えええーっ!?

2008年05月31日 17時59分06秒 | キジトラ兄弟保護中

 

  「やれやれ すっかり遅くなってしまった」 
  「教授会がこうも長引くとはな」 
 

「ん ミク君じゃないか?」

「ああっ ナア先生っ!」 

 

「きみ 今日 研究指導に来なかったね 体調悪いの?」

「い いえっ あの じ 実はですね つまり あの」 

 

「ふふ まあいいよ 次回は来なさいよ」

「は はいっ しし し 失礼しますっ」 

 

「あ そうだ 後で電話しようと思ってたんだけど」

「なっ 何でしょうかっ?」 

 

「次回は ミア君の発表の番だけど ちょっと都合があってね」

「……えっ?」 

 

「きみに発表やってもらうから」

「えええーっ!?」 

 

 



 

 

 

 

 


ナアちゃんの写真講座

2008年05月31日 07時31分00秒 | キジトラ兄弟保護中

 

 

ふふん。
今日は俺様が、上手な猫写真の撮り方を、
お前らに伝授してやろう。
耳の穴をかっぽじってよく聞けよ。

  まずは、猫の目線で撮る!
これを覚えろ。
そうすれば、可愛く写るぜ。
つまり、下から撮る、カメラを下に置く、ってことだな。 
 

パシャッ

ほらな。ミアちゃんだ。可愛いだろ? 

  しかし、普通のカメラを下に置くとなると、 
  床に這いつくばって
ファインダーを覗き込まなくちゃならん。 
  だから、液晶ビューファインダーを
こういう風に動かせるタイプのカメラを使えよ。
上から覗き込めるからな。 
  パシャッ

どうだ。いいだろ。ミクちゃんだ。 
 

手ブレ補正機能は、あったほうがいいだろうな。
もっとも、手ブレは防げるにしても、
被写体ブレはまた話が別だ。ほら、こんな感じだ。
これはこれで、雰囲気が出ているだろ。

ちなみに、俺様はストロボを極力使わない主義だ。
猫の目に悪いという説もあるし、光の表現が不自然になるからな。
まあ、ストロボを使えば、シャッター速度を速く設定できるんだが……。

  遠くから狙える光学ズームも必要だが、
マクロ(接写)機能も不可欠だ。

どうだ、このくらい寄ると、面白い絵が撮れるだろ?

マクロと接写は、実はちょいと異なる概念なんだがな。 

 

……もっともっと伝授してやりたいが、
ミルク飲んだら、眠くなっちまった。
またいずれな。

じゃあな。おやすみ。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


真なるもの

2008年05月29日 01時22分00秒 | キジトラ兄弟保護中

 

 

母を恋い慕う夢が、私の眠りを破った

 (BGM、バッハ、コラール前奏曲、BWV. 639)

 

するとそこに、母の乳首があった

 

あるはずのない母の乳首を吸って、私は陶酔した 

 

わかっている、ソラリスの海が創った「贋の母」なのだ
そしてそれは、間もなく損壊したけれど、 

 

たちどころに再生するのだ
この「贋の母」は 

 

 ……しかし、ではそもそも「真の母」とは何であろうか

 

私の生を育んでくれる、この兄弟達こそが、 

私の命を培ってくれる、この家こそが、
端的に真なる母ではないか

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ひと噛み三百メートル

2008年05月28日 20時40分00秒 | キジトラ兄弟保護中

 

最近は院生のレベルも落ちたなあ


どいつもこいつも
自己満足の論文ばかり書きおって
読ませられるほうはたまらんわ

ナア先生 お疲れのようですね
大きな声じゃ言えませんが
いいクスリがあるんですよ
「叡智の木の枝」です
噛むだけでいいのかい?
スッコーン

うおおっ!?
……何だか解らんが突き抜けた!
悩むことなんか何もないんだ!
うわははは 気分爽快だ
しかし一体あの枝は……?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


キジトラさん一家

2008年05月28日 20時32分00秒 | キジトラ兄弟保護中

 

  僕の優雅な生活に押し入って来たこの肉球たちが
それからどこへ行ったかというと 
  実はまだ二階にいるのです 
  「もうすぐこの家ともオサラバだ
兄ちゃんのカメラを失敬してきたから
記念に写真を撮っとこうぜ」 
  「暗いから ISO 400 で 絞り開放な
ストロボ? あんなもん邪道だぜ
じゃあ まずミクちゃんから写りなよ」 
  「あたし女の子(推定)なんだから 可愛く写してね」 
  「よーし シャッターボタン押すぞー にっこり笑ってー」 
  「ぽちっとな!」 
  「わり 失敗した」 

 

 

 

 

 


暗黒面でつかまえて

2008年05月28日 12時31分00秒 | キジトラ兄弟保護中

 

僕たちはジェダイの騎士になるため修行している
ライトセーバーの素振り
格闘の実技
フォースを身に付ければ、
一瞬で部屋をメチャクチャにできるし、
空中浮揚だってできる
だが一番大切なのは、
ダークサイドに落ちないようにすること
このトイレの中がダークサイドだ
だあ! 臭いど!

