オムイ外伝

2008年09月30日 16時46分00秒 | B地点 おむ

 

オムイ外伝 第一話


「はっ? 追忍か!」

「ふふふ、見付けたぞ、抜け忍オムイだな! 裏切り者には死あるのみ!」

「こ、こやつ、できる……」

「ふふふ、樹上に逃れても無駄よ!」

ザザザザッ
「よし、地上で勝負だ……」

「ふふふ、いいだろう」
シュッ

ガシッ

ドカッ

バキーン
「……」

「……」

ヒュウー(風の音)

ガクッ

 

※ 元ネタはもちろん、白土三平『カムイ外伝』および『カムイ伝』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


また会う日まで(オムイ外伝3)

2008年09月28日 16時20分00秒 | B地点 おむ

 

オムイ外伝 第三話


「ふふふ、オムイよ、今日こそ貴様を倒す!」

「しつこい奴め……、よし、飯綱落としを使うぞ」

※飯綱落とし[いずなおとし] 空中で敵に組み付き、敵を背後から抱きかかえたまま、共に逆さに落下して、敵の頭部を地面に叩き付ける。必殺の技。

「とおっ」

がばっ

「どうだ、後ろを取ったぞ!」

くるり

「飯綱落とおおお~~~しッ!」

ザザーッ
ドカッ
「し、しまった、変わり身か!」

「ふふふ、オムイよ、また会おう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ウォール街の奇蹟

2008年09月27日 16時33分00秒 | B地点 おかか

 

ここはアメリカ、マンハッタンのウォール街。金融ビジネスの中心地である。日本で言えばさしずめ兜町か。

うそ寒い秋空の下、この街の片隅で、少女はマッチを売って糊口を凌いでいた。

「あの、お金持ちのおじさん……、」

「む? 何かね?」
「マッチ買って下さい……」
「買ってやりたいが……ニューヨーク株の大暴落で、たったいま破産したところなんだ」
「そうだったんですか……。ごめんなさい」
「いいんだよ。私も今日からお嬢さんと一緒にマッチを売って暮らそう」

「ありがとう、おじさん」
「お嬢さん、ご覧。不思議だね、こんなところにヒガンバナが」
「ああ、綺麗ですねえ……」

  

* * * 憂愁に苦しんでいるあなたにこの拙い作品を捧げます * * *

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


平癒祈願

2008年09月27日 16時31分00秒 | N地点

 

「あっ、向こう岸に誰かいますよ」
「あれは……眉目秀麗さんですね!」

「ありゃりゃ、まだ傷が治らないようですね」

「かわいそうに……」
「大丈夫かなあ」
「うーむ」
「治りかけると、つい、こうやって掻いてしまうだろ。だから中々治らないんだよな」
「早く良くなるといいですねえ」

「うむ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


強者の悲しみ(オムイ外伝2)

2008年09月27日 16時26分00秒 | B地点 おむ

 

オムイ外伝 第二話


「オムイ! 今日こそ貴様の命を貰うぞ」

「このエノコログサ剣のサビにしてくれるわ!」
「なんの!」

ガキーン
エノコログサ剣を歯で受け止めたオムイは、素早く空中へ……

「とおっ」
「変移抜脚霞蹴り!」

バキッ
「ぐはぁっ」

ガクッ

「虚しい……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


タイトルマッチ

2008年09月27日 16時17分00秒 | B地点 おかか

 

ボクシングのWBC世界ニャンタム級チャンピオン、オカカ・メンドーサ。不敗の歴史を誇る、老練なファイターです!

対する挑戦者は、新鋭、矢吹おむ。未知の可能性を秘めた、荒削りの若武者です!

カーン

ゴングが鳴りました! 試合開始です!

「さあ小僧、かかってこいやぁ~ッ!」

おおっと、いきなり、おむの左ストレートが決まった!

バキッ

「ぐはっ」

たたみかけるように右フック!

ドカッ
「うぐぁっ」

よろよろ
そして、左のアッパーカットが炸裂!

ズッドーン
「あぐううう~~~ッ」
どったん

チャンピオン、ダウン! ……そして、テン・カウント! チャンピオン敗れる! おむの勝利です!
「あっけなく負けた……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


避難

2008年09月26日 16時14分00秒 | B地点 おかか

 

おかか先生のお気に入りの場所で、また作業が始まった
それでも先生は、私に会いに来てくれた
暫く私と遊んでくれた
が、作業用機械のエンジンの轟音に怯えて、
先生は草叢の中に隠れてしまった
そして、音のしない方へと、逃れていった
先生のテリトリーも結構広い
どこかにうまく避難してくれるだろう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


取らぬ猫の皮算用

2008年09月26日 16時06分00秒 | B地点 おかか

 

カメラの若造のこのブログ、「名無レ」というふざけたタイトルにもかかわらず、広く江湖に迎えられ、開設後半年で500エントリを達成。それを記念してこの九月の下旬よりランキングにも参加しているわけだが、……ん? 何だと?
ランキングの仕組みがわからんだと?

