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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

9・29 沖縄県民集会 高校生のスピーチ

2007年11月01日 | 平和憲法
 ★☆ 9・29 沖縄県民集会 高校生のスピーチ ☆★

 11万人が結集した沖縄県民集会から1ヵ月たった。あの集会でとくに感動を呼んだ高校生のスピーチは、最後の「たとえ醜くても、真実を知りたい、学びたい、そして伝えたい」というフレーズが有名だ。インターネット新聞JANJANに出ていたものをテープ起こししてくださった方がいるので全文掲示する。
 (なお上記JANJANで肉声も聞ける 6分48秒)
http://www.news.janjan.jp/government/0710/0709303201/1.php
★読谷高校3年津嘉山拡大(こうだい)さん、★照屋奈津美さんのスピーチ

●津嘉山さん

 「『沖縄戦での集団自決に、日本軍の強制があった』という記述は、沖縄戦の実態について誤解する恐れがある表現である」、ある日の朝、私の目に飛び込んできた、この新聞記事・・・私は「誤解」・・・という検定意見書の言葉に、目を奪われました。
 この記述をなくそうとしている人たちは、私たちのおじい、おばあたちが ウソをついていると、言いたいのでしょうか、それとも・・・思い違いだった、と言いたいのでしょうか。
 私たちは戦争を知りません。ですが、一緒に住むおじい、おばあたちから、戦争の話を聞いたり、戦跡をめぐったりして、沖縄戦について学んできました。 おじい、おばあたちは、重い口を開き、苦しい過去を教えてくれました。

 死体の山を越え、誰が敵で、誰が味方かわからなくなる、怖さ、大事な人を目の前で失う悲しさ、そして、悲惨な集団自決があったことを・・・なぜ、沖縄戦で自ら命を絶ったり、肉親同士が命を奪い合う、という残酷なことが起こったのでしょうか?
 住民は事前に「敵につかまるくらいなら死を選べ」、「米軍の捕虜になれば、男は戦車でひき殺され、女は乱暴され殺される」、という教育や、指示を受けていた、そう言います。さらに、手榴弾が配布されました。極限状態に置かれた住民たちは、どう感じたでしょうか?・・・手榴弾を配った日本軍は、明らかに自決を強制していると、思います。
 わたしたちが住んでいる読谷村には、集団自決が起こったチビチリガマがあります。ガマの中は窒息死をするために火をつけた布団の煙が充満し、死を求める住民が毒の入った注射器の前に、列をなしました。母がわが子に手をかけたり、お互いを刃物で刺しあい、80人以上もの尊い命が、奪われました。その中には 年寄りから、まだ5歳にもならない子どもまでもが含まれていたのです。

●照屋さん
 集団自決や、教科書検定のことは、私たち、高校生の話題にもあがります。教科書から集団自決の真相のことが消されるなんて、考えられない・・・たくさんの犠牲者が、実際に出ているのに、どうして、そんなことをするのだろう?私たちは、「集団自決に軍の関与があった」ということは、明らかな事実だと考えています。
 なぜ、戦後60年以上を過ぎた今になって、記述内容を変える必要があるのでしょうか? 実際にガマの中にいた人たちや肉親を失った人たちの証言を否定できるのでしょうか?
 わたくしは将来高校で日本史を教える教師になりたいと思い、勉強をしています。このまま検定意見が通れば、 わたくしは歴史を教える立場になったとき、教科書の記述どおり、事実ではないことを教えなければいけません。分厚い教科書の中の、たった一文、たった一言かもしれません。しかし、その中には 失われた多くの尊い命があるのです。2度と戦争を繰り返してはいけないという、沖縄県民の強い思いがあるのです。
 教科書から集団自決の本当の記述がなくなれば、次は、日本軍による集団自決の記述まで消されてしまう心配があります。ウソを真実と言わないでください。私たちは真実を学びたい。そして、次の世代の子どもたちに、真実を伝えたいのです。

●津嘉山さん
 教科書から、軍の関与を消さないでください。
 あの醜い戦争を、美化しないでほしい。

●津嘉山さん、照屋さん
 たとえ醜くても、真実を知りたい、学びたい、そして伝えたい。
                    多面体

『沖縄戦教会書検定の撤回を求める練馬の会』(2007年10月27日)
http://blog.goo.ne.jp/okinawasen-nerima

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