 

 

 

 

 

 

 

下品なオチでごめんね

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


造化の妙、増加の妙

2008年05月28日 07時10分00秒 | キジトラ兄弟保護中

 

  ナアちゃんです。 
  授乳後に眠くなったところで体重測定です。 
  400グラムです。

 ミクちゃんです。

 

 体重測定です。

 

 針が揺れていますが350グラムです。

 
  ミアちゃんです。
  やっぱり体重測定です。
   260グラムです。

 

 

 

第1回測定

第2回測定

第3回測定

 

 5月17日 

 5月21日 (+4日) 

 5月28日 (+7日) 

ナアちゃん 

210g 

295g (+85g) 

400g (+105g) 

ミクちゃん

165g 

230g (+65g) 

350g (+120g) 

ミアちゃん

150g 

175g (+25g) 

260g (+ 85g) 

 

 

 

 

 

 

 


「お見合い」の午後

2008年05月27日 19時00分15秒 | キジトラ兄弟保護中

 

  私達は朝まだき
砂の軋む微かな音の内に
「今日の午後」を予感した 
  曙の薄明の奥に
「今日の午後」を洞見した
  朋輩のにこ毛の柔らかい震えに
「今日の午後」を確信した 
  「今日の午後」は完全に顕現し
そして私達は快い眠りに落ちた

 

歓喜に満たされて
どこまでも深くどこまでも静かな眠りに
私達は落ちていった
 

日が暮れてから目覚めた私達は
もはや私達ではなかった
別の私達が
生の横溢に身を任せようとする新しい私達が
そこに 既に 現に 成就していた

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ブレラン

2008年05月26日 17時23分00秒 | キジトラ兄弟保護中

 

 

 

「空きました、空きました! いらっしゃい、いらっしゃい!」

(特別出演 おかか先生) 

  「猫ミルクを四缶くれ」 
  「二つで充分ですよ」 
  猫ミルクを飲んでいるこの男
ブレードランニャーである 
  この女はレプリカントである
植物のネコジャラシに似せて造られた、人造ネコジャラシである 
  「じゃれて、と言え」

「……じゃれて」 
  「もう一度」 
 

「じゃれて! あたしを、もてあそんで!」 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ワンちゃんが大変だ

2008年05月26日 15時27分14秒 | キジトラ兄弟保護中

 

 

今日も仔猫達は元気である。

写真は07時40分58猫、ではなくて秒、
組み立て前の哺乳瓶の乳首をゲットしたミアちゃん。

  だんだんにトイレの使い方も覚えてくれる。

写真は08時02分52秒、
ナアちゃんのおしっこ二箇所とミアちゃんのおしっこ一箇所。 
  ミクちゃんは部屋の隅の、彼だけのお気に入りの場所
(ただしシートの上)でおしっこをした。ふっふっふ……。

写真はミクちゃん、08時03分50秒。
 

私は愛車(自転車)を飼って、いや駆って、
追加の猫ミルクをあがないに出掛けた。

往路、おかか先生に拝眉の機を得たので
ご挨拶申し上げた。
写真は10時12分06秒。



店に向かう途中、道路が細くなり始めるまさにその所で、
私の進路を思いッきり塞いで停まっている車があった。
と、その車から降りたご婦人が、私に話しかける。

「すみません、×××駅に行きたいんですけどっ。ワンちゃんが大変で……」

私は瞬時に理解した。
このご婦人は、急病になった飼い犬を動物病院に連れて行くところに違いない。

私は、信号二つぶん、数百メートルの距離を先導して、
×××駅へまっすぐ通じる道を教えてあげた。


 

そして私は、追加の猫ミルク二缶と
猫じゃらしオモチャ二本を購入した。
二つで充分、とは思えなかったが、とりあえず。 

  いちばん成長が早いナアちゃんは、
ちょっぴり猫じゃらしと遊ぶことができる。
まだその面白さに殆ど目覚めていないようだが。
写真は13時52分26秒。

そんなナアちゃんが、自分からトイレに入って
一人で用を足すのを、今日の午後、初めて目にした。
素晴らしい。 

 

そして私は、スリーショットを撮影した。15時27分14秒。

さあ、お前達、明日は運命の日かもしれないよ。