……しょうがない、解説してやるか!

この「名無レ」が参加しているのは、「にほんブログ村」の「猫ブログ」ランキングだ。そして、サブカテゴリは「野良猫」。

にほんブログ村 猫ブログへ にほんブログ村 猫ブログ 野良猫へ
これらのバナーをクリックすると、それぞれのランキング紹介ページが表示されるが、その際、この「名無レ」に10ポイントが投票されるのだよ。(これは「INポイント」と呼ばれている。)

ただし、このクリック投票は、ひとり一日一回のみ有効だ。同一接続元から投票できるのは一日一回10ポイントのみ、ということだな。


ランキングは、この「INポイント」によって競われる。過去一週間の合計が、一日に何度か集計され、ランキングに反映されるんだ。

なお、もしもリアルタイムでポイントを知りたければ、若造のプロフィールの中の、ランキングポイントというページを見ればいい。このページには、投票結果がすぐに反映されるからな。

いま、このブログの読者(ユニークユーザ)は、一日にざっと250人。仮に全員が投票すれば一日に2,500ポイント。一週間ではその7倍だから、17,500ポイントの得票になる。

そうなれば、野良猫ブログでの1位は言わずもがな、猫ブログ全体のランキングのベスト10にだって入れるんだがな……。

ま、実際は、私がこのトラックに入るよりも難しいかもしれんが。

え? ランキングが上がると何かいいことがあるのかって?

カメラの若造が上機嫌になるので、このブログがいっそう生き生きしてくるだろ。そうなりゃ読者も楽しいだろ。
そして、これはまだヒミツだが、……このブログの書籍化の条件が有利になる。印税が入れば、カメラの若造が私達に利益を還元してくれるんだよ。私達には当然、その権利があるからな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


クロネコの車に乗りたい

2008年09月26日 15時51分00秒 | B地点 おかか

 

 

猫好きが集う画像掲示板「ねこ@ふたば」では、クロネコヤマトの「ウォークスルーボックス」が大流行。

さて、それを聞いたおかか先生は……
「なあ若造、私もクロネコの車に乗ってみたいんだ」

「え、先生も?」
「済まんが一台、手配してくれんか?」

「はい、喜んで」
ブッブー キキーッ

「おっ、もう来たか!」
「……あれっ?」
「違うじゃないかあああ!」

「す、すいません、手違いがあったようで」
「でも先生、せっかくですから乗りましょう」

バタン
しかし、おかか先生は突然、巨大化ウイルスに感染してしまったのだった
「おい、乗れないぞ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


母親を捜せ

2008年09月25日 16時52分00秒 | 一期一会

 

キジトラ兄弟の母親が、まだどこかにいるらしい。
その母親を捜し出して、不妊手術を受けさせたい ―― それが、ボランティアさんの考えである。
依頼を受けて、微力ながら私も探すようにしている。
今日見付けたこれら二匹の写真も、さっそく見て貰ったが、彼等の母親ではないらしい。
←この猫などは、ミアちゃん達によく似ていると思うのだが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


乱入

2008年09月25日 15時59分00秒 | B地点 おかか

 

←プロボクサー、矢吹おむ
激しい試合です! おっと、矢吹ダウン!

←育ての親、おかか段平

「立て、立て、立つんだあああ~ッ」

「そ、そうだ、その調子だ、立ち上がれえッ」
ぐらっ

「あッ 危ない!」
ぶわっ

おおっと、これは!? セコンドのおかか段平氏が、リングに上がってしまいました!
「お、おっちゃんよぉ、そいつはルール違反だ、失格だぜ」

「すまねえ、つい興奮しちまって、思わず……」
「俺としたことが、とんでもねぇドジを……」

「いいんだよ、おっちゃん……」

 

元ネタは、矢吹丈 対 カーロス・リベラ、エキシビション四回戦(段平が介入したため矢吹が失格に)。
高森朝雄/ちばてつや『あしたのジョー』第8集(講談社 KCスペシャル25、1985年)258-268頁参照。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


暖かい南の島で飛ぶ夢を

2008年09月24日 15時43分00秒 | B地点 おむ

 

温かい毛布に
乗りたいけれど
今日は
椅子にしておこう
椅子が苦手な先生も
毛布なら乗ってくれるかも
……けれどやっぱり先生は
毛布に乗るのも苦手らしい
なんだか悲しくなってきた
とっても切なくなってきた
そして僕は夢を見た
僕は小さな蝶だった
先生は大きな蝶だった
そして僕と先生は
ひらひら飛んで遊んだのさ