だが、ちょっと部屋の外に出ただけで、おむさんは満足したらしい。
急におとなしくなってしまった。
再び布団にもぐった私の、ちょうど腰の上にどーんと陣取って、おむさんは静かに思索に耽っている。
これでは私が起きられん。
(体をひねってケータイで撮影)
「アオリ止」は、立派にその任を果たした。
しかし、おむさんは、強靱な後肢を用いて、
「アオリ止」によって繋がれたままの状態の障子を
敷居から外し、部屋の外に出てしまった。
なんという知恵者……。
ちなみに、タイトルは、「開かん」にかけたダジャレである。
が、開いてしまうのであるから、それも虚しい……。
おむさんが障子を器用に開けることは既に述べた。
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そこで、これまでは障子をクランプで固定し、更に布団で押さえていたが、不便でもあり不完全でもあるので、今日は、こういうものを購入してきた。 | |
「アオリ止」という名称を寡聞にして知らなかったが(私はこれを「掛金」だと誤解していた)、ともかく、どこにでもある簡易な戸締まり用の金具である。 | |
まず、両端の障子は、上部に木ネジを打って固定する。 | |
両端の障子と中央の障子とを、アオリ止でつなぎ、 | |
更に、中央開口部の内側と、 | |
外側に、アオリ止を付ける。無論、高い位置に。そして、ご覧の通り、ちょっと細工をして、しっかり曲げておく。簡単には外れないように。 これで、内側からも外側からも、障子が動かないよう、閉め切ることができるようになった。 | |
なお、プラスチック障子紙も用意した。専用の両面テープも。 しかし、これは使わなくて済みそうだ。 | |
そもそもおむさんは、人間の住居というものについてかなり正確な概念を持っており、「傷つけてはいけないものである」ということを知っているらしい。 しかも、今夜のおむさんは、昨夜とは一変して、おとなしい。 恐らく彼は、今後は、部屋から出たがることはあまりないだろう。彼は利口なので、むやみに出たがっても詮ないことである、と理解したに違いない。 | |
追記。 この記事を書いている間、私の後ろでウトウトしていたおむさんが、「アオ~ン!」と叫び声を上げた。私が振り向くと、おむさん自身も目をぱちくりさせ、「んにゃ?」と寝ぼけていた。どうやら、夢を見て寝言を言ったらしい。緑の岸辺でおかか先生と遊ぶ夢でも見ていたのだろうか。 |
「うむ、エネループカイロ、あったかいなあ」 ほこほこ | |
「……そういえば、奴はどうしてるかな?」 | |
「よし、テレパシーを送ってみるか!」 | |
ピッ 「おい、あったかくしてるかね?」 | |
ピピピッ 「あっ!? 先生!」 | |
「ええ、大丈夫。あったかく過ごしてますよ」 | |
「いい気持で、うとうと眠くなりますよ」 ぬくぬく | |
「だから、安心して下さいね」 |
(承前)
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くにっ♪ | |
くいくいくいっ | |
ぶりぶりっ | |
くにっ | |
うみゅみゅっ♪ | |
「ぐ、ぐはぁーーーッ!?」 | |
ガクッ オムイの可愛さに耐え兼ね、追忍は悶絶してしまった……。 |
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今日も元気なおかか先生。 |
抜け忍オムイを執拗に追い詰める追忍である。 | |
「変身の術!」 | |
ブオオォォーーン | |
「カメラのお兄さん」に化けた追忍は、オムイをとある陋屋に拉致監禁した。 「しまった、ワナか!」 | |
「ふふふ、オムイ、貴様の命運も尽きたな!」 | |
「うう、万事休すか」 | |
「……いや、負けないぞ」 | |
「俺には、秘術『萌え落し』がある!」
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