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■平成16年予算特別委員会 〔速報版〕
3月16日 総括質疑 〔土屋 たかゆき 委員〕 (抜粋)
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〇土屋委員 教育公務員として学習指導要領に記載されている事項を遵守して指導に当たることは、生徒などへの強制につながると思いますか。
〇横山教育長 ただいま申し上げましたように、教員は、教育公務員として、法令や学習指導要領に基づきまして児童生徒を指導する責務がございます。入学式や卒業式等における国旗掲揚及び国歌斉唱は、学習指導要領に基づく教育上の課題でございまして、強制ではございませんし、教員には職務としてこれを行う責任がございます。
〇土屋委員 これまでの質疑で明らかになったことですけれども、卒業式などでクラスの大半が国歌を歌えない、歌わない状態であった場合、教師の指導力に不足があるか、あるいは教師による誘導的な指導が行われていたかということになると思いますが、いかがでしょうか。短く答えてください。
〇横山教育長 学習指導要領に基づきまして国歌の指導が適切に行われていれば、歌えない、あるいは歌わない児童生徒が多数いるということは考えられませんし、その場合は、ご指摘のとおり、指導力が不足しているか、学習指導要領に反する恣意的な指導があったと考えざるを得ません。 (中略)
〔発言する者あり〕
〇土屋委員 校長が指導を繰り返しても--ああいう人たちですね、改善されず、国旗・国歌に対する不適切な指導が続く場合は、校長は職務命令を発するべきではないでしょうか。
〇横山教育長 校長が繰り返し指導しても従わないような場合は、当然、校長の権限に基づいて職務命令を出すことになります。
〇土屋委員 当然ですよね。肝心なことは、校長が職務命令を出すときに、都教委が何らかの形でサポートすることだと思います。国旗・国歌対策本部は今後も存続をさせ、同時に、対策本部内に校長などをサポートするセクションをつくる必要があるのではないか、私から提案をさせていただきたいと思います。
〇横山教育長 ご提案のとおり、対策本部は、適正化が図られるまで存続をさせますし、校長が職務命令を発する場合は、都教育委員会と校長が連携して対応したり、都教育委員会が校長に対して指導、助言をしたりするなど、校長を強力に支えるための相談窓口を対策本部のもとに設置いたします。
〇土屋委員 今のご答弁で対策本部の存続、現場で闘っている校長を強力に支える相談窓口の設置をお約束いただいたわけであります。
組合は、憲法や日の丸・君が代の本当のことを教えるには、学校の外にいる人たちの声が今まで以上に必要になると、外部勢力との連携を公然といっています。校長がそうした勢力と対峙するには、都教委のサポートは不可欠だと思いますので、ぜひとも全力を挙げていただきたいと思います。
一般論として、学習指導要領に基づく教育が行われていなければ、教員がその職責を果たしていないということになると思いますけれども、そうしたことは、私、処分の対象になるんじゃないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
〇横山教育長 学習指導要領に基づく指導がなされていなければ、研修命令を含めた処分の対象となるのは当然でございます。
〇土屋委員 当然、それも当然ですね。
ところで、私は十一日に都立板橋高校の卒業式に出席をいたしました。国歌斉唱時において、教員は全員起立したのに、ほとんどの生徒が起立をしませんでした。このような異常事態を都教委はどのように受けとめているのでしょうか。
〇横山教育長 国歌斉唱時にほとんどの生徒が起立をしないということは、学習指導要領に基づく教育活動が正常に行われていないといわざるを得ませんので、事実関係を早急に調査しますとともに、こうした不適切な事態を波及させないため、三月十一日付で、全都立高校に対し、改めて卒業式の適正な実施を通知して、趣旨の徹底を図ったところです。
〇土屋委員 私の調査によると、おとといの時点で、二百七十六校のうち五つの高校で生徒が起立していないんですね。さっきお話しした国旗・国歌に対する支持率だとか子どもたちのサッカーでの応援なんか見ますと、特定の五つの学校だけが起立しないというのはおかしな話ですよ。自分たちは起立して処分を逃れておいて、子どもたちに罪をなすりつけるって、教育者として最低の行為だと、私は思いますね。
板橋高校では、当日、元教員が式典の直前に、日の丸・君が代押しつけ反対で教職員十人の戒告との見出しの週刊誌のコピーをまき、今回の卒業式の実施方針について、いわゆる批判演説を行ったんですね。この元教員は、在職中に組合活動の中心人物だったと聞いています。この元教員は、校長の制止命令にもかかわらず式典を妨害したものであり、これは厳しく法的措置をとるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
〇横山教育長 校長などの制止にかかわらず元教員が週刊誌の記事のコピーを保護者に配布して、この卒業式は異常であるなどと大声で叫んだことは、卒業式に対する重大な業務妨害行為でございまして、法的措置をとります。
