アカデミックジャーナリスト)

 ◆ 日本は「法の支配」のない封建主義・臣民国家

◎ 岸田文雄首相は「法の支配、民主主義という共通の価値観」を持つ同盟・同士国の連携を謳うが、司法の独立もない封建主義国家だ。
 市民革命を経ていない臣民社会で最近、ヒラメ裁判官・官僚裁判官による反人民的な判決・決定が相次いでいる。
 最高裁第二小法廷(菅野博之裁判長)は6月17日、東京電力福島第一原発事件当時、福島県内や隣県に住んでいた住民らが、国や東京電力に対し、損害賠償や原状回復を求める4つの集団訴訟(福島、群馬、千葉、愛媛)で、国の責任はないとし、国家賠償責任を否定する統一判断を示した。三浦守裁判官(元検察官)は反対意見を付けた。
◎ 法廷で傍聴した千葉県9条連の仲間、菊池嘉久氏は判決後、「裁判官独特の『判決口調』で判決があった。長い文節と多い句点、最後の『~とは言えない』『~は棄却する』などだけが印象に残る。『言い逃れ論法』にしか思えない」と伝えてきた。
 「歴史に残る反動判決。『原発事故被害国民・住民』に対する『人間的同情』さえもが空っぽで、国民を敵に回すかのような冷酷・残酷な判決だ。こういう感性の持ち主が日本司法のトップに座している。後続訴訟の最高裁闘争でひっくり返そう」
 ◆ 官僚裁判官が自公政権に忖度し不当判決を連発

◎ 自民・公明政権が「原発を最大限活用する」という方針を示し、御用メディアが「新・原発安全神話」を宣伝し、ウクライナ戦争によるエネルギー不足で、原発の活用を叫ぶ中、最高裁は国の原発回帰を後押しした。
 同性婚を認めない民法や戸籍法の規定は憲法に違反するなどとして、愛知、京都、香川の3府県の同性カップル3組が国に1人100万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が6月20日、大阪地裁であった。
 土井文美裁判長は同性婚を認めないことを合憲と初めて判断した。
 同性婚をめぐる訴訟は全国5地裁で起こされ、2例目の判決。
 昨年3月の札幌地裁判決は請求を棄却したが、法の下の平等を定めた憲法14条に照らし違憲とした。
◎ 22日には、鹿児島地裁(中田幹人裁判長)が鹿児島県大崎町で1979年に男性の遺体が見つかった大崎事件で、殺人罪などで服役した原口アヤ子さんの第4次再審請求事件につき、再審請求を棄却する決定をした。
 第3次再審請求では、再審請求審、即時抗告審において、いずれも再審開始の判断を勝ち取った。にもかかわらず、最高裁第一小法廷(小池裕裁判長)が、19年6月、再審開始決定を取り消していた。
 弁護団事務局長の鴨志田祐美弁護士は「何のために裁判所は存在し、再審制度があるのか」と憤る。
 冤罪被害者で再審無罪になった大阪・東住吉事件の青木惠子氏と滋賀・湖東病院事件の西山美香氏が21日、鹿児島で地裁の不当決定に抗議した。
 ◆ 国民審査で最高裁判事を「X印」で辞めさせよう

◎ 最高裁は人民の敵だ。
 ところが、NHKは25日、最高裁の戸倉三郎新長官が就任し、「法の支配の実現を揺るぎないものとし、利用者のニーズに的確に対応する」と述べたと伝えた。
 また、新たに就任した今崎幸彦判事(定年退官した大谷直人最高裁長官の後任)は「謙虚に裁判に向き合っていく」と述べた。誰がこんな言葉を信じるか。
 25日の朝日新聞「ひと」欄は「第20代最高裁長官」という見出しで、戸倉氏を取り上げた。<原発事故から家族の在り方まで、暮らしに直結する問題に答えを出す裁判所の使命は「適正、迅速な解決」>。最後に鉄道愛が強いと書いている。歯の浮くような提灯記事だ。
 筆者は根岸拓朗記者。ネットを検索すると<双葉町内に掲げられていた原子力広報塔=2015年3月、根岸拓朗撮影>という写真が出てきた。
https://www.asahi.com/articles/ASM364351M36UGTB007.html?iref=pc_photo_gallery_bottom
 原発から3キロの場所にあった「原子力明るい未来のエネルギー」と書かれたアーチ状の看板だ。根岸氏は原発事故の悲惨さを知っているはずだ。最高裁が適正な判決を言い渡しているというのは悪い冗談だ
◎ 安倍晋三氏の8年間で安倍氏が選んだ人間がすべて最高裁判事になった
 その後は、菅義偉・岸田文雄両政権下で判事が交代した。
 安倍氏の最高裁人事への介入はダイヤモンド(電子版、20年5月17日)に詳しく書かれている。
https://diamond.jp/articles/-/237511
 最高裁判事15人の出身分野は裁判官6、弁護士4、学識者5(大学教授1、検察官2、行政官1、外交官1)の枠が長年の慣例とされている。現在の判事はネットにある。
https://www.courts.go.jp/saikosai/about/saibankan/index.html
 私も2014年3月、同志社大学から定年延長拒否で解雇され4件の訴訟を起こしたが、すべて敗訴した。
 裁判官は大学の理不尽な首切りを合法とした。
 最高裁が全国の裁判官の人事を統制している。
 最高裁裁判官国民審査は衆院選と同時にある。
 次の審査では、三浦守裁判官以外は「罷免を可とする投票」(×印)を付けよう。
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