叫べば天に届くのだ

2009年10月30日 14時49分00秒 | G地点 その他

 

 

オムイ外伝シリーズ 第三部(武芸帳篇) 第41話



正義と平和を愛する、ジェダイの騎士である。
抜け忍オムイを守るため、今日も追忍と闘うのだ。
おなじみの武器は、ピンクの光の、ライトセーバー。

ビイイィィーーン
(ちなみに、グリップ部には、スベリ止めのため、ふさふさの毛玉が付いている。)
だが、この日は、追忍にライトセーバーを奪われてしまった。

「わははは!」
「し、しまッた!」
「くたばれーーッ」

ズシャーーーッ
グサッ
「ぐはあーーッ」
「う、ううう……」

ライトセーバーが、頸部に深々と突き刺さった。
ガクッ

「ぬかッた……。こ、殺せ! とどめを刺せ!」
「ふッふッふ。すぐには殺さん」
「な、何ッ?」
「たっぷりと時間をかけて、なぶり殺しにしてやる……」
「くッ」
「ふッふッふ……」
ジェダイは絶望し、空を仰いだ……。
「オ、オムイーーーーッ」

すると、隕石が!

ひゅ~るるるる~

「あッ!?」

るるる~

「むむッ!」

るるる~

「こっちに向かってくる! また隕石オチか?」
るるる~

「お、落ちてくる!」
るるる~

「う、うわあああ!」
しゅたーんっ
「オムイ参上!」

ばば~ん
「ううッ!?」
落ちてきたのは、いや、飛んできたのは、隕石ではなく、ほかならぬオムイであった。

←カナちゃんに化けている
ザッ

「イズナおと~しッ!」

オムイの必殺技である。
ドコッ

「ぐはーーーッ」

追忍は、あっけなくやられてしまった。
よろよろ
ガクッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


死ぬまで恋する

2009年10月30日 14時32分00秒 | G地点 その他

 

 

「あたしゃね、今でこそ、こんなお婆ちゃんだけどね、」
「若い頃は、美人と言われたもんだよ」
「ずいぶんと、オトコを泣かせたものさ……」
「今でもね、若いオトコの香りを嗅ぐと、ドキドキするのさ」
「ちょっと嗅いでみようかね?」
くんくん
「……う~ん!」
「若いオトコの香りは、いいねえ……!」
「次は、この子を嗅いでみようかね?」
「なかなかの男前だしね」
「きっと、いい香りがするよ」
くんくん
くんくんくんくん
「……う~ん!」
「若いオトコの香りは、実にいいねえ……!」
「……おやっ、ここにも若いオトコがいるよ」
「嗅いでみようかね?」
くんくん
「……う~ん!」
「……」
「……」
「おえっ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


怖かった日

2009年10月29日 16時54分00秒 | B地点 おむ

 

 

「草刈り、終わりましたね」
「うむ。ほぼ完了だな」
「さっぱりした、綺麗になった、ってみんな言ってます」
「ま、そういうことだ……」
「とにかく、無事に終わって良かったよ」
「おや、作業用の車はまだ停まってるぞ」
「作業をする人たちも大変ですよね」
「これだけの広さを、一日でやっちゃうわけですし」
「はっはっは、見たぞ~」
「……え? 何をですか?」
「お前、一日中、おびえてたろう?」
「だから、カメラの若造が来た時、思わず背中に飛び乗っただろう?」

「ほら、証拠写真もあるぞ」


※以下3枚はケータイのインカメラにて撮影

「作業する人がたくさん来たし、機械の音も凄かったからなあ」

「ものものしい雰囲気だったから、一日中不安だったんだろう? だから思わず乗っちゃったんだろう?」


※ほぼ実話

「そ、そうですよ。怖かったでしょ、先生だって?」
「そりゃあ、怖かったさ」
「た、助けてくれええ~~っ」
「……と叫びたくなるくらい、怖かったよ」
「ふふっ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


別れの前日

2009年10月28日 15時13分00秒 | B地点 おむ

 

 

ダッ
ダダダッ
「ね、おかか先生」
「どうした? 真面目な顔をして」
「明日、草刈りだそうですよ」
「む……。今年最後の草刈りか」
「はい」
「そうか……」
「ということは、ここにある、この草も」
「明日の今頃には、刈り取られてしまっているわけだな」
「そういうことです」
「この小さな花たち」
「ほら、とても可愛い」
「この花も、明日の今頃は、命を失っているでしょう」
「あの草も」
「この草もな」
「毎度のことながら、なんだか寂しい気分になるな」
「……」
「先生、草に別れを告げましょう」
「うむ。そうだな。名残を惜しもう」
「草たちよ、今日でお別れだ」
「さようなら」
「さようなら……」
「お前たちとも今日限りか」
「……でもな、またすぐ会えるさ」
「雑草は、僕たち野良猫と同じ」
「さようなら」
「さようなら」
「さようなら……」