〇土屋委員 多くの生徒が起立しなかったことからすると、現職教員の中に協力者がいるのではないかと思います。教員が自分たちの主義主張を生徒たちに恣意的に注入したり、ことさら内心の自由を強調する指導をした結果であるとすれば、極めてゆゆしき問題であります。さきの教育長の答弁からして、これにかかわった教員は処分すべきと考えますが、見解をお伺いいたしたいと思います。
〇横山教育長 お話のように、みずからの主義主張を生徒を使って具現化するようなことがあったとするならば、これは教師にあるまじき卑劣な行為であり、当然、処分の対象になります。
〇土屋委員 これは肝心なことなので確認をしたいんですが、例えば五クラスあって、そのうちの四クラスでは生徒が起立をし、国歌を斉唱したが、一クラスのみ生徒が起立せず、国歌も斉唱しなかったとしたら、そのクラスは学習指導要領に基づく指導がなされていないと考えていいんでしょうか。
〇横山教育長 そのとおりでございます。
〇土屋委員 その場合、そのクラスの指導を担当した教員は、処分対象と考えてよろしいでしょうか。
〇横山教育長 おっしゃるような措置をとることになります。
〇土屋委員 大きな前進だと思いますね。
板橋高校のような事態は、一校だけの問題ではありません。都教委は、調査を校長に任せるのではなく、都教委が直接、調査に乗り出すべきではありませんでしょうか。
そこで、都教委内部に人事部、指導部合同の調査委員会の設置を提案いたします。事実関係を調査の上、関係者を処分すべきではないでしょうか。
〇横山教育長 教員みずからの主義主張のために生徒を巻き込むような事態は、都教委として放置できない問題であると考えております。
そのため、都立板橋高校のような想定せざる事態が現実に起こったのを受けまして、都教育委員会としましても、ご提案のとおり、都立学校等卒業式・入学式対策本部のもとに、人事部、指導部合同の調査委員会を直ちに設置することとし、教員のかかわりなど具体的な事実関係を調査の上、関係者の処分を行ってまいります。
〇土屋委員 調査結果において、都立板橋高校のように問題があった学校については、学校名を公表することを提案する。また小中学校においても……
〔発言する者多し〕
〇青木副委員長 静粛にお願いします。
〇土屋委員 同様に公表すべきではないでしょうか。
〇横山教育長 卒業式において学習指導要領に基づかない教育活動や教員の服務上に問題があった都立学校につきましては、説明責任を果たす意味からも、ご提案のとおり、プレス等を通じ、学校名を公表してまいります。
また、小中学校につきましても同様の対応をとるよう、区市町村教育委員会に働きかけてまいります。
〇土屋委員 大変積極的な、現実に即したご答弁をいただいて、本当に感謝をいたします。
TITLE:予算特別委員会の記録(平成16年予算特別委員会)
(以下略)
全文をご覧になりたい方は、こちらから。
■平成16年予算特別委員会 〔速報版〕
3月16日 総括質疑 〔土屋 たかゆき 委員〕 (抜粋)
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〇土屋委員 教育公務員として学習指導要領に記載されている事項を遵守して指導に当たることは、生徒などへの強制につながると思いますか。
〇横山教育長 ただいま申し上げましたように、教員は、教育公務員として、法令や学習指導要領に基づきまして児童生徒を指導する責務がございます。入学式や卒業式等における国旗掲揚及び国歌斉唱は、学習指導要領に基づく教育上の課題でございまして、強制ではございませんし、教員には職務としてこれを行う責任がございます。
〇土屋委員 これまでの質疑で明らかになったことですけれども、卒業式などでクラスの大半が国歌を歌えない、歌わない状態であった場合、教師の指導力に不足があるか、あるいは教師による誘導的な指導が行われていたかということになると思いますが、いかがでしょうか。短く答えてください。
〇横山教育長 学習指導要領に基づきまして国歌の指導が適切に行われていれば、歌えない、あるいは歌わない児童生徒が多数いるということは考えられませんし、その場合は、ご指摘のとおり、指導力が不足しているか、学習指導要領に反する恣意的な指導があったと考えざるを得ません。 (中略)
〔発言する者あり〕
〇土屋委員 校長が指導を繰り返しても--ああいう人たちですね、改善されず、国旗・国歌に対する不適切な指導が続く場合は、校長は職務命令を発するべきではないでしょうか。
〇横山教育長 校長が繰り返し指導しても従わないような場合は、当然、校長の権限に基づいて職務命令を出すことになります。
〇土屋委員 当然ですよね。肝心なことは、校長が職務命令を出すときに、都教委が何らかの形でサポートすることだと思います。国旗・国歌対策本部は今後も存続をさせ、同時に、対策本部内に校長などをサポートするセクションをつくる必要があるのではないか、私から提案をさせていただきたいと思います。
〇横山教育長 ご提案のとおり、対策本部は、適正化が図られるまで存続をさせますし、校長が職務命令を発する場合は、都教育委員会と校長が連携して対応したり、都教育委員会が校長に対して指導、助言をしたりするなど、校長を強力に支えるための相談窓口を対策本部のもとに設置いたします。
〇土屋委員 今のご答弁で対策本部の存続、現場で闘っている校長を強力に支える相談窓口の設置をお約束いただいたわけであります。
組合は、憲法や日の丸・君が代の本当のことを教えるには、学校の外にいる人たちの声が今まで以上に必要になると、外部勢力との連携を公然といっています。校長がそうした勢力と対峙するには、都教委のサポートは不可欠だと思いますので、ぜひとも全力を挙げていただきたいと思います。
