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おむさんが障子を器用に開けることは既に述べた。
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そこで、これまでは障子をクランプで固定し、更に布団で押さえていたが、不便でもあり不完全でもあるので、今日は、こういうものを購入してきた。 |
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「アオリ止」という名称を寡聞にして知らなかったが(私はこれを「掛金」だと誤解していた)、ともかく、どこにでもある簡易な戸締まり用の金具である。 |
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まず、両端の障子は、上部に木ネジを打って固定する。 |
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両端の障子と中央の障子とを、アオリ止でつなぎ、 |
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更に、中央開口部の内側と、 |
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外側に、アオリ止を付ける。無論、高い位置に。そして、ご覧の通り、ちょっと細工をして、しっかり曲げておく。簡単には外れないように。 これで、内側からも外側からも、障子が動かないよう、閉め切ることができるようになった。 |
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なお、プラスチック障子紙も用意した。専用の両面テープも。 しかし、これは使わなくて済みそうだ。 |
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そもそもおむさんは、人間の住居というものについてかなり正確な概念を持っており、「傷つけてはいけないものである」ということを知っているらしい。 しかも、今夜のおむさんは、昨夜とは一変して、おとなしい。 恐らく彼は、今後は、部屋から出たがることはあまりないだろう。彼は利口なので、むやみに出たがっても詮ないことである、と理解したに違いない。 |
追記。 この記事を書いている間、私の後ろでウトウトしていたおむさんが、「アオ~ン!」と叫び声を上げた。私が振り向くと、おむさん自身も目をぱちくりさせ、「んにゃ?」と寝ぼけていた。どうやら、夢を見て寝言を言ったらしい。緑の岸辺でおかか先生と遊ぶ夢でも見ていたのだろうか。 |