オムイ外伝シリーズ 第五部(人情濃厚篇) 第25話 |
オムイ外伝シリーズ 第四部(奇想天外篇) 第33話 |
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おかか先生である。 |
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既に述べた通り、この日は、可哀想なことに、腰のあたりに犬のウンチが付いてしまった……。
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「カメラの若造」に拭き取ってはもらったものの、先生はすっかり気落ちしてしまった。 |
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なんだかツキに見放されたような気がして、がっかりしてしまったのだ……。 |
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そんな先生の頭上で、 |
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昼の月が、静かに光っていた。 |
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―― やがて、黄昏が訪れ、 |
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あたりは夜のしじまに包まれた。 |
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誰も気付かなかったことであるが、月はおかか先生のために、しばしその輝きを増した。 |
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そして先生の背中を明るく照らし、その無限の力を先生に分け与えた。 |
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今日はツイていなかったおかか先生だが、いつかきっと、ツキが戻ってくるだろう……。 |
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オムイ外伝シリーズ 第四部(奇想天外篇) 第32話 |
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抜け忍オムイの最終奥義『アロンアルファの術』は、読者の記憶に新しいであろう。 |
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おのれの尻と敵の尻を、瞬間接着剤でくっつける。しかる後、一気にバリッと引き剥がすという、恐ろしい捨て身技である。 |
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この技によって追忍が一敗地にまみれたことも既に述べた。尻の皮を破られてしまったのである。 |
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そこで追忍は、この技を破るため、尻の皮を鍛えに鍛えた。 |
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そして今、雪辱戦に臨んだのである! |
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両者の尻は再び、瞬間接着剤によって接着された。 |
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オムイが尻を引き剥がした瞬間に、勝敗が決せられる……! |
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追忍は、その瞬間を今か今かと待っていた。 |
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……しかしオムイは、いつまで経っても動こうとしない。 |
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どうやら、何か目算があるらしい。 |
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あろうことか、オムイはくるりと丸くなり、 |
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そして、ぐっすりと寝入ってしまった……。 |
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その状態のまま時が過ぎ、やがて、夜のとばりが訪れた。持久戦である。 |
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追忍は、一晩中まんじりともせず、じりじりしながら待ち続けた。 |
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―― やがて朝になり、接着剤は自然に剥がれた。 |
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ぐっすりと眠ったオムイは、すっきりした面持ちで目を覚ました。 |
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一方、緊張したまま一睡もしなかった追忍の体力は、限界に達していた。 「はぁはぁ……」 |
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「ああ……頭がくらくらする……」 |
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「く、苦しい……」 |
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そんな状態だったので、簡単にやられてしまった。 「ぐはあーーーーッ」 |
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ガクッ |