一般論として、学習指導要領に基づく教育が行われていなければ、教員がその職責を果たしていないということになると思いますけれども、そうしたことは、私、処分の対象になるんじゃないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
〇横山教育長 学習指導要領に基づく指導がなされていなければ、研修命令を含めた処分の対象となるのは当然でございます。
〇土屋委員 当然、それも当然ですね。
ところで、私は十一日に都立板橋高校の卒業式に出席をいたしました。国歌斉唱時において、教員は全員起立したのに、ほとんどの生徒が起立をしませんでした。このような異常事態を都教委はどのように受けとめているのでしょうか。
〇横山教育長 国歌斉唱時にほとんどの生徒が起立をしないということは、学習指導要領に基づく教育活動が正常に行われていないといわざるを得ませんので、事実関係を早急に調査しますとともに、こうした不適切な事態を波及させないため、三月十一日付で、全都立高校に対し、改めて卒業式の適正な実施を通知して、趣旨の徹底を図ったところです。
〇土屋委員 私の調査によると、おとといの時点で、二百七十六校のうち五つの高校で生徒が起立していないんですね。さっきお話しした国旗・国歌に対する支持率だとか子どもたちのサッカーでの応援なんか見ますと、特定の五つの学校だけが起立しないというのはおかしな話ですよ。自分たちは起立して処分を逃れておいて、子どもたちに罪をなすりつけるって、教育者として最低の行為だと、私は思いますね。
板橋高校では、当日、元教員が式典の直前に、日の丸・君が代押しつけ反対で教職員十人の戒告との見出しの週刊誌のコピーをまき、今回の卒業式の実施方針について、いわゆる批判演説を行ったんですね。この元教員は、在職中に組合活動の中心人物だったと聞いています。この元教員は、校長の制止命令にもかかわらず式典を妨害したものであり、これは厳しく法的措置をとるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
〇横山教育長 校長などの制止にかかわらず元教員が週刊誌の記事のコピーを保護者に配布して、この卒業式は異常であるなどと大声で叫んだことは、卒業式に対する重大な業務妨害行為でございまして、法的措置をとります。
〇土屋委員 多くの生徒が起立しなかったことからすると、現職教員の中に協力者がいるのではないかと思います。教員が自分たちの主義主張を生徒たちに恣意的に注入したり、ことさら内心の自由を強調する指導をした結果であるとすれば、極めてゆゆしき問題であります。さきの教育長の答弁からして、これにかかわった教員は処分すべきと考えますが、見解をお伺いいたしたいと思います。
〇横山教育長 お話のように、みずからの主義主張を生徒を使って具現化するようなことがあったとするならば、これは教師にあるまじき卑劣な行為であり、当然、処分の対象になります。
〇土屋委員 これは肝心なことなので確認をしたいんですが、例えば五クラスあって、そのうちの四クラスでは生徒が起立をし、国歌を斉唱したが、一クラスのみ生徒が起立せず、国歌も斉唱しなかったとしたら、そのクラスは学習指導要領に基づく指導がなされていないと考えていいんでしょうか。
〇横山教育長 そのとおりでございます。
〇土屋委員 その場合、そのクラスの指導を担当した教員は、処分対象と考えてよろしいでしょうか。
〇横山教育長 おっしゃるような措置をとることになります。
〇土屋委員 大きな前進だと思いますね。
板橋高校のような事態は、一校だけの問題ではありません。都教委は、調査を校長に任せるのではなく、都教委が直接、調査に乗り出すべきではありませんでしょうか。
そこで、都教委内部に人事部、指導部合同の調査委員会の設置を提案いたします。事実関係を調査の上、関係者を処分すべきではないでしょうか。
〇横山教育長 教員みずからの主義主張のために生徒を巻き込むような事態は、都教委として放置できない問題であると考えております。
そのため、都立板橋高校のような想定せざる事態が現実に起こったのを受けまして、都教育委員会としましても、ご提案のとおり、都立学校等卒業式・入学式対策本部のもとに、人事部、指導部合同の調査委員会を直ちに設置することとし、教員のかかわりなど具体的な事実関係を調査の上、関係者の処分を行ってまいります。
〇土屋委員 調査結果において、都立板橋高校のように問題があった学校については、学校名を公表することを提案する。また小中学校においても……
〔発言する者多し〕
〇青木副委員長 静粛にお願いします。
〇土屋委員 同様に公表すべきではないでしょうか。
〇横山教育長 卒業式において学習指導要領に基づかない教育活動や教員の服務上に問題があった都立学校につきましては、説明責任を果たす意味からも、ご提案のとおり、プレス等を通じ、学校名を公表してまいります。
また、小中学校につきましても同様の対応をとるよう、区市町村教育委員会に働きかけてまいります。
〇土屋委員 大変積極的な、現実に即したご答弁をいただいて、本当に感謝をいたします。
TITLE:予算特別委員会の記録(平成16年予算特別委員会)
(以下略)
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